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2025年のワイン生産量回復ってサステナブルですか?~わこさんのワイン片手の経済視点~

(第六十一回)気候変動と消費スタイル変化への対応の結果が「微増」

前回は「有機JAS」表示の「ダレトク」話でした

前回は、2025年10月から、日本国内で「有機JAS」表示が「義務化」されたことについて、その背景とか関連するメンドクサイ話とかをわこさん視点でまとめました。正直「ダレトク?」なんですが、正論が後ろにあるので面と向かって反論できないときにどうしましょう、というのはワインに限らずいろいろなところで起きます。いずれにしても、行き過ぎて悪影響の方が大きくならないように願いたいところです。

今年の「解禁」は静かな印象

さて、毎年11月の第三木曜日はアレの解禁日なんですが、今年は静かな印象ですね。今年はメルシャンも輸入を取りやめた、ということもあるのかもしれません。わこさん的にどう考えるのかは一年前にまとめてあって、そこのところはあんまり変わりません。

今年のヌーヴォー、暑かった気候を反映しています

今年のヌーヴォー、一応一本だけ飲みましたが、前評判通り果実味強いですね。ボジョレー・ヌーヴォーの製法の特徴であるMC(マセラシオン・カルボニック)由来のバナナとかキャンディ香とかがあまりしない、イチゴなどの果実味豊かな、今飲むのがベスト!!みたいな仕上がりになってました。斜に構えれば、風味とかがあまり前面に出ない、ぶどうジュースと紙一重、という印象もありましたが、これってやっぱり暑くて熟度が早く上がり過ぎたせいなんでしょうかね。値段とのバランスを考えると、飲まなきゃ損!!とは言えません。インポーターの皆さん、ご苦労様でした。

2025年のワイン生産量見通し発表!!

で、今回はワインの別の角度の話題です。ワイン産業をウォッチする人間としては見逃せない2025年のワイン生産量の暫定見通しをOIV(The International Organisation of Vine and Wine、国際ブドウ・ワイン機構)が11月12日に発表しました。トップ画像はこちらのレポートの表紙の切り取りです。OIV_2025_World_Wine_Production_Outlook.pdf

生産量見通しは前年比+3%と小幅回復

2025年の世界のワイン生産量は2億3200万hL(ヘクトリットル)と推定されています。これは、2024年比約+3%で、異常に低かった生産量から小幅に回復しました。しかしこの生産量は依然として最近の5年平均値に比べおよそ7%下回った水準です。OIVによれば、気候上の課題や消費モデルの変化によって影響を受けて、世界的に長期的な観点で供給が低迷していることを示しているとのことです。

OIVレポートからのコピペです。ここでは2025年の生産量は幅を持たせてますが、本文では真ん中を取ってます

EUの生産量は前年比+2%

このうち、世界のワイン生産量のざっくり6割を占めるEUの生産量は、前年比+2%、5年平均比-8%にとどまっています。世界の生産量の半分弱を占めるトップ3でみると、トップのイタリアは+8%、2位のフランスがー1%、3位のスペインがー6%となっています。(詳細な表は、引用元のOIVレポートに出てますので、お仕事とかお勉強で必要な方とかは自分でみてね)

トップ3ではイタリアだけ着実に回復

イタリアは壊滅的な悪天候の影響を受けた2023年から着実に回復しています。5年平均値と比べても+2%ですから、トレンドとして生産量は回復方向ですよね。生産量の回復は南イタリアが中心で、北部は微増、中部(トスカーナとか)は減少ということのようです。

南イタリアが回復のドライバー

南イタリアは2023年にやられたところなので回復するのはわかります。北部のピエモンテとかヴェネトとかは造ってるワインを考えると、そんなに増減はないのかな、と思いますが、トスカーナとかどうした?まさかボルドーのあおりを受けてスーパータスカンが落ち込み?そんなことはないよな…。自分でも調べますが、イタリアワインの専門家さんにお話を聞いてみたいです。

フランスは地域ごとにまちまち

一方フランスは全体としては微減。天候要因が改善したブルゴーニュやロワールは生産が回復したようですが、猛暑や干ばつの影響を受けた地域が多く、またブドウの樹を引っこ抜く減反政策でボルドーやラングドックの生産量が低下したようです。過去5年平均比-16%ということですから、低水準の生産が続いている形です。

スペインは世界2位になれませんでした…

そしてスペイン。全体としては3年連続の干ばつの影響が大きく、猛暑や局地的な雹の被害もあり、生産量が低下、5年平均比-15%とこちらも低水準ということです。何回か前に、北半球のブドウの収穫時期についてCopilotにまとめてもらった話をネタにしましたが、あの時の話だともしかするとスペインがフランスを抜くかも、などということになっていました。Copilotのせいなのか、スペイン人の気質のせいなのか、原因はわかりませんが…。

中東欧の生産増加が目立ちます

その他の上位EU生産国では、ドイツやポルトガルも大雨や猛暑といった天候要因に苦しめられて生産量が落ちていますが、中東欧諸国では生産量が前年比二桁増となった国(ルーマニア、ハンガリー、オーストリアなど)があります。生産量は多くないですが、トップ3以外のワインに手を伸ばす消費者も増えてますから、この辺りは良い話ですね。

アメリカは小幅増

一方、世界4位の生産国アメリカは2024年比+3%、5年平均比-9%と推定されています。2024年は需給調整(≒引っこ抜き)と天候要因で生産が落ち込みましたが、そこからは小幅増加です。カリフォルニア州は+4%、ワシントン州はー21%、オレゴン州は+30%と、同じ西海岸なのに州によって結構違いがあるとのことです。

加えて、世界のワインを考えるうえで、気になるのは中国とチリ

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