6月の読書記録 〜どっぷりと静かなつながりを感じた4冊〜
梅雨の湿った空気に包まれて、気持ちもゆるく溶けるようだった6月。
天気のように気分も揺らぎやすくて、何かと「いつも通り」がうまくいかない。
けれど、意識して自分のペースを取り戻すように、本を手に取るようにしていました。どれもたまたま手に取った本ですが、ちゃんと今の自分にそっと寄り添ってくれるものでした。
「大丈夫だよ」と静かに語りかけてくれるような物語に、深呼吸するように癒されていきました。
隙をみて少しずつ読むつもりが、気づけばどっぷり。そんな4冊の記録です。

📖 空をこえて七星のかなた / 加納朋子【著】
宇宙や星座がモチーフになった短編集。
でも物語の中心にあるのは、もっとずっと身近な「誰かを想う気持ち」や「日常にあるささやかな出来事」だった。
どの話も独立して読めるのに、読み終わると見事に点と点が結ばれていく感覚が最高だった!
「出会い」の意味を問い直すような作品で、読み終えた後、全てを知った上でもう一度味わいたくて、すぐに2回目に突入したほど。
特別に見える誰かにも、家族がいて、幼少期があって、揺らぎがあって、積み重ねがある。当たり前のことのはずなのに、なぜかハッとさせられて。
特に印象的だったのは、「星は、すばる」。
小学生の視点で描かれる、将来への不安と葛藤。
痛々しいほどの感情の揺れが、リアルに胸に刺さった。大人と同じくらい、子どももいろんなことを考えてる。そんな当たり前を、忘れないでいたいと思わされた。
読み終えたあと、星空を見上げたくなる一冊。
このタイミングで読めてよかった。
📖 風待荘へようこそ / 近藤史恵【著】
人生がうまく回らなくなったとき、私たちは「食べる」ことを通して再生するのかもしれない。
「食べて、暮らして、前を向く」
その言葉に尽きる物語だった。
京都の小さなゲストハウスで暮らす日々と、料理と人との温かい交流を通じて、傷ついた心を癒し、自分らしい人生を再構築していく物語。
京都ならではの美味しそうな料理の描写は、食欲をそそるし、どこか懐かしい光景が目に浮かぶ。
「誰かと食卓を囲む」って、やっぱりいいよね。
読んでいるだけで、あたたかい湯気と一緒に、心がふわっと緩む。読後には、優しい気持ちと前向きな力がもらえるやさしい物語。

📖 ここで唐揚げ弁当を食べないでください / 小原晩【著】
タイトルのクセが強い。その中身は読みやすくて、でもやっぱり癖になる一冊。
実体験から始まる等身大のエッセイたちは、笑えて、ちょっとウルッとして、すごくリアル。
うまくいかない日々。恥ずかしさ。ちっぽけなプライド。それを全部、明るい方へ持っていってくれるような不思議な力がある。
何でもないことを、なんでもなく書いてるのに、妙にじんわりくる。疲れた日にページを開きたくなる、そんな一冊。
📖 ガラスの海を渡る舟 / 寺地はるな【著】
兄妹の10年にわたる軌跡の物語。
ガラス工房を舞台に、不器用な2人の心が少しずつ交差していく過程が、すごくよかった。
人はわかり合えない。でも、それでも「一緒にいよう」と思える関係がある。
兄の言葉が、まっすぐで、優しくて、沁みる。
「違うことを認める」って、実はすごく大切なことなのに、簡単にはできない。でもこの物語の中では、それが自然に描かれていて、読んでいるうちに自分の中の偏りや思い込みが解されていく気がした。
ガラスのように繊細で、透明度も高い物語だと思う。
6月の読書を振り返って
止まってもいい。揺れてもいい。
そのままの自分に、「大丈夫」と言ってくれるような本たちと出会えた6月でした。
きらきらした星の話も、日々を生きる誰かの物語も、みんな私の背中をそっと摩ってくれていた。
静かに向き合える物語は、心をじんわりと温めてくれるのだと思った。
「今の私が、この本に出会えてよかった」
そんなふうに思えた6月の読書記録。
誰かにとっての「今、必要な一冊」が、ここにありますように。
あなたの「読みたい」が誘われる本はありましたか?
私の投稿が素敵な本との出会いのきっかけになれば幸いです。
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最後まで読んでくださってありがとうございます。
同じように、少しゆっくりと深く呼吸を整えたいそんな誰かのもとに、届きますように。
明日もまた、自分が楽しめる読書の時間を、大切に。
では、また!
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