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【ベトナム・タイ訪問記6日目②】 メークローン鉄道市場への序曲 – ローカル線の朝

1.はじめに

旅には、目的地そのものと同じくらい、そこへ至るまでの道のりにこそ物語が宿ることがある。バンコク滞在2日目の朝、私は観光客の喧騒から離れ、この国のありのままの日常へと続く線路を辿ることにした。目指すは、メークローン鉄道市場。しかし、この日の主役は、まずは市場そのものではなく、そこへと私を運ぶ、鄙びたローカル線、夜明け前のバンコクを駆け抜ける高揚感にあった。

事前の緻密な計画は、あくまで舞台設定に過ぎない。脚本を手に、現実という名の舞台に立った今、五感が捉えるすべてが新しい発見だ。早朝の静寂、Grabの車窓から流れる風景、そしてローカル駅の気だるい朝の空気。これらすべてが、クライマックスへの期待を静かに、しかし着実に盛り上げていく序曲となる。さあ、まだ眠りの中にいる大都市を抜け出し、本物のタイの朝を探す旅へ出発しよう。


2.タイムライン

2.1.夜明け前の疾走 – バンコク郊外、バーンレーム駅へ <06:07~07:08>

日曜日の朝、時計の針はまだ6時を指していた。窓の外は、ようやく白み始めたばかり。バンコクの街はまだ深い眠りの中だ。私は計画通り、Grabのアプリを起動した。


スマートフォンの画面が示した出発時刻は、06:07 AM。目的地は「Ban Laem Railway Station」。総移動距離43.88km、所要時間1時間1分。総額฿630の投資が、これから始まる唯一無二の体験へのチケットだ。


Grabの車内に身を沈めると、街はまだ目覚めの途中だった。昨日までの熱気が嘘のように、道路は滑らかに流れていく。車窓から見える風景は、高層ビルが立ち並ぶ近代的な都市の顔から、次第にローカルな色合いを増していく。バックミラーに映るドライバーの穏やかな表情と、ダッシュボードで静かに揺れる仏様のお守りが、タイの日常の断片を私に語りかけているようだった。

ただ、どことなく甘利明元経産大臣に似たこのドライバーは、マイペースだった。途中、ガソリンスタンドに寄り、トイレに行ってしまった。
「まあ、時間も間に合わそうだし、大丈夫かな」
と思いながら、列車の時刻もあるので、少々心配になった。


私の手の中のスマートフォンでは、地図アプリが青い線で我々の軌跡を描き出している。デジタルな計画が、アナログな現実の道を寸分の狂いもなくトレースしていく。この技術こそ、現代の旅がもたらす新しい概念だ

予定通り7時過ぎ、車はバーンレーム駅に到着した。

2.2.ローカル線の朝 – 市場への序曲 <07:08~11:10>


そこに広がっていたのは、観光地の華やかさとは無縁の、鄙びたローカル駅の風景だった。コンクリートの簡素なホーム、古い木造の駅舎。

この雰囲気を感じた時、メークローン市場までGrabで行かず、このプランを計画してよかったと思った。


駅舎の小さな窓口で、私は覚えたてのタイ語を試す。「サワッディー・クラップ。」。係員はにこやかに頷き、一枚の切符を手渡してくれた。


「State Railway of Thailand」「4381 MAEKLONG COMMUTER」「Dep 07:30 Arr 08:30」。手にしたこの一枚の紙が、私の計画が現実と寸分違わずシンクロした証だ。言いようのない達成感が、じわりと胸に広がった。

少し時間があったので周辺を散策する。

定刻通りにやってきた列車がやってきた。
ちなみに、駅には犬がいて、かまれると厄介なので少々緊張した。


列車に乗り込むと、そこは冷房のない車両。
少し別の車両も見渡したが、先頭に近いほうの車両のほうが椅子が固いように感じた。そのため、最後方の多分通常は優等列車で使われているであろう車両に座席に腰を下ろした。


出発すると間もなく、線路わきで市場らしき風景に出くわす。
また、列車も停車したように感じた。


動画を見て分かられるかと思うけど、だいぶゆっくりのスピード。
のんびりしている。

そして、建物の軒先に手が届きそうなところを走っています。

走行中、連結部分を歩いている人がいたので、見てみる。

ネットフリックスで見た新幹線大爆破でしか見られないような、走行中の離れている連結部分。


途中、湿地帯や(塩)田園風景が続きます。

途中、Ban Na Khwang 駅では、観光客ぽい人が乗ってきました。

このあたりになると、多くの観光客で車両がいっぱいに。


だんだん、市街地に入って、メークローン市場までもう少しの所。

メークローン市場は、すぐそこ。

いよいよ、メークローン市場です。
その様子は、次回。

3.旅のまとめ

目的地であるメークローン市場そのものもよかったのですが、そこへ至るまでのプロセスにこそ、旅の真髄が凝縮されていた。AIとの対話で描いた設計図を手に、夜明け前の街へ繰り出す。Grabの車内で変わりゆく景色を眺め、ローカル駅で覚えたてのタイ語を使い、そして地元の人々と共に列車に揺られる。

一つ一つのステップが、計画という骨格に、体験という血肉を与えていく。この感覚こそ、パッケージツアーでは決して味わえない、パーソナライズされた旅の喜びだ。

デジタルな準備が、アナログな体験をより深く、確かなものにする。現代の旅の理想的な形が、そこにはあった。さあ、列車はまもなく、あの伝説の市場へと突入する。最高の序曲は、もう十分に奏でられた。

4.補足

  • GPSデータ / Googleタイムライン:

    • 06:07にホテル(ICS メインエントランス)を出発し、07:08にBan Laem駅到着。その後、鉄道でメークローン駅へ向かうルートが記録されている。

  • Grab利用情報:

    •  06:07にICSメインエントランスを出発し、07:08にBan Laem駅到着。距離43.88km、所要時間1時間1分、料金฿630。

  • レシート情報:

    • タイ国鉄4381便の切符。バーンレーム駅(07:30発)からメークローン駅(08:30着)まで。Class 2 Seating Coach (Fan)。

  • 歩数情報: 8月17日(日)の一日の合計歩数は19,381歩。

つづき


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