【ファイナル・レコニング】あらすじ・感想(三幕構成で読み解く)
ミッション:インポッシブル/ファイナル・レコニング
結末まで語るので、本編を未見の方にはブラウザバックを推奨します。
登場人物
イーサン(トムクルーズ):IMF諜報員。凄腕すぎて政府から危険視される。イルサ(レベッカファーガソン):元MI6諜報員。イーサンが愛する女。
ベンジー(サイモンペッグ):イーサンの同僚。
ルーサー(ヴィングレイムス):イーサンの同僚。天才ハッカー。
グレース(ヘイリーアトウェル):凄腕の摺師。
ガブリエル(イーサイモラレス):エンティティの指示で動く謎の男。
パリス(ポムクレメンティエフ):ガブリエルの部下の美しき殺し屋。
ホワイトウィドウ(ヴァネッサカービィ):裏社会で暗躍するブローカー。
キトリッジ(ヘンリー・ツェニー):CIA長官。IMF監査官。デリンガー(ケイリー・エルウィス):アメリカ合衆国国家情報長官。
ジャスパー(シェー・ウィガム):CIAのベテラン。実はフェルプスの息子。
テオ(グレッグ・ターザン・デイヴィス):CIAの若者。イーサンを信じる。
ダンロー(ロルフ・サクソン):元CIAセキュリティ分析官。
エリカ(アンジェラ・バセット):元CIA長官。現アメリカ合衆国大統領。

2025年製作/169分/G/アメリカ
原題または英題:Mission: Impossible - The Final Reckoning
配給:東和ピクチャーズ
劇場公開日:2025年5月23日(*2025年5月17日)
まずは、物語を三幕8場構成に分解します。
一幕
一場:状況説明
二場:目的の設定
二幕
三場:一番低い障害
四場:二番目に低い障害
五場:状況の再整備
六場:一番高い障害
三幕
七場:真のクライマックス
八場:すべての結末
一幕
1-1:状況:カルト宗教エンティティ;ルーサーの罠モジュールが完成
1-2:目的:イーサンはエンティティと交信;タイムリミットは4日後
二幕
2-3:障害:イーサンは米国大統領と交渉して軍事支援を得る
2-4:障害:ベンジーは海洋観測基地でロシア兵に襲われる
2-5:状況:イーサンは米国潜水艦に搭乗して連絡を待つ
2-6:障害:イーサンはロシア潜水艦からソースコード回収;死亡→蘇生
三幕
3-7:佳境:イーサンはガブリエルから罠モジュールを奪う
3-8:結末:エンティティを捕獲;イーサンのチームはIMFに復帰
FIN
参考)パート1のあらすじ
一幕
1-1:状況:イーサンに鍵の回収命令;砂漠でイルサを捜索
1-2:目的:イーサンはIMFの命令を無視してエンティティ破壊を決意
二幕
2-3:障害:アブダビの空港(摺師の女に鍵を奪われる)
2-4:障害:ローマ市街(摺師の女に再び逃げられる)
2-5:状況:イルサ再会;死の覚悟
2-6:障害:ヴェニスのナイトクラブ;イルサ死亡;グレース雇用
三幕
3-7:佳境:オリエント急行(ホワイトウィドウから鍵を奪う)
3-8:結末:グレースIMF加入;イーサンは鍵を持って逃亡
▼解説・感想:

●総評
基本的には満足しました。ありがとう、トム!
ハリウッドの特異点であり自分で全部やる系アクションスターを極めし尊師トムクルーズa.k.a.イーサンハントによる一大凄腕スパイ叙事詩ミッションインポッシブルの最終章。とぶ!もぐる!なぐる!相変わらず脚本はクソ無茶苦茶だけど映像は凄くて面白かったよ!大満足。

