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私を救ってくれた本

以前、こちらの記事で子供たちの不登校について少し触れました。

私には三人の子供がいて、全員不登校になりました(下二人は現在進行形)。

今回は長女が不登校になった当時の心境と…私を救ってくれた本について書こうと思います。

現在長女は高校二年生で定時制に通っていますがそこに至るまで本当に光の見えない真っ黒なトンネルに閉じ込められているようでした。

「もう学校には行かない」

長女がそう宣言したのは中学二年の夏休みが終わる頃でした。

その前から二日行っては休んでといった登校ペースでしたがそんなこと言いながら新学期も学校に行って段々馴染んでいくはず…。

その時、私はそう考えていました。
だけど新学期がはじまっても行くことはなくそこから不登校生活がスタートしました。

まず最初にメンタルをやられたのが朝の欠席連絡でした。

いまはメールになりましたけど当時は電話連絡だったんですよね。

流れとして朝、布団の中の長女に「行く」か「行かない」か、その確認をして学校に電話してこう言うわけです。

「すみません、今日も欠席でお願い致します。」

毎朝、若干の期待を込めて学校への登校の意思確認をして、だけどその期待を裏切られ(自分で勝手に傷ついていた)謝る日々。

電話口の向こうから「そうですか…」と明らかに落ち込みが混じっている担任の先生の声を聞くたびに更に申し訳ない気持ちでいっぱいになっていました。

申し訳ない…いまなら追い詰めるぐらいにそんな風に感じなくていい、と思うのですけど当時はある思考に縛られていたんですよね。

「学校には行かせなきゃいけないのに、行かせてあげられなくて申し訳ない…。」
「もっと必死になってなんとか登校復帰させるべきなのに、今日もそれができなくて申し訳ない…。」

世間から子供の怠けを許している母親って思われる…。そういう視点で見られるのも嫌で、意地になっていた部分もあったと思います。

実際にそれに似たような言葉を投げられて「そんなのわかってるよ!」と思いつつ、でもできてない…そんな自分に落ち込んでました。

たまに学校に登校できるとすぐに次のステップを求められるのも辛くて「継続」して「登校」させてあげないと…これをきっかけにして学校に戻さないとって、焦っていた時もありました。

なんとかしようと思って夜、布団の中で「不登校 中2」と検索しては「みんなこれくらいで復帰できているんだ…」と勝手に基準を設けたりしてました。

とにかく「行かなくても大丈夫」って選択が自分の中に浮かばなかったんですよね。

そんな思考を抱えてトンネル真っ只中、「明けない夜はない」という言葉を聞いても信じられなかった私が「ちょっとずつでも進んでいる」「行けなくても行かなくても大丈夫」そんな風に思えるようになったきっかけが2つあります。

1つは、じぶんと同じように不登校のこどもたちの親のおしゃべり会に参加したこと。

そしてもうひとつは、こちらの本を読んだことです。

美味しそうなドーナツの表紙


仕事帰り、気分転換にと立ち寄った本屋さんで見つけました。タイトルの「泣きたい夜」に惹かれて立ち止まりました。

柔らかい色合いや可愛らしいイラストもとてもいいな…そっと、その本を手に取りました。

その場で捲り、冒頭の部分ですでに泣きそうになる自分。いまの私にきっと必要な本だ。そう感じて家でゆっくり読もうと購入しました。

本の内容としては日々の仕事や、育児…色々なことに疲れた様々な主人公たちがある甘味処と出会います。

そこは熊と鮭がやっている夜だけ営業しているちょっと不思議なお店です。そしてそこが提供しているのは一品だけ。

主人公たちはそれぞれのその一品と、店主の鮭の言葉に癒される…そんなお話です。

どの話もそっと温かい手で優しく撫でてくれているような…優しいお話なのですが特に個人的に響いたのはこちらの2つ。

●私だけのパフェ
●心配性なお母さんとバナナケーキ

どちらも、子育てに悩むお母さんが主人公です。

私だけのパフェは子供の夜泣きをあやすために出た散歩で甘味処を発見します。

気になって入るとその日のメニューは自分の好きなものだけをトッピングできるパフェでした。

鮭の店主がパフェについてこう言います。

パフェの由来はパルフェ…つまりパーフェクト(完全な)。

ありのままでいい。

だからどんな選択をしたっていい。

学校に行かない選択をしたって、大丈夫。

そう言われた気がして…あとからあとから涙がでてきて、拭うこともせず、そのまま流したまま本を読みました。

そして次に、心配性なお母さんとバナナケーキ。少し発達が気になる子供を育てているお母さんのお話です。

お母さんが考え事をしながら歩いていると店前で作業をしていた店主の熊にぶつかってしまいます。

ぶつかった拍子に割れてしまったものを弁償しますと謝るお母さんに「じゃあ試食をお願いします」と店内へ案内されます。

そこで出てきたのがバナナケーキ。

バナナはお好きですか?と鮭の店主がお母さんに話しかけます。

バナナは置かれた環境で遅かれ早かれ熟していきますからね。

バナナは自然と熟していくすごい果物です。

私はさきほどのパフェに続いて、だからそんなに焦ることはないんだよ、と自分のペースで大丈夫と優しく肩をさすってもらえような。

そんな気持ちになりました。

行かせなきゃだめだ。このままじゃだめだ。
行かせなければ…。

ずっとずっと、その思考に縛られていました。子供は、行きたくないと言っているのに。

行かないとこのままだめになるんじゃないかという不安。

まわりからの「将来どうするの」「甘やかし」「心を鬼にして…」そんな言葉たちが心を砕いてその破片がずっと残って「そうだ、親なんだから、ちゃんと行かせないと」って。

どうにか前に進まないと、ずっとこのままの状態だ…と考えていました。

だけどそれは子供の選択じゃない、私がただそれを選んでほしいだけなんだと、気付きました。

雲がいつの間にか、遠くのほうへ流れていくように、遅いかもしれないけど、子供たちなりに色々考えて成長している。いまはまだ道の途中なんだ、進んでいるんだと思えるようになりました。

もちろん人間だから日々のなかで揺らぐことはあります。でもそんなとき、このパフェとバナナケーキの言葉を思い出してはお守りのように心の中で握りしめます。

この本に私は、救われました。いまも気持ちが重たいときに開きます。

泣きたいけど自分で上手く泣けないとき…。
「泣いていいんだよ」と、この本が、そっと涙のブレーキを外してくれます。

なんだか笑うときに力がこもってしまうとき…。誰の言葉を聞いてもバリアしてしまうとき、なんだか疲れたなあと帰り道にいつも浮かんでしまうとき。

ぜひこの甘味処に立ち寄ってみてください。
温かい気持ちになれますよ。

今日もお疲れ様でした。

ここまでお読み頂き、ありがとうございます。
真夜中のカフェでした。

もしよろしければこちらにも。







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