20年成果を出し続ける人にAI時代の仕事術を聞いてみたら、ホンモノの仕事術を語り出してめんどくさいことになったのだが
こんにちは!カドベヤの「なかまあつめ」チームです!
突然ですが、みなさんは自分なりの仕事術を持っていますか?本を読んだり、新しい技術を取り入れたり、いろいろ試してみたものの、納得のいく仕事ができずに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。さらには、AIによって仕事のやり方自体がどんどん変化していく中で、何を指標に仕事術をアップデートしていけばいいのか、頭を抱えている方も少なからずいるはずです。
そこで今回は「仕事術」をテーマに、なかまあつめチームにカドベヤ若手メンバーの岡安と野田を加え、「なぜだか分からないけど仕事がうまくいっている人」から話を聞いてみる会を行いました。
企画コンペを成功させたり、打ち合わせを円滑に進めたりするポイントは何なのか。そして、自分らしい仕事術を確立するためにはどのようなマインドとアクションが必要なのか。
誰もが知っている企業や官公庁などをお客様として持ち、Web業界において20年以上のキャリアを有するカドベヤ取締役COO・長津孝輔(ながつ こうすけ)がこれからの時代を生き抜くための仕事術を伝授します!
↓↓↓長津孝輔とは何者なのか?こちらの記事もお読みください
【メンバー】
取締役COO:長津孝輔
エージェント:岡安健太
エージェント:野田逸平
仕事とは一生かけて自分のやり方を見つけていく遊び
ー長津さんの仕事に対する姿勢は社内メンバーからどう見えていますか?
岡安:最近、長津さんと関わりを持ち始めたメンバーに聞いてみたんですが、口を揃えて「フレンドリーで話がしやすい」と言っています。しかも、メンバーとだけではなく、クライアントとの打ち合わせでも友達のように会話している場面をよく見かけて、そのたびにびっくりするんですよね。
野田:長津さんは、とにかく引き出しが多くて頭が柔らかい。どんな話題を振っても必ず話を広げてくれるので、どんどん会話したくなるんです。
岡安:一方で、何事にも前のめりで貪欲な姿勢で仕事をしている人なので、長い付き合いのメンバーからは「なんとなくやった仕事を報告すると手厳しい言葉が返ってくる」「プロ意識なのか分からない わからないけれどシンプルに凄みや迫力がある」という声もありました(笑)
野田:私が初めて会う人にカドベヤの説明をする際、いつも驚かれるのは、取引先と実績の豊富さです。有名な企業や一見お堅い官公庁の仕事などを幅広く、長く続けてきた長津さんの「仕事術」について聞かせてほしいと考えています。
ー長津さんにとっての「仕事術」を教えてください。
長津:「仕事術」か。なかなか難しいお題ですね。
ちなみに岡安くんと野田くんは、私の仕事術を聞く「覚悟」がある?
岡安:覚悟?
長津:今日は若手メンバーに向けていつか話したいと思っていた仕事術について、がっつりお話しするので、振り落とされないように聞いてくださいね。時間ある?長くなるよ。
野田:えー?長くなるんですか?
長津:一般的に「仕事術」というと、ライフハックみたいなものや、 すぐに取り入れられて明日から使えるというようなものが多いですよね。技のようなものをインストールして、目的達成のための効率を上げていく「業務効率化術」を指すことが多いです。でも今日は、ホンモノの「仕事術」について話していきます。
そのために、まず「仕事」とは何か?というところから考えないといけないですよね。

岡安:すぐインストールできるやつを聞くつもりだったのですが(笑)。でも、おもしろそうなのでぜひ続きを聞かせてください!
長津:「仕事とは日々の業務の積み上げである」と考えると、ひとつひとつの業務にゴールがあって、クリアするごとにレベルが上がり、だんだん成長してボスを倒しにいくみたいな昔ながらのRPGゲームのようなイメージを持ちがち。でも実は「仕事」ってゴールがないオープンワールドゲームなんじゃないかと思うんです。
広大な世界で自由に動き回り、探索しながらその場その場の課題を解決していって、自己表現できるところにおもしろさがあります。レベルアップが間に合っていない状態で迷い込んだ先に急にめちゃめちゃ強い敵が現れることもあるし、ある程度ストーリーを進めていかないと、ゲーム全体での各ミッションの意味付けが分からないというようなこともあるでしょう。
そもそも「仕事する人生」において、技を磨いて最後に出会うボスってなんなんだよ?という話もでてきます
社長になること?
大きな仕事をすること?
ボスを倒した後はどうなるの?
明確なゴールがあるシナリオ型のRPGだとは思えないんですよね。
生き延びるため、家族を養うために仕事するという段階が終わって、ある程度ご飯が食べていけるようになった後でも「仕事をして生きる」ことって、実は結構無目的で漠然とした行為のような気がします。ひとつひとつの業務を効率化することももちろん大事だと思いますが、もっと長い目で仕事のやり方について考えてみたい。
そう思う中で、ひとつ勝手に決めつけてみたことがあります。
「仕事とは一生をかけて自分のやり方を見つけていく遊び」だと考えてみる。ということです。
もしそのゲームの中に目的があるとしたら、一生懸命になって目の前のミッションを解決していきながら、いずれ自分らしい仕事・仕事術を見つけていくことなんじゃないかと思うんです。
岡安:仕事なのに遊びなんですか?(笑)
長津:そう。遊び(笑)。ミツバチランって知ってますか?
野田:花のところが蜂みたいな形になっている蘭ですよね?

