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セミナーというよりミートアップを開催したい話

こんにちは、じゅんです。
Hokkaido MotionControl Network (#DoMCN)というHoloLens・VR技術好きの技術者コミュニティの勉強会を運営していて、開発者の知見の交流を促進しています。また、元・物性研究者として、研究機関に所属する若手研究者でxRに興味を持つ人を見つけてはHoloLensを被せに行き、開発者コミュニティへの橋渡しを行う事を続けています。これらを適切に表現する職名が無いので、勝手にScientist/Developer Relations と名乗っていました。2024年はCommunity Relationsと言いながら活動し、今年2月くらいにInterCommunity Communications for Tech/Science (#InCommComm)という職名を思いつきました。コミュニティ間越境を伴う交流を最大化するための活動をしています。

 6月22日に、医療XRミートアップ in 札幌 (#医療XR札幌、#MedXR)というわいわいイベントを開催しました。Holoeyes杉本先生、参加者の皆さんありがとうございました。この記事では、そのイベントの備忘録として準備の手順を記すとともに、その裏にあった雰囲気づくりの仕込みについても書いておこうと思います。なお各項目、同時に進んでいるので記事内の時系列はめちゃくちゃです。

医療XRミートアップ in 札幌 (#医療XR札幌 #MedXR )


機会は急にやってくる(深夜に)

 6/5に今年の九州遠征(Unreal Engineミートアップ九州in長崎→顕微鏡学会(別記事))が始まり、私が長崎に行く途中の久留米(おかしい)に宿泊していた時に、たぶん外国出張中のHoloeyes杉本さんからDMが来て、「札幌滞在の用事中に講演会しましょうか?(意訳)」との内容でした。
 お話を聴いてみると、Apple Vision Proの体験会と外国での活用事例のセットで共有頂けるとのことで早速準備することにしました。22日(日曜日)という開催日だけは確定しているため、場所の確保と会のコンセプト決めをその日のうちに始める必要があります。この準備期間の短さは自分もなかなか経験が無いので内心大慌てです。

地元状況の分析をもとに期待値(初期)合わせ

 相談を受けた段階で、私が手持ちで持っている情報の中で医療看護分野のXR系プレーヤーにアクセスできるルートとそのネットワーク状況、突発な集客に対する反応予想、地元の勉強会界隈で相談できる機関などの情報を共有して講演会イベントとしての初期の期待値を正しくもってもらう事をしてました。
 地域には医療XRクラスタが複数あるにはあるんですが、外から見ていてお互いがお互いを認識できてない感じをほのかに感じています。北大の学内でも学部間でそういう情報の壁があります。医療のキーワードかつオープンに集まれる場がそもそも未観測なので致し方なしです。

場所確保と設計変更

 会の雰囲気を決める重要な要素が場所です。日曜日に利用できる会場を押さえる容易さを考えて13LABOさんを検討候補に出しつつ、当初はDeep Tech COREさんを第一候補で考えることにしました。こちらが利用できれば、基本的には講演会の雰囲気強めの場に設計するつもりでした。Sapporo Engineer Base(#SEB_Sapporo)の西村さんに急遽相談を始めて、Deep Tech COREさんとの会場利用の問い合わせをお願いしました。11日の段階でDeep Tech COREさんの利用料が予算オーバーであることが判明したので、その後は13LABOさんをお借りする方針に全速ピボットして、この時に講演会形式の想定を一旦やめてミートアップ形式に設計を改める事にしていました。

新会場の開拓も毎回検討している

 来てほしい参加者の層が一番通いやすい立地の場所に設定することも会の成否に大きく影響するため、ゲストの希望を伺ってから自分たちが未開催の場所を候補地に入れる事も毎度行っています。
 今回は22日開催で私が札幌に帰るのが12日だったため交渉時間が無かったのですが、二か月あれば北大オープンイノベーションハブエンレイソウ(https://enreiso.ops.hokudai.ac.jp/)も開催地になっていたかと思います。

ミートアップのゴールを参加者間next actionの喚起に定める(より難しくなった)

 講演会イベントであれば、講師1名のセミナー&名刺交換会みたいな感じになりますので、基本的には杉本先生に聴衆のネタの情報が集まります。なので、この場合イベント後の展開は杉本先生中心になる可能性が高いです。世界を飛び回っている方ですので、その構造になったとしてものすごく有効なコラボ案件が発生するかは私にはちょっと分からないなと思っています。
 ということで、杉本先生にもちゃんと情報・フィードバックは集まるようにもしつつ、会の本質としてはその場に集まった参加者同士の交流をメインコンテンツにして、イベント後に

