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メークロン市場へバスを乗り継いで行った話

メークロン市場。「聞いたことないなあ」という人もいるかもしれないが、線路沿いに露天商がぎっしりと立ち並び、列車が近づくとテントが折りたたまれ商品からわずか数センチの距離を列車が通過していく……という動画を目にしたことのある人は多いだろう。そんなメークロン市場へバスを乗り継いで行ってみたのが今回の話。

ちなみに「メークロン市場 バス 行き方」などで検索中の人向けに結論の一部を先出ししておくと、私が利用したのは南バスターミナルのロットゥーである。それ以外のルートをお探しの場合は、残念ながらここにはないですね案件だ。

情報整理

というわけでさっそくスタート……といきたいところだが、まずはいろいろと前提となる情報を整理したい。まずメークロン市場の位置だが、バンコクからは南西に 70km ほど離れた場所となっている。バンコクから余裕で日帰り旅行できる距離だが、近くの水上マーケットにも立ち寄る場合は丸一日予定が埋まるような感じだ。

メークロン市場での一番の見所は当然ながら列車の通過シーンとなるのだが、列車の本数は1日4往復と大変少ないので旅程を組む際は注意が必要だ。具体的には以下の時刻で通過する。

発: 6:20 9:00 11:30 15:30
着: 8:30 11:10 14:30 17:30

ちなみにメークロン駅は国鉄メークロン線の終点なので、到着した列車がそのまま折り返す運用になっている。で、バンコクからの日帰りだと 11 時以降の列車を見るのが一般的だろう。一方で私は混雑が心底嫌いなため、朝型人間という特性を活かし 8:30 の列車を狙って出発することにした

というわけで 8:30 にメークロン到着の列車に乗る……と思ったのだが、なんとこの列車、バンコク側のターミナルを 5:30 に出発する。「え?わずか 70km の道のりに3時間もかけるの?」と思うかもしれないが、復路で国鉄を利用したのでタネ明かしは次回する予定だ

で、私が宿を取った場所からはターミナル駅がだいぶ離れており、列車で向かうのは無理っぽい……というわけでバスを乗り継ぐことにしたわけだ。バンコクからメークロン市場へ向かうバスが出ているバスターミナルは主に3つで、エカマイバスターミナルチャトゥチャックバスターミナル南バスターミナルだ。

この中でもエカマイは都市交通線の駅と隣接しておりアクセスは抜群。ただ、メークロン行きの便を調べてみると本数が少なく需要に対して供給不足な印象を受けた。しかも始発の便でもメークロン市場 8:30 にはおそらく間に合わないという……

エカマイ以外の2つは時刻表など特になく、常にバスが待機していて満席になり次第出発といった感じらしい。チャトゥチャックは都市交通線の駅から離れているものの、中心部からのアクセスは悪くない。一方で南バスターミナルは駅からのアクセスはほぼ不可能で、中心部からはバスを乗り継ぐことになる。

そんなわけでチャトゥチャックから向かうのが安牌な感じだが、事前リサーチが不足していた私は難易度の高い南バスターミナル経由を選択してしまった。以前中国でバスを乗り継ぐ旅をしたが、鉄道に比べてバスの乗り継ぎは冷や汗がだらだら出るのであまりオススメはできない。ただ、無事に乗り継げた時の安心感は日常生活でなかなか体験し得ないものなので、生きている実感を得たいなら良いかも

一応南バスターミナルの利点を挙げておくと、バンコク郊外に位置するため市街の渋滞に巻き込まれづらいというのがある。……ただ、ターミナルへ行くまでのバスで渋滞にハマる可能性はあるのでなんとも言えないが。なお、方角的にはメークロン市場へ向かうなら3ターミナルの中でも最短ルートではある。

南バスターミナルへ

というわけでようやく旅行記スタート。宿のあるパヤータイから隣駅の戦勝記念塔まで歩いてバスを待つ。現在時刻は 5:50

ちなみに一昔前まではこの戦勝記念塔の近くにバスターミナルが設置されており、各地へ向かう長距離バスが一同に集結していたらしい。

で、やってきたバスの車掌さんに「サイタイマイ?(南バスターミナル)」と Google マップを見せつつ聞くと頷いてくれたため、運賃を払って乗り込んだ。冷房付きのバスなので車内は大変快適だ。

