見出し画像

【152】 ジャパニーズホワイト

【このブログの目次はこちら】

(*写真はアナウサギのアルビノ)

では生物の「白色化」についておさらい。

1、白化症(Albinoアルビノ
2、白変種(Leucismリューシズム
3、白換毛(Whiteホワイト Camouflageカモフラージュ

1と2は遺伝子異常である。1はメラニン色素が生成できない個体であるが、2は「皮膚と羽毛」のみ白変した個体で、その他の部位には影響はない。日本で誰もが知る白変種は、「【070】 あいあいあい 僕はウーパールーパー」。

3は、保護色(Protective coloring)の一部で、天敵から身を守るため、雪景色と同化するよう羽毛の色を変える現象だ。季節性換毛とも呼ばれる。

1と2の見分けはカンタン、目を見れば分かる。白変種は目の色は普通だが、白化症は眼球にすら色素がなく、血管が透けて赤く見える。当然のことながら、遺伝子異常ではない東北野兎とうほくのうさぎや、佐渡野兎さどのうさぎは、白換毛しても目と耳の内側は黒いままだ。

日本の赤目の白ウサギ。この生物は日清日露戦争の頃、軍服の材料として生産が始まった。元々、明治に入ってからの肉食需要に応えるため、ウサギの養殖は奨励されていたのだが、別に肉を食うだけなら色はどうでもいい。

しかし白であれば毛皮の染色が容易だということで、いろいろな種を掛け合わせて作ったアルビノが量産された。これは日本固有の現象であり、この生物はジャパニーズホワイトと呼ばれている。耳の内側がピンクに見えるのもアルビノの影響だ。

『不思議の国のアリス』の White Rabbit も、自然界には存在しない稀有なキャラである。アナウサギは白換毛しないからだ。おそらくはアナウサギを改良した飼いウサギの白変種がモデルなのだろう。目は赤くないのでアルビノではない。

ウサギ=赤い目、このイメージを持つのは日本人だけ。「泣きすぎて赤くなった」などのたぐいの民話は、ごく最近の創作である。

ピーターラビットの毛は茶色、バンビのとんすけ、バックスバニーは灰色、プーさんのラビットは黄色。しかしミッフィは白、ロジャーラビットは白で、かつ耳の内側がピンクだ、目は黒いけど。白毛で赤目の仲間はどうやらいない。

アナウサギのアルビノの歴史はわずか130年程度。

こんなのが、出雲大社や鵜戸神宮で堂々と公式キャラをやっている。許し難いことだ。大山椒魚を祀っている湯原温泉のハンザキ神社。ここの公式キャラがウーパールーパーだったらどう思うか? そのレベルの誤謬である。

日本の白ウサギは東北と佐渡、しかも真冬だけで滅多に見られない。九州には東北野兎はいない。なお北海道のウサギは、ユキウサギ、ナキウサギで、ニホンノウサギではない。

次のブログはこちら。

いいなと思ったら応援しよう!