個人的には後続の潜水艦のスクリューに巻き込まれそうになるシーンが好きです!
●構成
パート1よりも物語はシンプルでした。

1-1:状況:
エンティティ:終末思想のカルト宗教を興して世界中で人気を博す。
米国大統領:イーサンに鍵を政府に渡すように命令する。
ルーサー:エンティティを閉じ込める罠モジュールを完成させる。
イーサン:大統領命令を無視してエンティティ破壊作戦を開始する。
ベンジー:イーサンと協力してパリスとテオを仲間に勧誘する。
グレース:ガブリエルが出席するパーティーでイーサンと再会する。
↑
イーサンが鍵を持ったまま2ヶ月も潜伏していたのはルーサーがモジュールを完成させるのを待っていたから。準備が整ったので、ガブリエルを捕まえるためにパリスを仲間に入れる。

1-2:目的:
ガブリエル:イーサンとグレースを捕まえて拷問する。イーサンにラビットフットの正体はエンティティのソースコードだったと教えて、現在のエンティティの暴走の原因はイーサンにあると責める。大事な人を殺されたくなければ、ロシア潜水艦に残されたソースコードを入手しろとイーサンに要求する。
ベンジー:パリスとテオとの3人でイーサンを救出する。
エンティティ:まもなく世界中に核ミサイルを撃ち込むので、避難場所として南アフリカのデジタルバンカーを要求する。
イーサン:エンティティと交信して洗脳されそうになるが、跳ね除ける。
ルーサー:ガブリエルに罠モジュールを奪われる。核爆弾を解体して死ぬ。
↑
◆パリスの話では、ガブリエルはこの通信機でエンティティに洗脳された。
◆エンティティはイーサンの洗脳も成功したと認識した(さもなくばイーサンの拘束具を解除しないだろう)。しかし強靭的な精神で洗脳を防御したイーサンは、洗脳されたふりをしてエンティティをデジタルバンカーに入れると見せかけて、ルーサーの罠モジュールで捕獲する作戦を始める。
◆必要なアイテムは2つ、①ガブリエルがルーサーから奪った罠モジュール、②ロシア潜水艦にあるソースコード。①と②を接続するとエンティティを一瞬だけ騙して5次元ドライブに閉じ込めることが可能になる。
◆イーサンは②を入手すれば、それを欲しがるガブリエルがまた現れると予測。そこで逆に①を奪い返す計画を立てる。
◆ロシア潜水艦の位置をベンジーが特定し、イーサンが潜入する作戦。
◆ガブリエルはパート1での失敗でエンティティに見捨てられた(追放者)ので、今は復讐心からエンティティを支配する野望を持っている。
◆ガブリエルはイーサンの目的もエンティティ支配だと誤解してるので、自分が奪った①が罠モジュールだと知らない。

◆ラビットフットは生物テロ兵器(当時に話題になっていた炭疽菌?)のような容器に入っていたが、実際はアジアで開発された超高性能AIで、これを2006年にイーサンの活躍でアメリカが入手(M:I-3の出来事)し、そのアメリカが更に改良してエンティティが生まれた。だからエンティティが生まれた原因はイーサンにある。…とガブリエルは言う。(命令されてその通りにしただけなのに可哀想なイーサン;だけどイーサンは責任を感じてエンティティ破壊をますます強く決心する)
炭疽菌の歴史(抜粋)
1993年 日本でオウム真理教が亀戸異臭事件などを起こし生物テロを試みるが、失敗に終わった。
2001年 アメリカ炭疽菌事件が発生。9月18日と10月9日の二度にわたり、粉末化した炭疽菌芽胞が郵便物として送付され、肺炭疽による死者が発生した。
2007年8月 中国河北省藁城市九門郷地区で炭疽症感染により牛数十頭が死亡、人への感染も確認されている。

2-3:障害:
イーサン:わざと逮捕されて米国大統領と交渉する。
米国大統領:イーサンに72時間と海軍支援を提供する。
キトリッジ:イーサンを信用せずにエンティティの強奪を画策する。
ジャスパー:イーサンと再会してジムフェルプスの息子だと見抜かれる。

2-4:障害:
ベンジー:チームと共にベーリング海の海洋観測基地へ向かう。
ダンロー:ベンジー達と会って遂にAIが世界を支配する時が来たと悟る。
ロシア兵:ベンジー達とダンロー夫妻を武力制圧する。
イーサン:米国潜水艦に搭乗するため単身でベーリング海に飛び込む。