ちなみにサイタイマイの発音は「サァ↑イ・タ→イ・マァイ」という感じ。いや、文字だと全然伝わらないか。

なおこのバスは 20 分間隔で出るらしいのだが、ここが始発駅なのか到着後 20 分ほど待機してから出発した。たぶん私が到着したのが前の便の出発直後という最悪ケースを引いたのだろう。……まあバンコクのバスはテキトーだから真偽はわからんが。とはいえ、始発バス停というのは不安要素が少なくてありがたい

そんなわけで 6:10 くらいに戦勝記念塔を出発。少しずつ日も昇ってくる中でチャオプラヤー川を渡る。

ちょこちょこ客の乗降がありながら、しばらく走ると高速道路の高架下へ。

で、あっという間に南バスターミナルに到着。ちょうど 6:30 だったので、戦勝記念塔からは 20 分の道のりということになる。

郊外の高速道路沿いといった雰囲気。

さっそく建物の中へ……

は行かずに、建物沿いに歩いてチケット売り場&乗り場へ

タイ語は全く読めないので、Mae Klong の文字を探しながらチケット売り場へ向かう。さすがに定番の行き先は英語で書かれているものの、あまり外国人観光客がほいほい押し寄せてくるような感じではなさそうだ。

チケットを 60 バーツ(約 240 円)で購入し、そのまま車に乗り込む。長距離バスというと大型の観光バスをイメージしてしまうが、タイではロットゥーというハイエースのようなワゴン車による運行が一般的だ。

で、今回はとても運の良いことに最後の1人だったため、助手席に乗り込んで即出発。この時点で 6:35 と、なんとターミナルに到着して5分後には出発することができた

後部座席にはタイ人の乗客が席を埋めており、早朝ということもありカーテンを閉めて眠っているようだった。景色を楽しみたい勢としては広々とした助手席であたりを見渡せるのは大変ありがたい。

メークロン市場へ

というわけで車窓をキョロキョロ眺めながらメークロン市場へと向かう。

ちょうど日の出も拝むことができた。

バンコク市街と同じく高速道路もよく渋滞するため所要時間があまり読めないのだが、早朝の田舎方向ということもありほとんどの区間はスムーズに進んだ。一部だけ事故などの影響か車線規制が行われており、そこだけは若干ノロノロ運転……と言った感じだ。

田舎でも大きな寺院が建っているのはタイらしい風景だ。

で、しばらく高速道路を爆走すると下道へ降り、いかにも地方都市な雰囲気の道路を進んでいくと……

到着。この時の時刻は 7:50 で、 南バスターミナルからは1時間15分の道のりだった。おそらく平均的な所要時間だろう。

で、まずは歩いてメークロン駅へ。まだ朝だというのに観光客で溢れかえっていた。

市場を散策。線路に沿って露天商が並ぶ様子は動画では何度も目にしたが、やはり実際に現地へ行くと異世界感を肌で感じることができとても楽しい。

通り道となる線路には足場が敷かれているものの、むき出しの枕木と高さが合わずガタガタしているため足元には注意が必要だ。

露店は完全に観光客向けのものかと思いきや、普通の市場と変わらず生鮮食品などがメインとなっており、意外と地元の人が集まるローカルな市場としての側面もあるようだ。

また、歩いていて印象に残ったのが中国人観光客の少なさ。前日に訪れたエメラルド寺院やワット・ポーでは中国語がそこかしこから聞こえてきたが、ここでは皆無。むしろ日本語の方が聞こえてくるレベルだ。中国人にはあまり魅力的に映らないのだろうか。

日除けのために無秩序に張られたテントがなんとも趣深い景色を作り出している。

端っこまで歩いていくと、道路にぶつかって踏切部分で市場は終わり……といった感じだ。

再び市場をブラブラしていると……

8:25 頃に放送が入り、一斉にテントが畳まれていく。このスピード感がなんとも面白い。

ガラッと景色が変わり、列車の通過を待つ態勢に。

観光客も各々スマホやカメラを構える。少しずつ列車の音が聞こえ……

来た!折りたたまれた露店と大量の観光客に挟まれたわずかな空間をゆっくりゆっくりと進んでくる

いやまじで近すぎだろ。

ロープやカラーコーンなどで安全対策が施されているものの、普通に手で触れてしまう距離である。

目の前を通過!

