2026/03/09 娘が一年を振り返って選んだ言葉 〜続けてきた対話のかたち〜
2026/03/09
4時15分、窓を開けると頬がスッと強張った。
冷たい空気が静かに入ってくる。
お湯が沸くまでの数分、シンと静まり返ったキッチンで深呼吸をひとつ。
月曜日は、切り替えに少し時間がかかる。
正直、最近ルーティンに少し飽きてきている。
誰に褒められるわけでもない。
成果がすぐ見えるわけでもない。
それでも毎朝4時に起きて、同じことを繰り返している。
すると不思議なもので、こういう日に限って、やる気を取り戻すような出来事が届いたりする。
娘が書いてくれた言葉
長女が、3年生のまとめ学習で書いてくれたメッセージを持ち帰った。そこに書いてあったのは、
「いつもそうだんにのってくれてありがとう」
しばらく紙を眺めてしまった。
「ごはんを作ってくれてありがとう」でも「掃除してくれてありがとう」でもなく、「対話したこと」を選んでくれた。
言われてみれば、この一年はよく話した。
口を挟みすぎずに聞くことを意識もしていた。
ピアノのこと。クラスのお友達のこと。
やりたいことと、やりたくないこと。
お小遣いのこと。キッズケータイのこと。
ゲームの時間やルール。
何度も話して、何度も一緒に決めてきた。
その積み重ねが、あの一行になったのかもしれない。
表彰されたみたいに嬉しかった。
苦手な野菜も、アイスのために
夕飯は、豚肉と白菜の蒸し物。
芽キャベツのスープに、中華サラダ。
「芽キャベツ、ちょっと苦手〜」と顔をしかめながらも、それでも子どもたちはお皿を空にした。
平日は、残さず食べると食後のアイスが待っている。
正直、このルール、最初は「アイスで釣るのはどうなのかな」と少し迷った。でも結果として完食する習慣になっているし、何より食卓が穏やかでいられる。
今の我が家にはちょうどいいルール。
食後に長女は漢字テストをランドセルから掲げるように出した。96点の横に花丸が書いてある。
よくある学年末の漢字の総まとめテスト。
90点以上だと合格。
「一発合格だったよ」と誇らしそう。
次女は保育園で、土曜日の学童面談の話を友達として盛り上がっていたらしい。
どんな先生だったとか、どんな質問だったとか。
あの場で背筋を伸ばしていた姿が思い出されて、またじんわりした。
続けてきたことの意味
朝のルーティンに少し飽きていたはずだった。
でも、長女から贈られた一行を思い出すと、少しだけ背筋が伸びる。
相談にのること。話を聞くこと。
それは、特別なことをしたつもりはなかった。
話しを聞いてもらえるということは、大人も子どもも関係なく嬉しいことなのだと改めて思う。
そして、長女もいろんなことを悩む年頃になってきているということでもある。
日々の中で一緒に考えてきただけ。
それでも、子どもにとっては、それがちゃんと残っていたらしい。
話を聞く時間だけは、これからも手放さないでいようと思った。
あなたの毎日の中にも、誰かに気づかれないまま続けていることはありますか?
もしかしたらそれは、思っているよりずっと、誰かに届いているのかもしれない。
飽きたとしても、それでいい。そう思いながら、明日の朝のために早めに布団に入った。
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