【003】 アトムとウラン
(*写真はミズナギドリ目ミズナギドリ科クロミズナギドリ)
1952年発表の『鉄腕アトム』とするのが私の仮説である。ただし名則律の徹底度はまだ低い。アトムは原子、妹ウランはウラニウム、ウランの弟チータンはチタン、アトムの同型機はコバルト。いずれも原子、鉱物。
アトムに先行する1950年発表の『ジャングル大帝』には名律は見当たらない。強いて挙げれば、プラス博士、マイナス博士くらいか。
手塚の実質的な三作目のテレビ再放送で、私は生まれて初めて名則律を認識した。それが1953年発表の『リボンの騎士』である。
シルバーランドのサファイア王女、ジュラルミン大公、その息子のプラスチック。大公の腹心はナイロン卿。
当時の私は幼稚園児だったと思うが、母に「ジュラルミンってどういう意味?」と聞いたことを覚えている。そこで母は金属の一種であることを教えた。
それからというもの、架空のキャラ名や地名(=想創名)には、法則性が隠されているのではないか、と気にするようになった。
次は1954年発表の『火の鳥』の「黎明編」。日本神話からの名律が採られている。
猿田彦:そのまま
ウズメ:天鈿女(アメノウズメ)
ナギ:伊弉諾(イザナギ)
スサノオ:素戔嗚(スサノオ)
ニニギ:瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)
クマソタケル:熊襲健
ヒミコ:卑弥呼
これらは直球すぎて名律とは呼べないかも知れない。
次は、最も一目瞭然たる名則律が採られた想創話を見ていこう。