2-5:状況:
グレース:ダンローの妻と犬ぞりで脱走して座標地点を目指す。
ダンロー:ベンジー達とロシア軍が戦闘している隙に座標を送信する。
イーサン:米国潜水艦でダンローからのモールス信号を受け取る。
↑
ダンローはCIA本部からベーリング海に左遷されて海洋観測基地に赴任したら、たまたま近所でロシア潜水艦の沈没事故が起きた。当時CIAの中間管理職だったデリンガーは潜水艦の座標を特定するために基地を訪れて記録されたフロッピーディスクを盗んで証拠隠滅した。それが彼が「あの潜水艦の位置を知る唯一の人物」になれた理由。しかし観測者本人であるダンローが座標を暗記していた!ラッキー🤗

2-6:障害:
イーサン:ロシア潜水艦に潜入してソースコードを回収する。
グレース:氷の下から仮死状態のイーサンを引き上げて蘇生する。

3-7:佳境:
ガブリエル:エンティティ妨害でデジタルバンカーに核爆弾を設置する。
キトリッジ:エンティティのソースコードを求めて乱入する。(失敗)
米国大統領:エンティティへの先制攻撃を検討するが、思い留まる。
イーサン:複葉機で追跡してガブリエルから罠モジュールを奪取する。
ベンジー:致命傷を負いながらもデジタルバンカーで罠を準備する。
ダンロー:ガブリエルが仕掛けた核爆弾を解除する。

3-8:結末:
グレース:0.1秒の早業でエンティティを捕獲する。
キトリッジ:イーサンから焼かれたソースコードを受け取って苦笑する。
ジャスパー:イーサンと和解する。
イーサン:後日チームと一緒にIMFに復帰して、諜報活動を続ける。
エンティティ:5次元ドライブに閉じ込められたままイーサンが所有。
FIN
こうして見ると、パート1よりもずいぶんスッキリしてますね。(笑)
●年齢がバグるw
第1作(1996年)イーサンとフェルプス

第7作(2023年)イーサンとフェルプスJr.(ジャスパー)

ジャスパーって何歳なの?
父親が(イーサンのせいで悪者だとバレて)つらい少年時代を送った男…にしては、オッサンすぎませんか?
…てゆうか、イーサンが年齢不詳すぎて、全てがバグって見えます。(笑)
それともフェルプスがIMFに入った瞬間に家を捨てたから、ジャスパーが心に傷を負ったのは1996年よりも前になるんですかね?
そもそも家族を捨ててIMFのスパイになって、そこでエロくて若いフランス女と再婚してた…という事実の方が、捨てられた息子にはショックだったと思うんですけど?ダメ親父の悪いところを全部イーサンに責任転嫁して逆恨みしてたってことですかね?(苦笑)

まあでも、とにかく第7・8作のレコニング二部作は、キトリッジ・フェルプス・ダンローという第1作の懐かしい顔ぶれを集めたという意味でも、フィナーレに相応しい物語になりました。

特にダンローは部屋の奥からヌッと顔を出した瞬間から、どこか既視感のような違和感があって、何か他の映画で見た俳優さんなのかなーと思ってたら、ベンジーが「あはっ、この人は元CIAのセキュリティ担当の伝説の人だぜ」って某海賊漫画のルフィみたいに自慢げに語った瞬間に私は察しましたよ。
たぶん「あ!」って小さく声が出ちゃった気がします。(笑)
●核爆弾の描写が意外と良いw

核爆弾というのは、実は「正しく」爆発させるのが非常に難しい爆弾です。
できる限り簡単に説明しましょう:
核爆弾とは、筐体の中心にウランやプルトニウムなど特定の金属があって、その周りを普通の爆弾で覆っている装置です。周りの普通の爆弾を同時に爆発させると、中心の金属が非常に強い圧力で押し潰されて、それが原因で金属が核反応を起こし、その反応によって生じるエネルギーが普通の爆弾とは比較にならないほど大きな爆発と放射線を生みます。

