【根室半島チャシ跡群】石垣も天守もない。でも、風が守った“城”がある|ミレインが歌う『風のチャシ』
根室半島チャシ跡群をモチーフにした、ハスキーブルース。
チャシは、石垣や天守を持つ城とは少し違います。
海を見張り、祈り、集い、ときには争いにも向き合った、アイヌの人々の大切な場所。
今回の歌では、根室の霧、海風、崖の上の壕、そしてそこに残る人の記憶を、静かなブルースとして描いてみました。
タイトルは 「風のチャシ」。
石の城ではないけれど、風が守った祈りの城。
チャランケの声か、祈りの歌か――そんな問いを、かすれた声で海へ向かって歌う一曲です。
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風のチャシ / Nemuro Peninsula Blues
東の果てに 朝が来る
霧の向こうで 海が鳴る
崖の上から 見ていたよ
舟の影と 鳥の道
ここは石垣じゃない
白い天守もない
だけど風が覚えてる
人の声を 火の匂いを
土を盛り 壕を巡らせ
空と海との 境目に立つ
守るためだけじゃない
祈るためにも ここにいた
チャシ チャシ 風のチャシ
海を見ていた 柵囲い
チャシ チャシ 声のチャシ
神々へ届く 丘の上
かすれた声が 海へほどける
霧に沈んだ ハスキーブルース
チャシ チャシ 忘れない
名もなき祈りの 城がある
ノツカマフの風 頬を刺す
ヲンネモトの丘 空を抱く
丸い壕には 草が揺れ
足音だけが 時を越す
誰かがここで 海を読んだ
誰かがここで 火を囲んだ
遠い交易 近い争い
波は何度も 話を聞いた
チャランケの声か
祈りの歌か
カモメだけが 知っている
剣の音より 深いもの
この土の下に 眠ってる
チャシ チャシ 風のチャシ
海を見ていた 柵囲い
チャシ チャシ 声のチャシ
神々へ届く 丘の上
低い声が 風にほどける
朝日に染まる ブルースを
チャシ チャシ 消えないで
草の中から 呼んでいる
城と呼ばれて 少し照れる
だってここには 瓦もない
だけど見上げる 空の高さ
それもひとつの 天守だろう
番号一番 スタンプの先に
ほんとうの入口がある
写真じゃ映らない 風の重さ
歩いた者だけ 胸に残る
チャシ チャシ 風のチャシ
海を見ていた 柵囲い
チャシ チャシ 祈りのチャシ
朝日へ続く 丘の上
遠く低く 声が流れて
根室の霧に 溶けるブルース
チャシ チャシ 忘れない
石の城では ないけれど
チャシ チャシ ここにある
風が守った 人の記憶
チャシ チャシ 眠らない
海を見つめる 祈りの城
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