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35年前の花博(国際花と緑の博覧会 )会場で大雨が降って靴まで浸かったことを思い出す


はじめに


 1990年だからいまから35年まえ。大阪の鶴見緑地でおこなわれた花と緑の博覧会を見学した。いちばん思い出すのはものすごい夕立ちに出くわし、会場内でくるぶしまで浸かる雨に出会ったこと。それからまさか数年後に家族で大阪に住み、この跡地の公園を訪れるとは思ってもみなかった。

きょうはそんな話。

興味のある分野


 当時、しごとで関わったさまざまな植物。まだ目にしていない豊富な地を訪ねたいと海外留学し、腰をすえてじっくり研究に取り組みたいと思っていた。1990年にたまたま大阪で国際花と緑の博覧会が開かれることを知る。しごとを兼ねて会場の鶴見緑地へ。

ここを訪れるのははじめてだったが、ヒトが大勢いるとそんなに広い会場には思えなかった。そんなに並ばずに入れる企業のパビリオンのいくつかをめぐった。当時はさまざまな画像表現が競われる時代。映像技術の博覧会かと見紛うほど。花と緑をあてにしていたわりに、映像と音だけで生花や生育する植物を目にできない館の印象が今ではまったく残らない。

地味なほうが


 それよりもそののち市販されて世に出回ることになる多くの園芸品種の数々を花壇で知れた。まさに世界各国、企業のそんな品評会と言って過言でなかった。

印象にのこったのは群生する赤、オレンジ、黄色を混ぜると映える炎のかたちのケイトウ。そして丸くまとまるロベリアやビオラ。いまならそこここの花壇や家庭の庭におなじみのごくありふれた園芸植物。当時はまだ地元では目にすることがなかった。ブルーベリーすらそんなになじみがないぐらい。それから何年もしないうちに、園芸店でいずれも身近な存在となる品種がここに展示されていた。

いわば従来の延長線上にあり、かつ、それからのちにヒットする可能性の高いもの。この博覧会が園芸業者たちの見本市の性格を兼ね備えているとよくわかった。

変った温室


 くわえて印象にのこったのは、温室。さまざまな環境ごとに温度や湿度を調節してあった。とくによかったのはわりと乾燥に耐えられる一連の植物。なかに入るとからっとして涼しい。そこにあるのはごく一般的な温室で目にする高温多湿を好む植物たちとはあきらかにちがう。

世界のそんなとくべつな環境でしか目にできない種をあつめている。一般的な植物とは形態がちがい、あきらかに素性がことなるとわかる。なかなか興味深い。そののちここには何度か機会あるごとに訪れることに。

家族で


 それから数年がすぎ、わたしは家族をもち家を建てて国内留学の機会を得て一家ともども大阪に住んだ。週末の休みのたびに家族を連れてあちこちにむかう。花博跡地の鶴見緑地もそのひとつ。

ヒトのほとんどいない公園はがらんとして、博覧会当時とくらべるとこんなに広かったんだと思えた。池のまわりをおもに散策。上で述べたすずしい温室(「温室」というのはなんか変だが)は残っていた。幼いこどもたちにもめずらしいようす。

大きなサボテンや「けったいな」かたちの植物たちをめずらしそうに見つめていた。大阪ではここのほかに、大阪公立大附属植物園を何度か訪れた。

当時は合併まえの大阪市立大の施設。京阪交野線の終点の私市からほど近い。この地域の樹木が中心の管理の行き届いた林園。園内は自然な地形をそのまま活かし適度な高低があり、こども連れでも山歩きをするように園内を散策できる。わが家の近所にもどり来たかのようだった。


おわりに


 このほかにすこし距離はあるが、京都府立植物園にも機会あるごとに訪れた。ここも国内では有数の植物園。ここは家族のみならず、京都を訪れるたびにひとりで、そしてさまざまな知り合いとも何度か足が向かった場所。その当時は、まさかこのあとこどもたちがこの近辺の大学に進むとは思いもしなかった。


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