『最長片道切符の旅』を旅する day42 たまには 帰ってこんといかんばい
「『最長片道切符の旅』を旅する」は
宮脇俊三『最長片道切符の旅』(新潮文庫)を 忠実にたどる記録です。
朽網 0719 (日豊本線) 0730 城野 0743 (日田彦山線) 0819 香春 0858 (日田彦山線) 0910 田川後藤寺 0920 (日田彦山線) 0935 添田 0957 (日田彦山線BRT) 1105 夜明 1153 (久大線) 1301 久留米 1306 (鹿児島本線) 1400 博多 1411 (鹿児島本線) 1531 小倉 1600 (バス) 1700 北九州空港

昨夜苦戦した 北九州空港のホテルを 朝いちで出発する。昨日学習したので ホテルの巡回バスで 空港まで行き、JRの朽網駅行き のバスに乗る。
空港で 朝食用に「空弁」を買う。始発バスには 誰も乗っていない。



朽網から3駅、城野で 乗り換え「日田彦山線」に入る。これからが「筑豊迷路」の本番である。採銅所という いかにも筑豊らしい駅がある。
採銅所を過ぎると 右手に大きな山が出てくる。香春岳だ。頭が無くなっている。

先生が旅行中も すでに香春岳は 無惨な姿になっていた。
石灰岩の地肌を露出した 荒々しい崖が 迫ってくる。
香春岳は 田川炭田を見下ろして突兀(とっこつ)と聳(そび)える名山で、炭坑節にも うたわれた。が、削り取られ、無惨な山容になっている。
山が無くなる だけではない。この辺りの地面の下は 至る所が炭鉱である。町中が炭鉱 といってもいい。町の下は 掘りに掘った坑道だらけであった。
町の下は 無数の坑道が 掘り抜かれたまま放置され、空洞化しているので 陥没が絶えない。私は 鉄道線路が陥没したら 大変だと思った。
「それにしては 汽車の線路は 落っこちませんなあ」
「そらあ、線路の下は 掘らさんかったけん」
なるほどなあ。言われてみれば そうだよな。「なんにも 知らないもんだなあ」(先生の独白)(新潮文庫)

香春で降りる。ここからタクシー。旧添田線跡を 辿ってもらう。

タクシー運転手さんの話
線路の跡は、今は バイパスになっとります。わたしが 学生やった頃は、通学に 汽車ば 使いよったです。鉄道は まだばりばり 使っとったもんね。
そん頃 香春岳(かわらだけ)には、まだ頭が あったがです。
祭りで帰って来とった もんが、
「ありゃ〜、山が なかごと なっとるばい。たまには 帰ってこんと いかんばい。山も のうなって しもうたっちゃ」て 言いよったです。
石炭のガラん中に、よう燃える炭が まだ残っとって、それを拾うては 風呂焚きに 使いよったもんです。風呂は 石炭で湧かしよったんですよ。
あん頃は 汽車ばい。小倉まで乗って行きよったら、顔がまっくろーになっとりましたもん。

旧添田線の線路跡を そのまま道路にしたまっすぐなバイパスを 走る。

なるほど バイパスに入ると、道が真っ直ぐで これは線路跡だと分かる。
が、これは 言われてみなければ 分からないだろうな。


大任の駅は 交通公園になっていて、駅票が 残っていた。
「駅票だけ残しよったですよ その2」である。



添田から 妙によそよしく新しいBRTに乗る。まあ、旧線路道路を走るバスだ。乗客は9名、「鉄」が7名、地元が1名、インバウンドが1名。

インバウンド旅行者は 韓国の青年だったが、途中彦山で 降りていった。バス停の周辺は なんにもなくて、この人は どこに行くんだろうと 心配になった。多分、英彦山神宮に 行くんだろうな。

彦山までは 一般道を走ってきたが、ここから 本来の日田彦山線の 線路跡を走る。BRTでは 踏切が逆で、列車走行側に 遮断機が付いている。


久大本線との合流駅、夜明で 降りる。昼時だ。次の列車まで40分ある。ここらで 何か食べておきたい。調べてみると、ここから歩いて10分の所に うどん屋がある。行くか。時間内で 帰ってこられるか。


猛暑の中、駅から8分で到着。ごぼ天うどんを頼む。出てくるまでの5分が 長かった。10分で 食べる。

なんと、「本日の最高気温」が35度を超えたので「本日の猛暑割引き」5%引きであった。ふふふ、こういうこともあるんだよな。
とって返して、列車到着3分前に 駅に帰ってきた。間に合った。

久大本線で 久留米へ。日田からの列車には、先ほどBRTに乗っていた「鉄」の面々が乗っていた。彼らはBRT終点の日田まで行ってこの列車に乗ってきたんだな。そうか、BRTの乗りつぶしを逃したか。しかし、BRTは「鉄路乗りつぶし」にはカウントされないので、ま いいか。
久留米駅で ドアが開くと、ぷーんと 豚骨ラーメンの匂いがした。ああ、ラーメン食いてえなあ。
鹿児島本線で 福岡へ。今回は ここまで。マイルで取った特典航空券で 帰る。
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次は「中欧」「北欧」「東欧」に行きたいなあ。