私が小説を書くときにやっていること
とうとう創作大賞2026も本格始動し、そろそろ1週間。
今回は共にハッピー創作ライフを歩む皆さまの+αになればと、そして自分へのお尻叩きも兼ねて、こちらのご企画に参加させて頂きます。
小説を書くときにやること・気を付けてること・工夫・自分ルール・AIはどのくらい活用? などなど、自由に記事にしてみてください。
主に「気を付けていること」を挙げてみました。
ストーリーのこと
テーマとモチーフと連想ゲーム
いきなり持論ですが、短編なら「テーマとモチーフさえ決まっていれば連続ゲームでいける」。
他ご企画で創作の裏話をした際、「連想ゲームのように小説書くんやね」と評された私、コノヤマ。コノヤマには、テーマ(お題)や締切がないとズルズル引き延ばしてしまって全然書けない、という弱点があります。
逆に言いますと、テーマがあり、それにしっくり来るモチーフさえハマれば、何かしらは書ける。(と、思っている)(相対評価ではなく絶対評価)
では、モチーフとは何か。
捉え方はいくつかあるようですが、私は全面的に敬愛する作家、阿刀田高先生の定義を採用しています。
ずばり、「結局この作品(作者)は何を言いたいのか、の“何を”の部分」。
テーマが同じでも、モチーフは書く人によって千差万別。例えば忠臣蔵をテーマにした作品でも、モチーフは「武士の忠義は命を掛けるに値する尊いもの」とも「上司が後先考えない職場って本当クソ!」とも出来る。
新人賞の募集要項でよく見かける「斬新さ」「新しい発想」ってテーマとモチーフの掛け合わせ方なんじゃないかな。テーマもモチーフも、単体で見たら大抵のものは出し尽くしてるだろうし。
また、モチーフを意識していると、書き進めているうちにオチを見失ってしまった……なんて悲劇も回避しやすい。
ゴールまでの道程はいくらでも変化していいけど、「で、何が言いたいの?」はブレない方が良い。世の中には不条理小説など難解な名作も沢山ありますが、そういうのは文学界が認める巨匠になってから取り組む、くらいの心持ちでいた方が良いんじゃないかしら。
文章のこと
代名詞と語尾〜語彙力53万欲しい〜
ではいざ書くぞ、となってからの話。
まず昔から意識しているポイントが二つありまして。
それ、その、そんな、を多用しない
だ、である、だろう、は連続しない
かつて、小説らしきものを書き始めた小中時代……私の書く文章は「そ」にまみれていた……。
いわゆる、人や物を指し示す時に使用する「こそあど言葉(指示代名詞)」ですね。どうしても多用してしまう表現や文章のパターンって出来てくるものですが、それにしたって……と反省したのが始まり。
二つ目、語尾の事も似たような話で、連続させ過ぎると「夏休みの作文みたいな作品」になりかねない。もしくは絵本かラップ。韻を踏めば良いってもんじゃねぇぞ。
要は、似たような表現ばかりになっていないか意識すること。
この辺は自分の書いた文章を繰り返し読み返していると、ある程度のくせは自然に気付く部分だと思います。比喩表現もワンパターンになりがちなので、インプットの重大性が唸りますね。
ただ、やり過ぎると「“だ、である口調”と“です、ます口調”がごちゃ混ぜ」「統一感がなくてごちゃごちゃ」なんて事態にもなるので要注意。何事も程々に。
空白の使い方〜web小説の場合〜
これはスマホで読むと想定した文章の場合で、公募や同人誌など、紙の本にするのを見越した場合とは違ってくるポイント。
具体的には、こんな感じ。
改行は小まめに
会話文の前後など、定期的に一行空ける
改行については、ライトノベルなら紙の本でも意識している方多いのでは。逆に昔の文豪の作品なんて、大抵みっちりしてる。
作品の世界観や想定する読者層でも変わってくるので、単純に短ければ良いとは言えませんが、形として、パッと見た時の印象も意識してみるのが大事。
特に、スマホで読む場合。
これは世界観や文体以前に、眼精疲労との戦いなのです。みっちりびっしりしている作品、物理的に辛い。
申し訳ないけど、内容以前の問題で読むのをためらってしまう作品、意外と多いです。
一行空けもこの対策で、とにかく画面の余白が少ないと読み辛いから。
私がよくやるのは、「」で表す会話文の前後に一行空けを挟むパターン。具体例は以下の通り。
夕暮れなんてとっくに過ぎて、夜桜の白い花びらが夜空に舞い上がる頃。ようやく着いたその先で、ニマニマ笑うチェシャ猫のような人影。
「もう、何がしたいのさ」
「ふふふ」
まだ花見客も多い宵の口。
すぐ隣まで歩いてきた彼女が、上目使いに笑いかけてくる。
ショートショートメインで短い作品が多いからこその工夫でもあります。
改行少なめ、一行空けなしだと、塊として見た時のバランス悪くなるのよ……。長編だとまた印象が変わってくるかもしれないですが、そっちは今後の課題なので今は割愛。
パソコンやタブレットで読む場合もまた違うのかとは思うので、ご意見頂けると嬉しいです。
事あるごとに読み返す
中断していた執筆作業を再開した時、ストーリーの区切りがついた時、その場に新しいキャラクターが登場した時、執筆の手が止まった時、この表現さっきもあったなと気付いた時etc、etc。
タイミングはご自分のやりやすい時で構いませんが、どれだけ繰り返してもやり過ぎるという事は無いですからね、推敲は。
何だったら、今回は誤字脱字だけ、会話文だけと見直したいポイントを分けて繰り返すのもおすすめ。特に誤字脱字は、ストーリーに集中しちゃうと見逃しがちなので。
また、会話文は実際に口に出して読み上げてみると、テンポや言い回しの違和感に気が付きやすいです。
拙作のやらかしだと、婚姻可能年齢を改定前の年齢で書いちゃった(女性は16歳から→現在は男女共に18歳から)なんて失敗もあったので。単語の意味や事実関係の確認も、少しでも不安になったら即座に調べる癖をつけておきましょう。
終わりまで書く
こうしてどうにか終盤、または終わりまで書き上げた段階で、来なくてもいいのにやって来るラスボス。「これ、本当に面白いか?」なる疑心暗鬼……!
個人的に、小説を書いていて辛い時トップ3には入ります。
少なくとも自分が出来る限りの範囲内では面白い、と思える何かがあったから突っ走って来たのに、その前提がひっくり返りかねない恐怖。
一方で小説指南書の類でも、「どれだけ短くても駄作でも、とにかく終わりまで書け」と書かれている本が多いのでは。
これ、本当に大事です。後々手直しするにしても、一度は終わらせること。
マルチエンディングのゲームで例えるなら、バッドエンドだってエンディングなのですよ。途中でリタイアするのと比べたら、納得いかないラストでもクリアしてる方が絶対凄い。
だって一度はクリア出来たのだから。バッドエンドを経由しなきゃたどり着けないエンディングだってあるのだから。
おわりに
色々書きましたが、なんだかんだ一番大事なのは、「こういうのが大好き」という気持ちだと思うので、自分なりに楽しく書ける工夫が出来れば大丈夫な気もします。
今回の記事がその工夫作りの、ちょっとしたヒントにでもなれば幸いです。
お互い、良き創作ライフを!