杉本先生起点のnext action << 参加者同士のnext action

が実現する方向性での根回しをすることにしました。何かやらかしてしまってもあとで怒られるのは私だけなので気楽でいいですね。

イベント公開前の根回しでLT登壇を確定

 二つの方向性をそれぞれ準備しました。
①医療分野でXR活用を「今」取り組んでいるアカデミア寄りの先生・エンジニア
②Apple Vision Proでの開発に慣れている道内のエンジニア
 どちらもかなりピンポイントな領域ですが、日ごろの市内イベントへの顔出しの効果で最低限はお声がけできる状況を保っていましたので何とかなりました。
 数年前から医療トレーニング分野での先進IT活用を続けているコリー先生、こないだの #XR研究部会 イベントでたまたま知り合ったiOS/visionOS エンジニアの下森さん(@forestunder_dev)に加え、北海道情報大学 湯村先生(@yumu19)経由で学内展開してもらった結果LT登壇を希望してくれた千葉先生(@1008fumio)が最終的にお取り組み紹介をして頂けることになりました。
 コリー先生・千葉先生はECMOを共通項に持ち、下森さんはVision Proの話が杉本先生とできるため、最低限ここのお繋ぎはイベント中にできるだろうと考えていました。

お誘いする参加者にはそれぞれストーリーを仕込んでいく(重要)

 参加者候補へのお声がけは6/6の午前からすでに始まっていて、↑の①②の観点で思い当たる人にチャットDM、Eメールを書きまくる生活をしていました(出張中なのに)。重要なのは、ただのお知らせでは基本的に来てくれない事を知っている事です。「○○の話題で△△さんが居らっしゃるので、あなたの○○の関連ネタでお話できるかもしれないのですが来ませんか」くらいの粒度にして1件1件別なメールを書いて、それで前向きなお返事をいただいて人数分くりかえすというのが昔の札幌HoloLens Meetup運営時代からのお知らせ担当の活動です。これをやる事で、参加者のみなさんにうっすらと具体的な目的をもってきてもらう流れをつくります。

第一波と第二波

 第一波と第二波を自分は意識していて(コミュニティ運営界隈で明確な言葉があるわけではない)、↑の活動で速攻で参加エントリーしてくれる人々が第一波にあたります。この人たちは基本的に開催告知初期の情報で参加を判断してくれる人たちなので、メインゲスト・LT登壇者に現場で話しかけてくれる役割をこちらでは期待しています。根強いファンの方も探しますが、今回はまつこさん(@akoroitaku)が数年来のファンですので彼女を企画初期段階からお誘いして自由に動いてもらいました(役割を明確に指定すると張り切りすぎちゃうのでMVPなんだけどスタッフではないみたいな微妙なミッション)。

 第二波は第一波の参加者になんらかの関係がある人々です。前の章に倣って付け加えるとすると、③ ①②とお話ができる人々 です。
 登壇者と参加者アカウントがconnpassページである程度埋まってきてる状態になって、「あ、○○さん来てるなら行ってみよ」となってエントリーしてくれる層が主な構成になっています。序盤にお声がけした相手がお友達を連れてきてくれる場合もこちらに分類されます。医療分野で探すのは難しいので、SNS利用者に絞って存在アピールしていくことになります。また、本番当日近くになった段階でメーリングリストやFacebookページを使って広めに広報をしました。

 この構成にしておくことで、参加者それぞれが会場内で誰も知りあいがおらずさみしく待ってるみたいな事が無い状態に持っていきます。
 座席数が有限なので、テーマとやや離れた領域でのエンジニア、過去実績で情報発信に協力いただけていない方への呼びかけはしませんでした。場の交流に寄与しない事と、アーカイブ上にも残らない存在になりがちですので、いくら地位があったとしても限りなく優先度が低いです。この会はミートアップなので、みなさんになんらかの役割があります。