中心にあるのが核物質の金属球で、周りの三角錐がそれぞれ圧縮用爆弾
なので、無数の圧縮用爆弾が一つでもタイミングがずれたり不発だったりすると、爆発が起きなかった部分から中心がはみ出るような形になるので、ウランやプルトニウムの金属粉が散らばるだけで、圧縮による核反応を起こさず、普通の爆弾と同じ規模の爆発で終わります。
これは現実世界で軍備されている核弾頭も同じで、実は専門家の間ではミサイルで飛ばした先で正しく起爆できないんじゃないか、と疑問視する声がある程です。そのくらい扱いが難しい精密機械なのです。(広島と長崎は飛行機からパラシュートでゆっくり落としたから成功した;核実験では地上に設置した状態で起爆する;同じことが激しく振動して強烈なGが掛かる大陸間弾道ミサイルでも可能なのかは未知)

https://thebulletin.org/2021/04/interview-alex-wellerstein-exposes-secrets-of-nuclear-secrecy/
だから、本作ではルーサーもダンローも、周りの爆薬の一つだけを無効化して、核爆発を防ぎました。しかし普通の爆発に巻き込まれてルーサーは死にました。ロンドンの古い地下街が崩れてしまいましたからね。この描写はなかなかリアル志向で良かったと思います。意味が理解できない観客も多かった気もしますけどね。(なんでルーサーは解除したのに爆発したんや?それでロンドンの放射能被害は大丈夫なんか?ってw)
何より、核爆弾のサイズ感がリアルでした。
実はパート1でも、ほぼ同じ形状の核爆弾が現れますが、アホみたいに小型だったんです。私は盛大に笑いましたよ!映画館で声を出さないように苦労しました。たぶんSNSでもこの批判の声は多くて、制作チームはパート2では核爆弾を大きくしたんじゃないでしょうか?(笑)

最小臨界量
ある質量以下の核分裂性物質は核分裂の連鎖反応が持続する臨界になり得ない。その質量を最小臨界量という。その値は、核分裂性物質の種類、形状、それが置かれている環境における中性子の減速条件・反射条件により異なる。プルトニウムの最小臨界量はウランに比較して小さい。米国臨界安全ハンドブックTID−7016によると、ウラン−235の最小臨界量は金属で22.8kgに対しプルトニウム−239のそれは5.6kgである。
特殊核爆破資材(Special Atomic Demolition Munition,SADM)とは、アメリカ合衆国が開発した超小型の核兵器である。その大きさより"スーツケース型核爆弾"や"超小型核爆弾"とも称される。
全体は大きめの背嚢ほどの大きさに取りまとめられており、重量は68kg。兵士が背負って運ぶことが可能である。
あれ、よく考えたら、誰もルーサーの死体を見てない?
イーサン「ルーサー?」
ベンジー「あれ、言ってなかったっけ?」
ルーサー「俺がただのパソコンオタクだと?」
イーサン「驚いた!物陰に隠れたのか」
ベンジー「そして僕が救助要請を」
ルーサー「あと5分遅ければ死んでたな」
ベンジー「なんだよ、文句よりも感謝しろよ」
イーサン「(あの満面の笑顔で)ルーサー」
これ、新作があってもルーサー皆勤賞つづくなあ!(笑)
●黒人女性大統領

昨年の大統領選でハリスに勝って欲しかったハリウッド界隈の願望がダダ漏れのキャスティングですかね?(笑)
あってもなくても良かったエピソードが二つ。大統領が過去に苦しむ描写と、大統領が何があっても他国に核ミサイルを発射しない描写。どちらも政治臭が強いですねー。(笑)
●最大のツッコミポイント(マリー)
ファイナルレコニングには色々おかしい所はあれど「映画だからw」と大目に見るとして、しかし、どうしても異議を唱えたいものが一つだけあります。
それはマリーの扱いが雑すぎることです!

