2026/02/21 春の気配に背伸びする 〜小さな驚きが積み重なる一日〜
2026/02/21
白湯の湯気がゆらりと揺れる。
連休初日の朝は、どこか空気が軽い。
気持ちの問題が大きいのは知っている。
足元はまだひんやりとしているけれど、首を竦める回数は格段に減った。晴れた空が、昨日より少しだけ高く見える。こういう境目の季節も好きだと思う。
急かされない朝というのは、それだけで贅沢。
静かに手帳を開きながら、今日の予定をぼんやり思い描いた。
大きめサイズよりも大きめだった
次女のピアノ教室を終え、入学準備の為にお店へ向かう。体操服、通学帽、紅白帽子、その他諸々。
思っていたよりワンサイズ大きいものを勧められた。
お姉ちゃんが一年生の時のイメージのまま、サイズを伝えると「え、それだと小さいと思いますよ」と店員さん。肩幅を合わせてみると、納得。
大きくなったとは思っていたけれど、そんなに成長していたのかと改めてサイズをみる。通学帽を試着して鏡を見る背中が、もう幼児ではないことを教えてくる。
毎日一緒にいるから、なかなか気づけない。
でもこういう瞬間に、ふいに実感する。
袋を下げて歩きながら、成長の嬉しさと少しだけ寂しさに似た感情もよぎった。
テレビの向こうの風景
夕方は炊き込みご飯の湯気。春巻きを揚げる音。
オイスターソースの香りがキッチンを満たす。
連休の入り口らしい、少しだけゆったりした夕飯。
夜、「笑ってこらえて!」をみる為、家族でソファに集まる。東北編だから見てねと、実母から連絡が入っていた。
東北の道の駅を旅する映像が流れる。
見知った地名が映った瞬間、子どもたちが「あ!」と声を上げた。テレビの中なのに、どこか自分ごとのような顔をしている。
頻繁には行けないけれど、親しんだ遠くの故郷。
画面に映ると、急に身近になる感じ。
実母が連絡をくれたこと、家族で同じ画面を見ていること、この時間をリアルタイムで共有したい。そんな気持ちが後押しして、ビデオ通話でのテレビ鑑賞会になった。
もうこうなると遠いのか近いのかわからないくらい、全部がひとつの時間になっていた。
つい、「あそこはね」と説明したくなる。
けれど、今日は飲み込んで、実母が娘たちに嬉々と説明するのを楽しんでいた。
今はただ、はしゃぐ声を楽しみたかった。
成長は気づかないうちに
入学準備のサイズ、子どもたちの「あ!」、実母からの連絡。今日は、あちこちで小さな気づきが重なった一日だった。
子どもは勝手に大きくなるし、記憶も思い出も、また、勝手に積み重なっていく。
焦って教えなくても、急いで形にしなくても、暮らしの中でじわじわと染み込むものなのかもしれない。
体操服のサイズがわからなくなるくらい、静かに、確実に積み重なっていたことに驚いた。
目に見えないけれど、ちゃんと根づいているものも気づいていないだけなのかもしれない。
ふいに「大きくなったな」と感じる瞬間はいつですか?
見逃しそうなほど小さな変化の中に、大切なものが詰まっている気がする。連休初日の夜を、そんなことを思いながら静かに終えた。
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