イベントページ作成・公開はプロセスマーケ的にやる

 イベントをやる事は決まっているので、connpassページ自体は6/7の時点で6割出来ていました。やり口については去年の #XRmie in 札幌 を開催した時のイベントページと指針がそのまま使えたので機械的に構成していました。今回は会場の確定が出来てなかった事でコンセプト確定までが13日までかかり、イベントページ自体の公開は遅らせながらも、医療の何かがあるらしい的な情報を頻繁に小出ししながらやっていました。
 お知らせが正式告知できてからは、拡散希望のお願い(切実)、集客の情報、インプレの伸び、LTの埋まり具合、準備の状況などをこれに絡めながらしつこくしつこくこすり続ける作戦で関心層を取り込んでいきました。
(イベント公開時点で予定の半数くらいの参加者はお誘い承諾済みだったので、ある程度安心して出せる状態にはなっていた)
 また、全国のXRエンジニアが集まってくるXRミーティングにおいても告知LTを作ってざっくりと発表しました。毎回恒例の謎の参加枠「当日都合がつかないが次回に似たイベントがあったら参加したい枠」のエントリーがここで少し増えます。これは次回のお誘い候補として私の頭の中に入りますし、外部から見た時のイベントのニーズも少し可視化される効果があると勝手に思っています。次回開催のモチベーションにもなります。

会場設備チェックと打合せを兼ねてSapporo Engineer Baseキックオフイベントにも協力

HoloLens Meetupかつての参加者の山川先生をここで見つけて2日後の本会にも勧誘。


本番のワイワイ感を醸しだすためのマイクシステム&進行スライド

 ここまでが準備編でしたが、実はこれだけだと、
杉本先生起点のnext action > 参加者同士のnext action 
の予想図から変わりませんので、残りは本番中にやっていく事になります。

ハンズフリーマイクの活用

 開場からオープニングまでの30分間をいかにうるさく過ごすかで、その後半日の雰囲気が決まると考えていたので、ワイヤレスマイクシステムを簡単に作って持っていきました。
 指向性マイクのDJI Micと強力で明瞭なスピーカovoを組み合わせた結果、マイク着用者の声のみ会場内に響かせることができるようになりました。ハンズフリーで使えるので、マイク2つのうち片方を私が着けて準備作業中ずっと私の会話(私の声だけ)が筒抜けになるようにして、私が来客のたび挨拶しに行ってるところと内容が他の方にもわかるようにしました。
 受付を簡素なものにして自由な移動が基本と印象づけて、数名が着席しておとなしくなってるところを見つけたら「この時間は交流タイムなのでみんなも歩き回っていてください」と全体アナウンスをかけて会話を促していました。
 このうるささによって、緊張感のあるセミナー直前の雰囲気を主催自ら壊してみました。おおむね成功したかなと思います。
 もう片方のマイクは杉本先生にお渡しして、VisionProのライブデモがあっても両手で操作できる旨を説明するなどしました。一石二鳥。

異常タイムテーブル

 交流を促す仕組みは会の構成にも反映させました。
・懇親会を撤廃
・ミートアップに付き物の軽食タイムの撤廃
・集合写真タイム撤廃
・事後アンケート撤廃
をオープニングで宣言しました。
もうこの会の期間中以外におしゃべりする時間はありませんという事を冒頭に持ってくることで、小トークセッション間のわいわいタイム(休憩時間の言い換え)を活用するしかなくさせました。その代わりわいわいタイムは20分ずつをなるべく死守し、計1時間くらいはあったので、各自数人と名刺交換などするには十分な時間になっていたと思います。メインのトークセミナーを半分で割ったのも、講演の内容を憶えているうちに個別質問やディスカッションできるようにしたものです。メイン講演内容の事前打ち合わせをしなかったので(!)トークが多少のびる事も想定済みで、その対応としては終了時刻を後ろ倒しにしていく事で交流タイムを確保しました。結果としてはSEBカフェ(13LABO)の会場利用時間が1時間半延び、西村さんに平謝りすることになりました(よかった利用料無料でお借り出来てて)。

堅苦しさ脱却のオープニングスライドと、関連イベント(とその代表)を知らせるためのクロージングスライド

 タイムテーブルを交流重視のものにしたことに伴い、オープニングスライドも一般的なセミナー向けのものから大幅に逸脱しました。

 イベント名のボツ案と最終的なイベント名を説明して、今回の目的をわいわい技術交流するというテーマにしたことを真っ先に出し、参加者全体の方向づけを改めて行ったり、他の参加者のSNSアカウントを知るというミッションを課したり(その1秒後に自分のアカウント出したのでミッション即達成)、ツイート発信のショートカットQRコードの使いかた紹介、質問用のオンラインサービスSlidoの使いかた紹介をして、非同期交流への導線をメインで仕込んでいきました。