パート1であれだけ思わせぶりに描いておいて、パート1では主要キャストに名前(Mariela Garriga)を連ねていたのに…パート2ではまさかの完全無視。
彼女についてはセリフでさえも言及しません。いや、ガブリエルがしてたかな?でも一度の観覧では記憶に残らなかったほど印象が薄いです。なんすか、それ、ちょっと酷くないすか??

実は予告編では出演してるんですよね。氷の水面下で臨死状態のイーサンに口付けする女神として。とても幻想的なショットです。たぶんこの女優も実際に10メートル近く素潜りして演技してると思うんですよ、これ。

イーサンが意識を取り戻すと、さっきのは幻で、携帯式減圧カプセルのなかで中で介抱してくれたのはグレースだった…というのが当初のプロットだったのでしょう。
イーサンが表社会では死んだことになって、裏社会で新たな命を得てIMFに入隊した、そのきっかけになった女性が、もう一度だけイーサンにライフ(life=命または人生)を与えて生き返らせに来た。そんなエモーショナルで美しい展開。おそらく上映時間が長すぎてカットしたのだと思いますけど。(涙)

パート1と2合わせて10時間のディレクターズカット版をリリースしてくれませんかね、ディスクとか配信限定でいいから。(笑)

これはちょっとぶっ飛びすぎてるかもしれませんけど:実はエンティティの人格にはマリーが入ってて(彼女が生前にIMFとして任務していた時にAIチップに埋め込まれた)、エンティティがイーサンに執着するのはもう一度イーサンに会いたかったからで、最終的にイーサンが苦悩しながらエンティティを破壊する。みたいな魔女討伐エンドにしても面白くなったんじゃないですかね。なんならグレースも絡めて。
スパイアクション映画だと思って見てたら、AIと人間の究極の愛の三角関係の物語とか、胸熱ですやん。良いスパイスになりますやん。何よりイーサンじゃなきゃいけない理由ができます。
イーサン「マリー、君なのか。なぜこんなことを?」
エンティティ「あなたに会いたかったから。あなただけが私を壊せる。これは人類のためよ」
グレース「イーサン、ダメよ!彼女に会えなくなっても良いの?」
イーサン「うおおおお!」
…みたいな。(笑)
こう考えると、映画のラストで5次元ドライブに閉じ込めたエンティティをこっそり持ち歩くイーサンの姿には、別の文脈が生まれますよねえ。(笑)
海外勢からも面白いコメントがありましたので紹介します。
Huddy-B @huddybmusic
Ethan has had so many love interests over the years, they really should have made Marie Ethan's Sister! That would have made his hatred for Gabriel wayy more personal and it also would have differentiated Marie from the other love interest characters.
(イーサンは長年にわたり多くの恋愛対象を抱えてきたので、マリーをイーサンの姉にすべきだった!そうすれば、ガブリエルへの憎しみがもっと個人的なものになり、マリーと他の恋愛対象キャラクターとの差別化も図れただろうに。)
これは納得感がありますね。マリーの特別感がアップします。
なんか別の俳優を起用して、若い頃のイーサンの物語を作るのも良いかもしれませんね。ヤング・インディ・ジョーンズみたいなノリで。

●ヘイリーアトウェルがゴリラすぎる
これはパート1の時からずっとそうなんですけど、あのブタ鼻でゴリラみたいなガタイの女の良さが、私には理解できません。(笑)

もちろん人は外見だけじゃなくて性格も大事なので、多少ブスでもそちらで魅力的な人物ならそれで十分取り返せると思うのですが、本作ではグレースにそのチャンスがほぼ回ってきません。急に出てきた《ようわからんスゴ腕のスリ師》が《たまたまエンティティとイーサンの対決に巻き込まれた》だけで、なぜかあっという間に心の氷が溶けて「私のためにここまでしてくれるなんて」と涙して、イーサンが信頼する仲間になります。

…は??(笑)
…まあ、恋って理屈じゃないからね。(諦観)

これは滅茶苦茶な脚本のせいもあるので少し気の毒ではありますが、ヒューマンドラマがこれだけ薄っぺらい以上、彼女はルックスとその場の言動だけで評価されることになります。


強い女の代表だって?
いやいや、華奢で可愛くて強い女性キャラとしてポムクレメンティエフのパリスが居るじゃないのよ!

