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本の選び方、愛し方

昨日のコラムを書いた後、自分の本棚から「ジャケ買い」ならぬ「タイトル買い」した本を探してみた。

『書く仕事がしたい』
『続ける思考』
『自分とか、ないから。』
『水中の哲学者たち』
『ゆる古代ギリシア哲学入門』
『わざわざ書くほどのことだ』
『読まない人に、本を売れ。』
etc……
そう考えると、実はタイトルだけに惹かれて買ったという本は少ないことに気づく。全体の1,2割程度だろうか。もっとタイトルだけで買っているものだと思っていたが、そうでもなかった。


私の本の選び方パターン

では、「タイトル買い」しなかった本を、私はどうして選んだのか。大きくわけて3パターンあった。

①その著者・ライターが書いたから

王道。「〇〇さんが書いた本だから買う」というやつ。
エッセイもそうだが、本も「誰が書いたか」が非常に重要だ。私が『書く仕事がしたい』というタイトルの本を出しても、「お前誰やねん」状態で興味を持ってもらえないだろう。
私の場合、「タイトル買い」した後、その著者さんの本をローラーしていくのはよくある話である。例えば『水中の哲学者たち』(晶文社)の永井玲衣さん。その後『世界の適切な保存』(講談社)も『さみしくてごめん』(大和書房)をローラー読みした。

それから、書いているライターさんも見て読むこともある。
出雲充さんの『僕はミドリムシで世界を救うことに決めました。』や、佐久間宣行さんの『佐久間宣行のずるい仕事術』(ともにダイヤモンド社)は、書いているライターさんに興味があって読んだ。
これは、一般的な読書好きの方と比べると特異点かもしれない。

②その出版社・編集者だから

読書家の皆さんにとって、お気に入りの出版社というのはあるのだろうか。私の注目出版社はサンクチュアリ出版である。「本を読まないための出版社」をコンセプトに掲げている、変な出版社だ(ほめてます)。
サンクチュアリ出版を知ったのは、私の人生に大きく影響を与えた井上新八さんの『時間のデザイン』がきっかけだ。おかげで、サンクチュアリ出版の本、というだけで購入ハードルががくんと下がる。
最近は、藤原印刷さんの『本が生まれるいちばん側で』、永松茂久さんの『読まない人に、本を売れ』をたまたま立て続けに呼んだものだから、ライツ社も非常に気になっています。

出版社と同じぐらい重視しているのが、編集者だ。ダイヤモンド社の今野良介さん、SBクリエイティブからダイヤモンド社に転職した北堅太さん。彼らは私にとって推しの編集者さんであります(こう並べるとダイヤモンド社すげえ)。
特に今野さんは、著者の言葉を借りて、自分の伝えたいことを世の中に発信している気がする。とんでもない編集者さんだと思っている(ほめています)。
土門蘭さんの『ほんとうのことを書く練習』と浅生鴨さんの『ぼくらは嘘でつながっている』(ともにダイヤモンド社)のつながりは、ぜひ読んで体感してみてほしい。

③おすすめ書・話題書だから

単純に、人にすすめられた場合。エッセイ講座に通ったとき、師匠の佐藤友美さんから勧められたエッセイをよく読んだ。ブレイディみかこさんの『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』(新潮社)、燃え殻さんの『すべて忘れてしまうから』(扶桑社)はおすすめされないと読まなかっただろうと思う。既に有名になりすぎているは、きっかけがないと読まない。本好きあるあるじゃないでしょうか?

それから、話題書。ここから邪心マシマシになるのだが、私は週1で書評を書いている都合上、書評を読まれるための読書をするときがある。世の中で話題になっている、または話題になるであろう本を読んだ方が、書評は読まれる。私はいろんな人に、自分の文章を読んでほしいがための読む本を選ぶときもあるのだ。
よこしまな理由だが、健気な努力のひとつとしてご容赦いただきたい。

選び方を振り返ると、本への愛着が増した

上の3つと、タイトルで選ぶ場合も含め4パターンが私の本の選び方だ。
今回このコラムを書くにあたり、今まで読んだ本を眺めたのだが、どの本もどんな理由で選んだか思い出せた。
そして驚くほど、なんとなく買った本が少なかったのだ。

ああ、ぐっとくるタイトルだな。
ああ、この人が好きだな。
ああ、あの人におすすめしてもらったな。
振り返ってみると、自分の手元にある本たちがより愛おしく感じられた。


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毎週月曜更新の週1書評はこちら


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