長津:そうそう。オープンワールドで無目的に仕事を続ける人生において、もし仮にゴールのようなものがあるんだとしたら、蜂が蜜を集めているときに、ミツバチランに出会う感じなのではないかと思ってるんですよね。蜂がいつも通り蜜を集めている中で、蜂に擬態するミツバチランに出会ってしまう日のことを想像してみてください。
頑張って仕事をしてたら、自分にそっくりでぴったりな仕事術を見つけてしまう日がいつかくるんだろうなと思っています。
野田:仕事術は自分にインストールしていくものだと思っていましたが、長津さんにとっては「見つけるもの」なんですね。
専門知識×考える力×伝える力=仕事術
ー長津さんは自分にぴったりな仕事術をもう見つけたんですか?
長津:まだ完全にものにしたとは言えない段階なのでお見せするのは恥ずかしいのですが、私の仕事術デッキを公開します。
まず、仕事の能力は「専門知識×考える力×伝える力」で構成されています。

専門知識に関しては、私の仕事で言ったらITに関する知識やプロジェクトマネジメントの方法、会社経営のノウハウなどが該当します。いずれも、それぞれのフィールドで当然必要とされるものばかりですが、単に知識を身に付けているだけではプロとしての仕事はできません。
例えばフレンチのレシピを詳細に知っている人がいたとしても、料理してテーブルまでサーブしなかったらシェフとは呼ばれません。お客様に届いて初めて仕事として成立することなので、詳しく知っているというだけでは仕事にはならないわけです。
どんな内装のお店で、どんな順番で料理が提供されて、どのような皿にどんな風に盛り付けられていて、それがいくらなのか?みたいな要素が総合的に仕事のクオリティーとして判断されます。そして、そこには専門知識を生かすための「考える力」や「伝える力」が関わっていると考えています。
それに気付いてから、私は「考える力」と「伝える力」を重視して自分を磨いてきました。自分が持っている専門知識を生かして、どんな風に考えて、どのように伝えるかを模索し続けた結果、知識や経験が地層のように積み重なってきました。番号が若い方から順番に習得していく中で、自分なりの仕事術が形づくられていった感じです。
1.模倣/TPP(徹底的にパクる)
2,ロジカルシンキング
3,マーケティングフレームワーク
4,ヒューリスティック
5.編集工学
6.イノベーション思考
7,アナロジカルシンキング
8.グルーヴ感
9.自然や環境との調和
10.マイケルジャクソン
①~③は20代で身に付けたビジネスの基本です。仕事相手と同じ立場で物事を考えていくのであれば、当然身に付けておかなければなりません。
野田:一番最初に徹底的にパクるって書いてますけど、やばくないですか?
長津:パクるのってダメなこと事とされがちだけど、そもそも完全なゼロから生まれたオリジナルってこの世に存在しないんだよ。どんなに優れたものでも先人の影響を受けていないわけがないし、いろいろな元ネタをまずは模倣し、上手にサンプリングして自分のものにしているたものだということを理解する必要があります。
岡安:ロジカルシンキングは知ってますが、正直ロジカルに物事が考えられている自信はあんまりないかもしれません。
長津:ロジカルシンキングやマーケティングフレームワークは、まず絶対に身に付けてください。弱者の戦術や孫子の兵法みたいな「弱者向け」のものだけでいいので。本を読んで理解すればいいレベルの基礎的なものは、普通に身に付いてないと話にならないと思うよ。
そのうえで「まったく通用しない」という経験をするところまでワンセットで経験しないとだめなんです。