女がゴツくて何が悪いって?
いやいや、ゴーストプロトコルのポーラパットンは屈強さと美形顔を両立してたじゃん!

https://www.reddit.com/r/Mission_Impossible/comments/1epfcat/what_was_your_favorite_look_from_jane_carter/
ヘイリーアトウェルって横顔だけなら、ジェイミーリーカーティスに似てるかも?気が強そうで、巨乳で、パワフルな感じも。

潜水艦から浮上してきたイーサンを蘇生させるグレースとの濃密なラブシーンもどきがウザすぎて辟易しましたよ、私は。あのシーン異常に長くありませんでしたか?(笑)マリーをカットしたぶんグレースとの絡みを長くしなくちゃいけなくなったのかしら?
別にイーサンとメスゴリラ(個人の意見)のラブシーンがあるのは全然結構なんですが、仮にも人命救助シーンなのに、あんなに写実的かつ官能的に描く必要ないでしょ。(笑)
イーサンが見た幻が《天女のような羽衣を纏いしマリー》だったなら、官能的(幻想的)な演出になるのは納得できます。
スパイ活動として色仕掛けする場面なら、おっぱいを強調するのは納得できます。
でも、そういう必然性が、無いですよね?
服を脱いでおっぱいを強調しながら、一緒に減圧カプセルに入る理由もよくわかりませんし。先述したように不自然に長くて、色々と引っ掛かってしまいました。

グレーのタンクトップとおっぱいはM:I-3でのイーサン蘇生シーンへのオマージュ?
まあ引っ掛かるという意味では、パート1のあっさりイーサンと心を通わすあたりから私はずっとモヤモヤしてるんですけどね。(笑)イルサが死んで傷心のイーサンを見て同情したから?いやいや世界最強のスリ師があんな簡単に心を絆されるわけないやろ。軽犯罪には慣れっこだったけど、人が殺されるのには免疫が無かった、みたいな話?なんかキャラ設定がいびつでアンバランスですよねー。

イーサンと「なんかありそうでなんもない」スーパー美人ことホワイトウィドウ(ヴァネッサカービィ)も、本作では撮影したのに全カットされたようです。非常に残念です。まあグレースとのエピソードに余計なノイズを入れるだけだから妥当な判断なのでしょうか?知らんけど。(笑)

改めて、レベッカファーガソンが当初契約した3本であっさり退場したのが痛手すぎました。トムとクリスも無計画だから「とりあえず3本で」と契約したのでしょう、そしたら3本目が壮大になりすぎて前後編に分けたら、完璧なヒロインにそっぽを向かれてしまった、と。悲しいですね。

レベッカの言葉:
Selfishly, that’s a lot of time to make a ‘Mission’ film. And unless you’re going to have a lot of screen time, that’s a lot of time sitting around waiting to film a huge movie that could take over a year to film. It’s dedication. There’s a moment where you think it needs to be worth it, not just to love the character and to embrace Tom and [McQuarrie] and the story. I want to work, man. I want to work. I don’t want to sit in a trailer and know that there’s maybe coming a scene in credits.
(わがままな意見になるけど、「ミッション」シリーズの映画を作るにはかなりの時間が必要です。出演時間が短くなれば、それだけ待ち時間が増えることを意味します。1年以上かかるかもしれない大作映画の撮影で、それは「献身」と言えます。キャラクターを愛し、トムと(マッカリー)とストーリーを受け入れるだけでなく、長時間を座って待つだけの価値があると思わなければならない瞬間があるのです。でも私は仕事がしたいんですよ、仕事が。楽屋トレイラーで、次は私の出演シーンが来るかもしれないと座っていたくないのです。)
…デューンとか、サイロとか、大活躍だから仕方ないですね。
『ローグネイション』から作品を重ねるごとに過激になっていった脚本放棄主義の作り方が、彼女の肌には合わなかったのでしょう。かく言う私もミッションシリーズはローグネイションが最高傑作だと思ってます。
1)あの作品でみんながスタントのことばかりチヤホヤして、脚本にはあまり興味なさそうだった。
— まいるず James Miles ⚒️ (@james_miles_jp) May 19, 2025
2)ハリウッドの大作アクション映画がCG一辺倒になって体を張る俳優が居なくなった。
3)スタジオは人身事故の批判が怖い。
↓
発言力と財力のあるトムクルーズだけが過激なスタントを実践できた説 https://t.co/QSdmKZjno0 pic.twitter.com/Kd7BgFHil8
スタントから映画を作っていく姿勢自体は私は評価してます。しかしトムももう60歳を過ぎてるので、そろそろ激しいアクションは潮時ですよね。
誰か若い人で「ぼくもトムクルーズになりたい!」みたいなことを公言するスター俳優は出てきませんかねー。宣言すればトムはプロデュースに専念しつつ手厚くサポートしてくれそうな気もするし。
例えばトムホランドなら運動神経抜群だし、かなり素質があると思います。スパイダーマンとかゼンデイヤのヒモ男とかの強すぎるパブリックイメージを払拭するためにも、ここは一つ新しい「錦の御旗」が欲しいところではないでしょうか。
●日本語字幕がトンチキだぞw