 クロージングでネクストアクションの一例を示しておきたかったので、準備としては今後直近のXR系コミュニティのイベント紹介(+運営者向け情報としてのSEB紹介スライド)をたくさん書いて持っていきました。
 実は参加者層には続きがあり、④現在イベント運営をしている地元の各コミュニティリーダーをお誘いしていました。当初想定よりも多く集まっていただけており、私が説明するよりも当人に出てきてもらった方がよいと現場で判断したので、スライドごとにインスタント登壇してもらいました(無茶振りともいう)。SEB事務局 西村さん (@_n13u_)、 VketReal in 札幌 実行委員長 A-kunさん(@A919515)、#XR研究部会 代表おのでらさん (@rinagoosedrum) ありがとうございました。ほっかいどう Blender User Group (@hokkaido_b3dusg)安田さんはパスとの事でしたが、私が8/2のBlender Meetup Sapporo 2025を代理で紹介しました。
 市内の有志XRイベントの密度が今年は妙に上がって来ており、そういう流れを感じ取って別の会にも参加してみてもらえると嬉しいと思います。

 なお、この時の進行スライドもDocswellにて公開済みです。運営面で関心
のある方は見てみて下さい。

結果と後工程としてのまとめ共有

 イベントページの参加枠を最初12名スタートで公開し、12→15→17→18とエントリー頂いて、当日無断キャンセルは0名という結果を得られました。事情により来れなくなってしまった人と、急遽飛び入りを希望してきた方がそれぞれ1名おり、18名でガヤガヤと過ごすことができました。イベント告知ツイートのインプレッションが終了時点で5600、リンククリック150程度あり、札幌市内の有志イベントとしてはインパクトを残したように思います。
 終了後、当日の晩にtogetter(現posfie)まとめも公開しました。こちらもtwitter, Facebookそれぞれ程よく拡散したようです。話題を忘れる前に公開する事で、今回のイベント不参加だった人に共有してもらえる機会を作っています。早ければ早いほどいいと思っています(ただし今回は医療データが混じるのでチェックは厳しめにしたうえで編集)。

 どんなに小さなイベントでもDoMCNではアーカイブを残すことを徹底してきました。この痕跡の積み重ねをいつでもどこでも人に見せられるようにしてきた結果、会場利用の交渉を有利に進められたり、外のコミュニティからのイベントコラボ相談を引き寄せてきています。
 DoMCNとのコラボをすることによって、その相手のコミュニティの次の展開ができる可能性が高い、と全国から認知してもらえて来ている感覚はありますが、それもイベントごとに出口を想定して丁寧に向かっていってる結果かと思います。


札幌Apple Vision Proミートアップ(実質)としてのnext actionをXR研究部会で観測

 種々の仕込みをやってきたこともあってか、札幌市内のApple Vision Pro開発者たちが今回のイベントをきっかけに関係を深め、その翌週に開かれたXR研究部会のもくもく会にてマルチプレイを試すイベントが発生していました。
 この観測を以って、イベント企画当初描いていた参加者同士の開発交流の創出に成功したことが確認できました。手を動かして来てよかったと思いました。
 XR開発者の界隈が可視化しやすい一方で、医療領域の方々はEメール文化圏がまだまだ大多数なこともあり今後のアクションが非常に外から見えにくい側面があると思いますが、今回の出会いを起点に何か始めてくれるグループも出来ているのではないかと思っています。


反省点

・設計ミスとイレギュラーの想定をしなかった事が重なり、自分自身はHoloeyesさんのアプリを体験できず終わった

 想定外のイレギュラーが重なった結果、そちらへの意識が大部分になってしまい、終わってみれば相談を受けたはずの私がアプリを体験してない状態になりましたので、Holoeyesさんの今の製品がどんな感じというのを残念ながら私がお伝えして回る事が出来ません。
 タイムテーブルの設定ミス、ゲストのスケジュール把握ミス、当日の運営ミスがすべて重なってこのような事になったので、今後はこういう事にならない設計をしていきます。

