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【182】 オオカミと七匹のコヤギ

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(写真はヤギの母子)

『アルプスの少女ハイジ』の「第25話 白パン」。

ホームシックで塞ぎ込むハイジを慰めようと、クララは「オオカミと七匹のコヤギ」の話を聞かせる。ところがハイジは冷静なツッコミを入れる。

あら? でも変よ。
母さんヤギは、七匹もこどもを産まないわ。
たいてい、一匹か二匹だわ。

七匹よ! 
この話にはちゃんと七匹いるのよ。
(逆ギレするクララ)

スイス原産のザーネン種が、一回に産む頭数は平均1.8頭。ドイツ原産のオスト・フリージアン種で2.2頭。その他の家畜ヤギで品種改良を重ねて一回に3-4頭産むケースもあるが、それでも七匹はありえない。

牝ヤギは生後半年で受胎可能になり、妊娠期間は約5ヶ月。なので半年後に生まれた兄弟合わせて七匹、もあり得ない。もう大人になっているので。

グリム兄弟はヤギの生態を知らなかった可能性がある。なお哺乳類が一度に何頭を産むのか、簡単に見分ける方法がある。それは乳首の数。ヤギは通常二つである。

私はハイジの原作をドイツ語で読み、Amazon Kindle にて『大正のハイジとおんじはカヘデと山爺だった。『楓物語』(著:山本憲美)を新字旧字で読む。編集:佐藤聡: 全文ルビ、理解度クイズ、スイスの四方山話付き。』を上梓している。

本書執筆の際、アニメ『ハイジ』を何度も試聴した。しかし、おんじ:亀仙人、クララ:まいっちんぐマチコ先生、にしか聞こえず、子供時代に見たハイジのイメージを取り戻すことはできなかった。

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