商品との距離も数センチしか空いてないレベル。

わずかな距離を横切る車輪とレールの接触音目の前から響くディーゼルエンジンの音、そして巨大な車体全体から感じる圧……全てが心地よかった

で、完全に通過すると……

再びものすごいスピードでテントが組まれていく

ちなみに列車の通過速度は徒歩よりも遅いため、後ろにピッタリ貼り付けば付いていくことも可能だ。

テントが順々に広がっていく様子がなんとも趣深い。

メークロン駅では写真撮影で盛り上がっていた。おいおいそんなところに乗るな……と思いつつ、普通に容認されているのはタイのおおらかな文化ゆえだろうか。

で、列車到着の 30 分後には折り返し9時発の列車が通過していく。今度は野菜売りの露店で商品と列車の距離にフォーカスして動画を回してみた。

私が見た動画ではもっと線路の方ギリギリまで野菜が陳列されていた記憶があるのだが、さすがに禁止されたのだろうか。まあ客の歩くスペースでもあるので、あまり狭いとよろしくないが。

で、この列車を見送ると次の通過は 11:10。2時間ほど空いてしまうのでしばらく周囲を散策。 

メークロン市場は線路沿いの露天商だけでなくその外側にも広がっており、地元の利用客はむしろこっちがメインという感じ。朝の時間帯ということもあって活気に溢れていた。

で、毎度おなじみの適当な屋台で遅めの朝食をいただく。

近くの寺院へ。

小さな仏塔(チェディ)が並んでいた。

黄金の仏像。

奥へ進んでいくと、メークロン川

対岸には何やら真っ白い宮殿のような施設が。渡し船が頻繁に発着しているので、覗きに行ってみても良かったかもなあ。

メークローン駅は川に阻まれる形で終点となっている。

車止め。

駅の方から見るとこんな感じ。

チケット売り場。次に発車する便の乗車券を購入しておきたかったが、発車直前にならないと売り場が開かないようだ。

周辺をぶらぶら。

看板が飛び出す様子がなんとも言えぬエモさだが、タイ人からしたら日本の地方でもよくあるロードサイドチェーン店の看板が乱立する景色に近いのかもしれないなあ。

ロットゥー乗り場。バンコクや水上マーケットへ向かうロットゥーが数多く待機している。

……といった感じで時間をつぶし、3度目の通過を待つ。さすがに人も増えてきたため良い感じの場所を陣取るのに苦労した。

一斉に手を伸ばして動画・写真を撮る……観光客を逆に撮ってみた。通過シーンの動画は1回目と大差ないため、ここでは全カット。

……といったところで分量もだいぶ多くなってしまったため、メークロン市場からバンコクへ帰る道のりは次回書くことにしたい。

おわりに

今回利用した南バスターミナル経由のルートは、私はたまたま運が良く効率的な旅程で助手席をエンジョイできたが、再現性はだいぶ微妙なので超オススメ!とは言い切れない感じだ。チャトゥチャックの方が安牌な感じではあるが、8:30 の便に間に合わせるには何時にターミナルへ行けばよいのかはあまり想像できない。誰か体験記を書いてほしいところだ……。

なお、1人旅だと割高だがタクシーで直接向かう手ツアーを利用する手もある。バックパッカーとしては公共交通機関で頑張りたいところだが、あまり拘らないのであれば楽をしても良いと思う。

最後に改めて私の旅程をメモっておくとこんな感じ。

路線バス:戦勝記念塔 6:10発 → 南バスターミナル 6:30 着
ロットゥー:南バスターミナル 6:35 発 → メークロン市場 7:50 着

……といったところで今回はここまで。次回に続く!


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