・自分を自己紹介してないので、最後まで私が何の人かわからない問題

 これも目的を絞りすぎたゆえにこうなってしまった面がありますが、進行スライドに具体的な自己紹介を入れなかったので、あの場に何名かいた初見さんにとっては私は何の人なのかすら分からないという状況でした。
 オープニング前に極力初見さんに対しては対面するようにして動いていたのですが、機材準備の時間に取りこぼしていた部分も結構あり、もったいないロスをしていると感じました。

・参加者側のイベント認識によっては怒ったかもしれないくらいの進行遅延

 各セミナーパート・LTパート共に予定以上に長引いて、トータルで1時間30分程度の遅れになりました。スタートは予定通り13時から始めてはいるので、単純に分量と密度が濃くなっていったと私は認識しています(良かったほうの遅延)。
 挙手の質問が想定よりも多かったのでSlidoに流しきれなかったというのも要因です。
 私はミートアップのつもりでやってきたのでそういうこともあるよねくらいの感覚ですが、参加者の中で講演会聴講のつもりで来てた方がいたとすれば耐え難い遅延だったかもしれないなと思っていました。アンケートをもし取っていればそういうクレームも入っていそうです。

・現地対応スタッフをもう少しお願いすればよかった

基本的に今回の企画運営は私のワンマンで行われましたが、当日に私がやっていたことが会場の仕切り、参加者対応、LT登壇者対応、全セクションのツイート実況、機材の管理、進行用スライドめくりなどたくさんになってしまいました。
さすがにさってーさんに受付の番をお願いしましたが、進行用スライドめくりなどは事前に誰かにお願いしてもよかったと反省しています。

 以上、まとめると、私自身が今回の会のいち参加者として得られるものがメインコンテンツ以外のものに大きく偏ったので、この体験をどう回収に繋げるかは今後の大きな課題となりそうです。
 チーム戦にしてもいいんですが、準備期間が2週間しかなかったので、それを検討するヒマもなく脊髄反射のみで準備してきた感覚です。

もし札幌HoloLens Meetupを今組み立てるとしたらこのスタイル、という予行演習

 参加者としてのうまみ的なものは今回ほとんど捨てて取り組んできたわけなのですが、運営者として得るものを重視して今回チャレンジしてきました。
 DoMCNでは去年のXRミートアップ三重 in 札幌のように、一社あるいは1人のエンジニアの来訪に合わせて何かをするイベントが続いてきました。これをできる能力が札幌にあると、道外の開発会社・ベンダーの方にとっては行先の候補に選んでくれる可能性が上がるのではないかと期待しています。
 東京の開発企業が数社タッグ組んで札幌にコンテンツ見せに来てくれることは今後しばらくないと私は予想していて、札幌HoloLens Meetup時代のイベント作りはできないという事でもあります。
 一方で○○を囲む会は今回のようにイベント設計の指針が立ちましたので、今後もこのスタイルで対応する事が出来そうです。雑に始めて丁寧に終わる事で次の機会の種にしていく事が重要です。

 最速で段取りを決められるのが少人数有志チームの強みだと思いますので、この利点を活用してくれる団体の登場をお待ちしています。


ところでイベント設計のよい教科書を見つけて輪読会しています(7/28:note記事追記)

プリヤ・パーカー著,関美和訳 
最高の集い方 記憶に残る体験をデザインする-

 今年3月に #エンジニア集会 コミュニティDiscordで紹介されていたこの本の内容に興味を持って #DevRelJP コミュニティで共有してみたところ、こちらでの輪読LT会が5月から始まって今に至ります。The Art of Gathering: How We Meet and Why It Mattersという原題の方が個人的には好みです。
 この本が提唱するものはいたってシンプルで、会の目的を定めて共有し、目的達成を妨げる要素を徹底的に遠ざけながら会の企画(あるいはその前段階)からクロージングまでを丁寧に行っていこうというものです。本書ではうまくいかない事例・効果的だった事例がイベント設計の各場面で示されており、読むだけで胃の痛いセクションもあります(自分も過去に踏んでる失敗とか)。
 n対nのコミュニケーションを効果的に作るためのエッセンスがてんこもりですので、ミートアップ運営者の皆さんはご一読をおススメしております。私のブログでもイベント運営について言語化を重ねてきていますが、ある種の答え合わせを見ているような気分でも読み進めています。

