観劇感想「生活と革命③マチルダアパルトマン×レオンズライフ キャストBチーム公演日」
12月12日(金)19時の回(キャストBチーム公演)を観た。
マチルダアパルトマンは、ぼくが今年になって本当に何年もぶりで演劇を観た、その最初の劇団だった。
冨岡英香さんも、ぼくが推す一人だ。
池亀三太さんと書く物語も、推している。
「レオンズライフ」について、事前知識ゼロで観た。
この「生活と革命③」の公演期間中、キャストAチームとキャストBチームはそれぞれ新作短編を4本、日程を分けてやっていく。
以降は、キャストBチームが演じた4短編劇についての感想。
千穐楽公演( 12/14 12時の回)を残しているため、ネタバレ無しにて。

12/12(金)は、ふやけた→週末
→黙々→喜寿の順だった
「ふやけたヌードル」
冨岡さんの前説の最後あたりと、この劇の兄(坂本七秋)の演じ出しが、クロスオーヴァーして始まる。
このあたり、とても好き。
その兄と妹(松本みゆき)による、最小単位な会話劇。
一言で明確に定義できない⸻他者にはもちろん、当事者である兄妹にもそうだろう⸻感情だとか関係性。
それを一番描こうとする意図があって、かつ巧みに描くことに成功している劇だと感じた。
部屋に不在の人物、例えば「外国から来た女性」の浮かび上がらせ方も良くてしかも笑っちゃう。
その人にたいし、妹が持つ感情の変化も面白い。
(蛇、その妹の様子を観ながら、脳内で筋肉少女帯の「高木ブー伝説」の歌詞が鳴りはじめて、また一人で可笑しくなってしまっていたf^_^;)
兄「イタリアって、あの中田ヒデの?」
妹「いい加減情報更新したほうがいいよ!」
のような会話にも、心がクスクスさせられた。
この日、開始後1分もたたないところで、グラっと揺れる地震が発生。
劇が中断し安全確認後、冒頭から再開された(冨岡さんも再登場し再開を司会進行)。
不謹慎かもしれないが、劇団のそういう対応の様子が見れて、個人的には貴重というかお得な経験だった。
「週末シェアハウス」
冨岡さんのギター、坂本七秋さんのミニ鉄琴?(違うかも)の伴奏で前劇に幕が引かれ、演奏の終わりを待たず演者たち(井筒晴美、かくたなみ、古宇田美弥子、TAIKO、もりもとよしこ)がどやどや来る。
ここから、すでに衝撃を受けていた。
おそらく5人ともアラセブ、そんな役者たちの作り出すエネルギッシュな会話の熱が、完全に中野水性を「週末の戸建の一室」に変えてしまう。
この会話劇、どこまでが脚本・池亀三太さんの脳内発で、確定までにどんなふうに演者たちによってアレンジされていったんだろう。
そこがすごく気になる。
あまりにも、自然で「いかにも」なやりとり。
演者たちの自発性が発揮されているに違いない、そう踏んでいる。
「やりとりによって楽しく笑える何か、あるいは観ているこちらをわだかまらせる何かが演者と観客の間の空気に生み出されているならば、それはもうお金を取れる劇(創作)として成立するのだな」、
という気づきを、今年の終盤でこの劇からもらえた気がする。
「黙々と戦慄」
作業員同士(鵜飼彩郁、冨岡英香)の、休憩室での会話劇。
他人同士喋ってみないと相手のことはわかんないのだけど、喋ってしまったことによって、気づかなくて別によかった相手のある部分、ある領域に気づいてしまったりとかする。
でも、やはり、希望って「喋らないで切る」ことにではなく、「喋って開く・開かれる」ことの中にこそある。
そんなことを感じられる劇。
「無料のカレーやとん汁」(鵜飼さん演じる労働者)のワードセンス、好きすぎ。
「めでたすぎ喜寿」
父親(ショウメイ)さんのあのホゥーッとした感じ最高!
還暦とか喜寿のあの手のちゃんちゃんこを着せられた人の感慨やリラックス感、そして酔いも混ざっているような状態を演じている。
観る人は、これを
「ああ〜はいはい、家族の集まりあるあるですよねぇ」
と単純にとらえるかもしれないが、こんなふうにあるあるを絶妙面白劇として再構成できるところ、池亀三太氏の筆の切れ味を思う。
ぼく的には
「皆の前でなかなかの恥をかかされて本当なら立ち直れないが、この関係性は簡単に切ったりはできないから、少しして(やむを得ず)立ち直る」
を演じている人が複数いて、そこに凄さを感じた。
まとめ
シリーズのタイトル「生活と革命」に引っ掛けて言えば、各話の最後ではたしかに「小さな革命」が発生して(達成されて)いるようにも思う。
個人的にも、いわゆる高齢者の方の演劇を初体験し、その面白さにびっくりしてしまったわけで……、レオンズライフの皆さんによってぼく王国にたいして演劇革命を仕掛けられ、それは見事達成されたと言っていい😁
こうなると、キャストAチームの4編も、観たいよなぁ……!
(2025.12.14朝追記)観てきました〜、そして書きました↓
今日12 月13日(土)の18:30、あるいは明日14日(日)15時の回は、残席があるみたいだ(執筆時点。実際に購入を希望される場合、必ず最新状況を確認ください↓)

この劇団のこの取組、素敵✨

水性独自の舞台レイアウト
(劇団の方に許可を得て
終演後に撮影しました)
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※タイトル画は、公式写真を元に、山本がcanvaで加工し作成しました。
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