弱視・難聴の私が福祉教育講師&DETファシリテーターになるまで|おはなインクルーシブ
こんにちは。おはなインクルーシブとして活動している、弱視・難聴の当事者で、福祉教育講師・障害平等研修(DET)認定(B)ファシリテーターのリコです。学校・企業・地域で研修や講話を行っています。
自己紹介:見えにくさ・聞こえにくさと共に歩んだ私
私は兄二人の三人きょうだいの末っ子として育ちました。三歳頃に視覚障害(弱視)があることがわかり、当時は原因不明の視神経委縮と診断されていました。
兄たちの後ろを必死に追いかけて育ったからでしょうか。私はとてもおてんばな子どもでした。緑豊かな公園で、木登りや一輪車、自転車に夢中になり、見える兄や友達の少し後ろを必死にシルエットを追いかけながら遊んでいました。転んで傷をつくり、どろんこになりながら走り回っていた記憶は、今も大切な宝物です。
学校では、見える子どもたちと同じ教室で学びました。一番前の席に座り、弱視用の傾斜机や単眼鏡、拡大読書器を使いながら授業を受ける日々。小学校では、ボランティアの方が手書きで作ってくださった拡大教科書を使い、母も家で教科書を書き写してくれていました。
拡大教科書は、みんなの一冊が私には何冊分にもなり、ランドセルはいつもずっしりと重たかった。それでも、教科書を開くと友達が「きれい〜、ほんとに手書き?すごいね」と言ってくれたことが、とても嬉しく、誇らしい気持ちになったのを覚えています。
一見、視覚障害も聴覚障害もないように見えるらしく、生活視力がついたおかげで子どもと公園で走り回ったりすることもあります。そのため、初めて会う方からは「え、見えてる?聞こえてる?」と驚かれることもあります。
研修や授業で近くで話すと、聞き返しが多く、ものを顔に近づけて見る姿を見ることで「なるほど」と理解してもらえます。聞き取りが難しいときは文字起こしアプリを使うこともあり、初めて身近で見る人も多いようです。
見えにくい、聞こえにくいことはマイナスなことじゃない。
私は私だからこそ持っているこの2つを活かす事で、実践を持って社会の課題に気づいてもらえます。私の見えにくさ・聞こえにくさの経験を大切にしながら、私自身も勉強を重ねたり、多くの人と出逢い続けることで、社会をより良くしていけると信じています。
負けず嫌いだったころ
小学校ではピアノ、そろばん、英語教室、書道を習い、中学校では新体操部に所属。個人競技でリボンを踊り、関東大会に出るほど厳しい部活でした。校庭を何十周も走り、二重跳び百回、腕立てや背筋を繰り返す毎日。
それでも最後までやり通したのは、負けず嫌いだったからです。
「見えにくいからこそ人と同じじゃ足りない。人の何十倍もやらなくちゃ、何十倍もやるからここにいさせて」と自分を追い込んで頑張っていました。
今は、頑張ることと自分を追い詰めることは違うと感じています。
私の見え方・聞こえ方
成長とともに、聞こえにくさも少しずつ出てきました。音は聞こえるものの、ざわざわした場所では言葉として理解できず、グループの会話に入れない不安がありました。
大人になってから、この聞こえにくさがオーディトリー・ニューロパチー(音は聞こえるが脳に正しく伝わらず、雑音のある環境で言葉の理解が難しい状態)だとわかりました。
また、子どもの頃は原因不明と言われていた弱視にも大人になって病名がつき、「分かってよかった」という喜びがありました。
noteを始めた頃
noteを始めたのは五年前、まだ障害についての個人発信が少ない頃でした。
その頃、ドラマ『恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜』が放送され、弱視の女の子が主人公。私はずっとこういう作品を待っていました。
母となった私は、子育てをする上で自分の特性と向き合う必要を強く感じました。ドラマをきっかけに興味を持つ人が増えている今、私が発信しなければと思ったのです。
体調があまり良くなかった時期もありましたが、立ち止まって自分の人生を振り返る時間になりました。エッセイとして言葉にすることで、感情や経験を一つひとつ整理でき、自分への理解も深まりました。
●よく読まれているエッセイ
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ファシリテーター&講師の活動
社会人として働き、結婚・子育てを経て、noteで発信し続ける中で、私は「支えられる側」から「社会を支え、変えていく側」になりたいと思うようになりました。
その想いを形にするために、障害平等研修(DET)の認定(B)ファシリテーター資格を取得し、社会福祉協議会の当事者講師養成研修も受講しました。
2024年からは、学校・地域・企業で講話や研修の活動を続けています。子どもから大人まで、多くの方と「ともに考える授業や研修」を重ねてきました。
そして2026年4月、これまで続けてきた活動をさらに広げるため、「おはなインクルーシブ」として開業しました。
私の研修や授業では、障害の有無、年齢、国籍などに関わらず、みんなが共に暮らせる社会をつくるにはどうしたらいいかを全員で考えます。
受講後、私は「人を傷つけてはいけません」と一度も言わなくても、子どもたちからは「周りの人と一緒にみんなが楽しく暮らせる方法を考えたい」という声が届きます。
その声が、より良い授業をしたいという原動力になっています。
おはなインクルーシブプロジェクト
同じ想いをもつ仲間と、「おはなインクルーシブプロジェクト」を立ち上げました。
おはな(ohana)はハワイ語で「家族」「誰も取り残されない」という意味です。
誰一人取り残されることなく、それぞれが自分らしい花を咲かせられる社会を目指して、活動を続けています。
現在は、noteでのエッセイ執筆をはじめ、障害平等研修や障害理解講座、授業・ワークショップなどを行っています。
一般の方(3名以上)、学校、企業、行政、各種団体を対象に、オンライン・対面の両方で対応しています。
また、2026年からは、新たな取り組みとして 「おはなインクルーシブラボ」 を始めました。
福祉・教育・子育て・日常のモヤモヤを、一人で抱えず、仲間とともに対話しながら考えていく場です。それぞれの経験や想いを持ち寄り、自分らしい一歩につなげていくことを大切にしています。
現在、メンバー募集中です。
ご興味のある方は、ぜひこちらをご覧ください。
おはなインクルーシブラボのご案内はこちら
まだ形にしている途中の取り組みもありますが、できることを一つずつ広げながら活動を続けていく予定です。内容についてのご相談も受け付けています。
人とのご縁をたいせつにしながら、おはなインクルーシブの輪を広げていけたらいいなと思っています。
お問い合わせ
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※内容や規模については、お気軽にご相談ください。
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最後まで読んでくださり、ありがとうございます。
もし心に残るものがあったら、これからも応援していただけたらうれしいです。
誰もが暮らしやすい社会を目指す講演や研修など、おはなインクルーシブの活動を続けていく励みになります。