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どうでもいいという選択肢— 初任給38万円の時代に思うこと —


ご存知だろうか。

新卒の初任給が38万円の企業が出てきた。
時給に直せば、およそ3,000円。


数字だけ見れば、立派だ。
希望もある。夢もある。

でも、ふと周りを見る。

ベテランで時給3,000円に届いていない人は、
山ほどいる。

経験も。
技術も。
責任も。

それでも、だ。



ここで何が起きると思う?

静かに、辞めていく。

声を荒げる人はいない。
SNSで暴れる人もいない。

ただ、
ある日いなくなる。




実は、身近にもある。

新しく入った歯科衛生士。
まだ慣れてもいないのに、
私より高い給料。

もちろん、有給も堂々と取ればいい。
制度だから。

もう一人いる。
怠ける才能が見事な人。

あれは芸の域。
力を抜く天才。

その人も、私より時給が1,100円高い。

この差は、能力給ではない。

タイミングだ。


時代が変わっただけ。
波に乗ったかどうかだけ。

努力が報われたとか、
報われなかったとか、
そんな単純な話じゃない。

で、思った。

「どうでもいいや」って。



投げやりじゃない。
諦めでもない。

比較をやめた瞬間、
心が静かになった。

タイミングで決まるものに、
感情を削られる必要はない。


若い人を否定しない。
制度を憎まない。
でも、自分を卑下もしない。

ただ、
自分の仕事を淡々とやる。


「え、悔しくないんですか?」と聞かれる。


悔しさで給料は上がらない。

でも、
機嫌は下げられる。

だから選んだ。

どうでもいい、という選択肢を。


不思議なことに。

どうでもよくなったら、
周りの動きが見えてくる。


焦っているのは、誰か。
守りに入っているのは、誰か。

本当に余裕がある人は、
騒がない。

静かに、次へ行く。
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