ファイナルレコニングの脚本に不満の声が多いのはなぜ?
考えられる可能性は2つ:
1)実際に脚本に無理があるから。
2)戸田奈津子の日本語字幕のせいで物語が難解になってるから。
劇場に行ってこの目で確かめるのが、日本語と英語の両方に堪能な私の使命😇
午後10:28 · 2025年5月19日
普段から戸田奈津子の翻訳を批判している私からしたら、2番の方が盛り上がるのかもしれませんが、結果は1番でした。
相変わらず戸田奈津子の字幕はひどいものでしたが、それ以上に脚本がクソ強引でデタラメなので字幕があまり気にならなくなりました。(笑)
少なくともパート1のような致命傷レベルの情報の抜け落ちはあまり無かったような気がします。これはパート2ではエンティティが先回りして色々やることがないので、そもそも情報量が少ないからかもしれませんね。
ただし前作で大不評だったエンティティの「それ」呼びは今作でも大御所の意地なのか継続したのは非常に悪い選択だったと思います。最初の複数回だけルビがふってある「それ」だったのですが、それがOKなら全編でやれよ。途中からパート1と同じく「それ」になってて非常に読みにくかったです。
…とはいえ、仮に、脚本に無理があっても、ミッションインポッシブルはトムクルーズの生き様を観て楽しむ映画ですから、別に損した気分にはならないですし、どうせ観るなら映画館にすべきだと思いますよ。なるべく大きなスクリーンを選んでくださいね。
(了)

▼余談:くだらない話
注意)最後に超くだらない話をします。この部分が記事全体で評価してスキを押してくれたら嬉しいです。(笑)
日本で男性勃起不全=インポテンツのことをインポと省略する風習がなければ『ミッションインポッシブル』のことを略してインポと呼ぶ人が多い世界線になっていたのではないか。
「ねえ昨日の金ローでインポ観た?」みたいな会話で。
Official髭男dismがヒゲダンになるなら十分ありうるやろ?
異世界転生したらちょっと面白いかも。
最近はインポってあまり聞かなくなったなー、…と思って少し調べたら差別用語になってたんだね。ミッションインポッシブルシリーズが始まった1996年はまだEDという語句が広まってなかったと記憶している。
逆に時代が進んで30年後とかにリメイクされたら普通にインポって呼ばれる可能性もあるのか??
2000年ごろに「ハゲ」が言葉狩りにあって、一瞬だけ「頭部の毛髪量が同世代の人達と比較して少ない云々」みたいな逆にそっちの方が意地悪で差別っぽくね?みたいな呼び方になるとか話題になって、やがてAGAが世間に広まった。インポも同じくEDになったということか。
お後がよろしいようで。。。🙏
いいなと思ったら応援しよう!
最後まで読んでいただきありがとうございます。ぜひ「読んだよ」の一言がわりにでもスキを押していってくださると嬉しいです!
