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【外航海運政策を知ろう②】海の国際ルールと日本の役割——官民一体で守る航路の自由


きのうは日本商船隊を守るための税制についてお話しました\(^o^)/
本日は「国際的な取り組み」という視点から、日本がどのように外航海運の競争環境を守っているのかをご紹介します!

外航海運は国境をまたいで世界中を行き来するビジネスです。だからこそ、船の安全や環境保全に関するルールは一国だけで決めるのではなく、国際的な枠組みのなかで議論・策定されます。そしてそこに日本がどう関与するかが、日本の海事産業の競争力にも直結しています( *´艸`)


国際ルール作りの場「IMO」と日本の関与

海事分野の国際条約を策定する場として中心的な役割を担っているのが、国連の専門機関であるIMO(国際海事機関)です。船は世界中を航海するため、安全や環境に関するルールは世界共通で定める必要があります。現在176か国が加盟しており(2026年1月時点)、日本はIMO設立以来、主要海運国として理事国を務め続けています(出典:国土交通省「IMO(国際海事機関)の概要」)。IMOの詳細はこちらのブログをご覧ください🥰→https://note.com/jazzy_llama5993/n/n062bde9cb808?sub_rt=share_b

日本はこの場で、ルールに従うだけでなく「主導する立場」として積極的に関わってきました。CO2規制やNOx規制の国際基準導入、シップ・リサイクル条約の策定などは日本が主導した代表例です。どの国がルール作りを主導するかは各国の産業競争力にも影響するため、日本が積極的に発言し続けることはとても重要です!(^^)!

パナマ運河問題——官が民を支援する

ここからが今回のメインテーマです。国際的な取り組みの具体例として、パナマ運河をめぐる問題を取り上げます。

日本の外航海運にとって、パナマ運河は中米を通り太平洋と大西洋を結ぶ重要な航路です。2016年の拡張工事によって通航可能な船舶の大きさが大幅に広がり、コンテナ船で最大約14,000TEU、LNG船も通航可能になりました。

しかし便利になった一方で、頭を悩ませているのが「通航料金問題」です。2005年以降、パナマ運河庁による通航料金の改定が頻繁かつ唐突に実施されるようになりました。直近の例では、2020年2月、降雨不足による運河の水位低下への対処として、業界との事前調整なしに新たな追加料金(サーチャージ)の徴収が突然開始されました(発表は同年1月13日)。

民間の海運事業者にとって、こうした予告なしの料金改定は事業計画に大きな影響を及ぼします。しかし、外国政府機関であるパナマ運河庁に対して民間企業が単独で交渉するには限界があります。

そこで登場するのが国土交通省の「事業円滑化支援」です。国交省はパナマ運河庁に対して継続的に働きかけを行い、「運河利用者の意見を踏まえた適正かつ透明性のある通航料金の設定」「LNG運搬船の通航予約枠の拡大」を求めています。

民間が動き、官が後押しする——この「官民連携」こそが、外航海運政策の大切な柱のひとつです。

自由・公平な競争環境を守るために

パナマ運河の問題に限らず、世界には自国籍船に貨物輸送を優先させる「貨物留保措置」など、競争を歪める保護主義的な動きが存在します。日本はWTO・APEC・EPAなどの多国間の枠組みを通じて、こうした措置の是正を働きかけ、「海運自由の原則」を広める取り組みを続けています。

また、独占禁止法の適用除外制度(アライアンス制度)を通じて、海運会社同士が連携しやすい環境を整えることも、国内での重要な支援策のひとつです。

国際的な場で日本が「声」を持ち続けることの意味・意義

IMOでのルール作りへの関与も、パナマ運河交渉での政府間の働きかけも、根底にあるのは同じ考えです。「日本が国際的な場で積極的に関与し続けること」が、日本の海運業と経済安全保障を守ることにつながる。そういう認識のもとに、外航海運政策は設計されています。

今現在もまさにホルムズ海峡での刻々と変わる情勢に、目が離せないでおります。
わたしたちが物事を正しく知り、どのように動いていくことが良いか、客観的に、積極的に、考えるときだと思います。

次回は「主要航路の航行安全確保」として、マラッカ・シンガポール海峡やソマリア沖での日本の取り組みについてお伝えします。

参考資料
国土交通省「外航海運の現状と外航海運政策」(資料1)
https://www.mlit.go.jp/common/001353024.pdf

国土交通省「IMO(国際海事機関)の概要」
https://www.mlit.go.jp/maritime/maritime_tk1_000035.html

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