 輪読会については本書を購入している人が対象でお試し的にスタートしています。一章ずつ担当者が紹介していく形で、持ち時間10分ほどです。フォーマットも特に定まってはおらず、章のエッセンスをまとめて発表する方もいれば章の中で好きなポイントを紹介するだけもOKになっています。私はDoMCNの過去事例と関連するポイントをからめて紹介する形式に落ち着きました。私の発表スライドもSNSフォロワーに向けて公開しています。
 次回の7/11予定の輪読会#5で一周して一旦終了しますが、他のコミュニティでもこの形式が出来ると良さそうな気もしています。

 (2025/7/28 追記:先日終わった輪読会運営の振り返りもこちらにおいておきます。この輪読会についても設計の思想が入っています。)


XR Kaigi Hub in Sapporoに向けて(7/28追記あり)

 6/25にXRKaigi Hub in Nagoyaのイベント参加申し込みページが公開されたタイミングで札幌(8/22開催)のページも公開されています。

 DoMCNは協力コミュニティとしてすでにXR Kaigi Hub会場確保などに協力しており、来月の開催に向けてもいくつか企画を進めているところです。21日に #XRm鹿児島 の運営メンバーあぶちさん(@abricheese)を交えての前夜祭ならぬ前昼祭、XR技術交流会in札幌を開催します。XRKaigi Hub出展社との交流の場所その②としての活用もしてもらえればと思います。
 当然ながらこの遊びへのお誘いは、本記事での参加者集めと同様の戦略で進めています。XR Kaigiの出展者情報が分かった段階で本格的にお声がけを進めますので、今個別に誘われてない事も気にしないでいただきたいです。

 また、札幌会場の当日の雰囲気を占う上で非常に重要な名古屋会場(7/30)にもお邪魔する予定です。

2025/7/28追記:前昼祭

 7/26に↑の前昼祭の内容を大きくリニューアルして、真の姿に近づけました。タイトルは『XRKaigi Hub in Sapporo勝手に前昼祭-コミュ展示練習会 with #XRm鹿児島 』(長い)です。
 ここで遊んでくれた中から翌日の飛び入り展示を募っていく流れになっていますので、エンジニアの皆さんへの展開をお願いしたいですm(_ _"m)


↑元ネタ。名古屋のつくろがや!で去年考案されました。

まとめ

 何気ないお誘いがきっかけでバタバタと準備してきた内容とその裏側の思想をメモに残しました。普段パッシブな姿勢を保ちつつも(←自分が主催になると↑をやってくれる人がいないから)、話がやってくれば意味のある集まりにできる事を今回も示せたかと思います。セミナーの企画をミートアップにすり替えていった感じで、結構なチャレンジでした。きっかけを頂いたHoloeyes杉本先生ありがとうございました。

 参加者の皆さんはたぶんそれぞれ何かを持ち帰っていった一方で、私自身は突貫のイベント作りで目が回ったまま終了した感じで、当日得た物だけスッポリ抜け落ちた状態になっていますので、これを読んだ方で内容が重要と思ってくれた方にはぜひ身の回りの方に拡散して頂けると喜びます。

 夏以降収入が無くなりそうなので、有償でのイベント伴走も再開しようかと考えておりますので、そういうご相談もありましたら遠方でもご協力します(切実)。

おまけ(進行スライドのAI解析)

AIに今回の進行スライドのエッセンスを分析させた結果も非常に面白いと思ったのでリンクを共有します。Manus無料版(2025/7/6時点)に、公開済み進行スライドのURLを渡し、以下の順にタスクを指示してみました。

・リンク先のスライドはイベントの進行用のスライドです。 これを全部読んで、司会者がイベント中の雰囲気をどうしたかったかを推測して、それに対する妥当性を評価してみて下さい。

・このスライドでの司会を遂行するにあたり、司会者は様々な工夫を口頭でも行いました。どのような工夫をしていたと推定されますか。

・このスライドにおいて、一般的な進行スライドの流れから意図的に排除されている項目をピックアップし、どのような目的意識であえて排除したのか推測してみて下さい。

・参加者のネクストアクションをより多く発生させることを最重要視したイベント運営でした。運営者がこの後行いそうな活動を推定してみてください。

大体当たっていましたので、今後イベントの進行用スライドを見つけたら同様の分析をしてみようかと思っています。

(6/23にもやっているけど色々聞きすぎて公開しずらいのでさっきやり直した)

以上です。
(2025/7/6 2days 初稿 11259字
 2025/7/28 後半に追記二件 11639字)