頭重心かバックビートか判別できるスロー再生について
概要はこちらを見ればわかりますが、スロー再生するとその曲がバックビートなのか頭重心なのかがわかるという判別方法です。
(この方法の良いところは、やってるうちに勝手に耳が鍛えられるのか、別にスロー再生しなくても、ある程度その曲が頭重心かバックビートかなんとなくわかってくるというところだと思います。)
そのスロー再生について、意外と誰も触れてないので事細かに書きます。
【 Topic019:スロー再生 】
厳密に言えば「”徐々に”スロー再生」
YouTubeの標準再生(1.0倍速)から急に0.5倍速とかにしても多分わからないと思います。ポイントは再生速度のカスタムバーを使って0.95-0.9-0.85-0.8-0.75って段階的に、聴きながら徐々にスローにしていく。その曲(もしくはその人の演奏)がもしバックビートなら0.75倍速あたりで違和感が出てきます。もっと遅く0.7-0.65-0.6-0.55-0.5って0.5のときにはもうはっきりと変な感じに聞こえます。
邦楽の場合、0.5まで遅くしたとしても特に違和感がありません。あぁスローになってるなぁって感じるだけで。1と2と3と4が均等に伸びてるように聞こえるというか。
メトロノームをイメージすると物凄くわかりやすいと思います。
わんつーすりーふぉーかっかっかっかって。
当たり前ですが、仮にメトロノームをスロー再生したとしたら、均等に伸びるじゃないですか
1っっ2っっ3っっ4っっ1っっっっ2っっっっ3っっっっ4っっっって
でもバックビートの演奏の場合そうはならないんです
1っっ2っ3っっ4っ1っっっっっ2っっ3っっっっっ4っっ
ってポケットに向かって伸びてるように聞こえるんです。
これが面白ポイントです。
【 Topic020:スロー再生 亜種 】
そんなスロー再生を使って、
暇人の極みである私は色々な実験をしていました。
実験の結果、バックビートの曲は、1と3のバスドラが鳴る瞬間に合わせて一段階遅くするとポケットがわかりやすいのではないか?というところに辿り着きました。つまり楽曲を強制的にレイドバックさせるということです。
YouTubeの再生速度カスタムバーを使ってバスドラ(1)が鳴った瞬間、0.95にする、でスネア(2)が鳴る、でまたバスドラ(3)が鳴った瞬間一段階下げて0.9にする、でスネア(4)が鳴る。でまたバスドラ(1)が鳴った瞬間......っていう感じで繰り返していき、少しずつ速度を落としていくと
バスドラにぶつかって、スネアに向かって落ちていく感覚が少し掴める。
重要なのはまったく同じことをJ-POPでもやってみること。
上記とまったく同じことをJ-POPでやると、さっきとは違う感じになるんです。さっきと違って、スネアがもたつく感じになる。早くスネア叩いてくれよっていう独特のもたつき具合というか、気持ち悪さというか。
一回まとめると、バックビートの曲の場合は、バスドラを支点にして遅くすると音がもたつかずに2と4に向かって綺麗にゆったりレイドバックしていく感じになる。1と3でバイ〜ンって感じでバウンスして、2と4のポケットにパ~っと落ちていくということを楽器やってるやってないにかかわらず感じ取れるのではないか。
【 Topic021:スロー再生 亜種 逆 】
そして上記とはまったく逆のことをすると、また違った結果が得られます。
バックビートの洋楽を、今度は逆に2と4のスネアが鳴るタイミングで速度を遅くしてみる。スネア(2)が鳴った瞬間、0.95にする、でバスドラ(3)が鳴る、でまたスネア(4)が鳴った瞬間一段階下げて0.9にする、でバスドラ(1)が鳴る。でまたスネア(2)が鳴った瞬間......っていう感じで繰り返していき、少しずつ速度を落としていくと
バスドラがもたつく感じになる。早くバスドラ踏んでくれよっていう独特のもたつき具合というか、気持ち悪さというか。
何が言いたいかというと、もたつかない方向がポケット。最初にやったようにバスドラを支点にして遅くすると音がもたつかずに2と4に向かって綺麗にレイドバックしているような感じになる。
ここまで書けばもはや物理法則のごとく、予測できるかと思うのですが、じゃあ今度はJ-POPでそれをやるとどうなるか。
J-POPはスネアが鳴ったタイミングに合わせて速度を遅くしていくと、バスドラがまったくもたつかない。もたつかないのは、J-POPにおいては1と3(バスドラ)がポケット(表拍)だから。そっちに向かって落ちてく
どうして「頭重心・バックビート重心」という言葉が存在するかが、生理的にわかる。
ポケットを知れば、楽器演奏者であればアクセントや音の長さで無理やり乗り切ろうとする意識が薄まると思うし、純粋に音楽好きリスナーであれば、どう乗れば気持ちいかがわかってきて音楽がより楽しいものになるのではないか、と思ったのでちょっと書きました。
細かい操作方法
パソコン版のYouTubeで、再生画面右下の歯車ボタンから再生速度という項目を選ぶと、カスタムというスライドバーが表示されます。
スライドバー中央の白丸を一回クリックすると、キーボード矢印キーの↑↓で細かい速度調整ができます。
また、遅くする量に関してはお好みでいいと思います。0.95-0.9-0.85-0.8-0.75って一段階ずつ刻まなくても、二段階ずつ0.9-0.8-0.7-0.6-0.5-0.4みたいな感じでやったり。
(Moisesでも出来ます)
【 Topic022:番外編 ~J-POPは面白い~ 】
「J-POP」と書きましたが、日本のジャズ、日本のヒップホップ、日本のロック、全部J-POPと同じでポケットが1,3なので、頭重心なのですが
正確に言うと、本当の頭重心ではないということもこの実験でわかりました。
1,3に向かって綺麗にレイドバックしないんです。たしかにバスドラはもたつかずに、そっちに向かって落ちてく感じにはなるんですが、なんか綺麗じゃないんです。
松村敬史さんが「邦楽は意図せず1と3にポケットが生まれている」みたいなことを言っていたはずなんですが、そこと多分繋がります。
YouTubeは凄いなとも感じたんですが、戦前の日本で録音された音源が簡単に見つかるじゃないですか、ズンドコ節とか。それを試しにスロー再生してみたら、1,3に向かって綺麗にレイドバックしたんです。
つまりバックビートの洋楽をスロー再生すると2,4に向かって綺麗にレイドバックするように、(ポケットの位置は違えど)それと同じような遅くなり方をしたんです。私の耳と感覚が正しければ
昔の日本人は表拍の感覚があった
今の外国人も表拍の感覚がある
今の日本人は裏打ちに慣れ過ぎて表拍に落とせない
別に陰謀論みたいにこじつけてるわけじゃあないんですが、全部リンクするんですよね。
J-POPはバックビートでもないけど、頭重心ですらない。
これが面白ポイント2です。
(実験に使っていた曲たち。似た曲調で比べたりカバーと原曲で比べたり)
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