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第3回承継後に自分の経営を作るときの使い方

事業承継の直後は、外から見るよりもずっと多くのテーマが同時に動いています。
例えば
・先代のやり方をどこまで引き継ぐべきか迷っている
・変えたいことはあるが、急に変えると反発も気になる
・古参社員との距離感が難しい
・自分なりの方針を出したいが、まだ確信が持てない
・周囲からは「早く結果を出してほしい」と期待されている
この時期は、単に経営課題を解決すればよいという話ではありません。
「自分はどういう経営をしたいのか」を作っていくプロセスそのものが、大きなテーマになります。

承継後は、すでに会社が動いています。
ゼロから作る創業とは違い、既存のやり方、人間関係、意思決定の流れがあります。
そのため、頭の中では
・変えるべきこと
・まだ変えなくてよいこと
・自分が違和感を持っていること
・周囲が不安に感じていること
が混ざりやすくなります。

さらに
・自分の考えとして変えたいこと
・先代や周囲への配慮から言い出しにくいこと
・本当はまだ判断材料が足りていないこと
まで重なってくると、何から整理すればよいか分からなくなることがあります。

その結果、
考えているのに動けない
少し動いても、これでよいのか不安になる
という状態になりやすくなります。

こうした場面で、実戦経営アドバイザーは「こう経営すべきです」と答えを出す人ではありません

まず行うのは、承継後の経営を作るうえでの論点を分けることです。
例えば
・いま本当に起きている事実は何か
・自分が感じている違和感はどこにあるのか
・周囲との調整が必要なテーマは何か
・すぐに変えるべきことと、時間をかけるべきことは何か
・自分の経営方針として言葉にすべきものは何か
を整理していきます。

多くの場合、承継直後にすべてを一気に変える必要はありません。
むしろ重要なのは、何を先に整え、何をいったん保留するかを見極めることです。

順番が整理されると
・自分が何に違和感を持っていたのか分かる
・周囲に伝えるべき方針が見えてくる
・変えることへの迷いが少なくなる
・「自分の経営」が少しずつ形になっていく
という変化が起きます。

承継後に必要なのは、先代を否定することでも、すべてを踏襲することでもありません
自分なりの判断軸を持ちながら、会社が前に進める状態を作ることです。

実際には、承継後しばらくしてから
「何となく苦しい」
「大きな問題ではないが、このままでいい気がしない」
という形で相談されることも少なくありません。
それは能力不足ではなく、経営の引き継ぎと、自分の経営を作る作業が同時に起きているためです。
だからこそ、全部が整理されてからではなく、混ざっている段階で一度外に出してみることに意味があります。

次回は、会議をしても結論が出ないときに、どのように活用されることが多いかを整理します。
※本記事は、複数の支援経験をもとに再構成した内容です。実在の企業・人物とは関係ありません。


📩 判断に迷いがあるときの簡易チェック
次のような状態はありませんか?
□ 先代のやり方をどこまで変えるべきか迷っている
□ 自分の考えはあるが、周囲にどう伝えるべきか悩んでいる
□ 変えたいことはあるが、反発や不安が気になる
□ 何が問題かというより、全体が重く感じる
□ 自分の経営スタイルを作りたいが、まだ言葉になっていない
もし2つ以上当てはまる場合、それは資質の問題ではなく、承継後の論点や判断の順番が整理されていない状態かもしれません。
私は「どう変えるべきか」を一方的に示すのではなく、後継者が自分の判断軸で経営できる状態を整える支援を行っています。
60分の壁打ちでは
・いま何が混ざっているのか
・どこに違和感があるのか
・先に整理すべき論点は何か
・自分の方針として言葉にすべきことは何か
を一緒に整理します。
まだ大きな問題ではない、そう感じる段階でも問題ありません。
承継後の経営は、混ざっているものをほどくことから前に進むことが多いからです。
必要なタイミングかどうかを含めて、一度整理してみませんか。
👉 お問い合わせ
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✉ info@jissenstrategy.com
熊谷 篤(くまがい あつし)
実戦経営アドバイザー/中小企業診断士

年間400件以上の経営相談に対応。承継後3年以内の後継者・創業者・第二創業の経営者を中心に、現場で「考え、決め、動ける状態」をつくる伴走支援を行っています。

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