岡安:え!?通用しないんですか?
長津:ロジカルシンキングではただ事実が目の前に並ぶだけであって、理屈だけでは人を動かせないことを痛感する時がくるんだよね。割とすぐその体験はできるから早めにやっておくといいよ(笑)。
通用しなくて悩んでから④以降を学ぶことで、私はブレイクスルーした気がします。
例えば、編集工学やイノベーション思考では、ロジカルに分類された情報をどんな風に生き生きと動かすかのヒントが詰まっていますし、ヒューリスティックなどの行動経済学を学べば交渉事がうまく進むようになります。
①~③が基礎編だとすれば、④~⑥は、相手の立場から物事を考えられるようになるための応用編ですね。
そして、⑦以降は私も現在進行形で習得しているところです。この段階まで身に付ければ、人間らしい魅力を活かした仕事ができるようになると思っています。
野田:マイケル・ジャクソンとグルーヴの話ですか?もはや何を言っているのか分かりわかりません(笑)
長津:うん。大きな愛と地球との調和だよね。あとは空間的・時間的な自由さ。まぁ、この辺はどなたのお役にも立たない部分だと思うので割愛してくれて構いません。私なりのスパイスの調合みたいなものなので(笑)
岡安:この仕事術は長津さんが20年以上かけて積み重ねてきたものであり、楽に成長できる近道だとは思わない方がいいですよね。いろいろなやり方を試して、悩んで、自分だけの仕事術を形成していくことが大事だと感じました。
長津:そうだね。専門知識のほかに考える力・伝える力の基礎を積み上げて、それだけでは通用しない経験をたくさんするべき。その中で、人を動かすためには別の何かがもっと必要なんだと気付いてほしいですね。私の場合は考え方や伝え方の工夫をする中でイノベーション思考やアナロジーにたどり着きましたが、それだけが正解というわけではありませんから。
振り返って考えると、私は「相手が知りたい専門的な情報を、相手が知りたい順番で語る訓練」を延々としてきたような気がします。その上に音楽や空間のようなイメージを積み上げて、少しだけ自分らしくできるようになってきたのは30代後半ぐらいかもしれないですね。なんとなく自分の形に仕事のやり方が似てきたような実感を持ったのは、割と最近のことなんです。

勝てない戦はするな。相手を知り、準備を尽くせ
ークライアントとの打ち合わせがうまくいかないと感じている人も多いですが、意識しているポイントはありますか?
長津:打ち合わせでのコミュニケーションを例に挙げると、相手が考えていたことを自分が話し、自分が想定していたことを相手が話す状態が理想と言えます。そして、それを実現させるために必要なのが、徹底的な準備です。
まずは、徹底的にロジカルに利害関係を整理することから始めます。自分がほしいものを手に入れるためには、相手にも利がなければなりません。そこで「こうすれば新しいイノベーションが生まれて、財布を太らせることができますよ」と言えるように前日までに理論武装するんです。
そして、打ち合わせ当日は、準備してきたものを全部捨てて、裸で臨みましょう(笑)
打ち合わせが始まると、書いてあることをただ読んでるだけの人っていますよね?でも、自分が考えたシナリオ通りに進めようとすると、それが伝わってうまくいくものもうまくいかなくなる。まずは雑談の中で呼吸を合わせることから始め、相手に話をしてもらいます。事前に組み立てていたロジックが正しければ、自然と予想通りの内容を話してくるはずです。
重要なのは、その場の空気を読みながら最適な形を一緒に考えていくことです。十分な準備がある即興をして相手と会話していれば、ほとんど準備した通りの内容が相手の口からポロリと出てきて、最終的にお互いが納得できる適度な落としどころが見つかるものです。
大切なのはお互いに「あーおもしろかった」という状態でその時間を終えることです。おもしろくない打ち合わせは次につながらないので、失敗だと思った方がいいです。
岡安:私も入社した頃は、必要最低限のことしか話さない定例ミーティングに苦手意識を持っていました。そんな時に長津さんから「もう少し相手と友達になろうって意識を持ってもいいんじゃない?」と言われて、気持ちが楽になりました。
長津:自分が営業で相手はお客様という関係性を意識してしまうと、自然な会話を続けるのは難しいですよね。友達同士が雑談していく中で自然に物事が解決されるコントだと思ってやればいいんです。

ープレゼンや企画コンペにおいて成功に導くコツを教えてください。
長津:もうまず企画書はAIに全部作らせちゃってください。企画書作りは20年研究してきましたが、野田くんがAIに作らせた企画書の方がクオリティーが高かったので、私に言えることはなくなりました(笑)。
ただ、AIが出してくるものをそのまま提出するのだけはやめましょう。基本的にはAIが出してくるのは過去の正解が中心であって、未来を創造するものではないから。私はイマイチな企画書に対して「これはセクシーじゃない」とよく言っていますが、企画書全体がセクシーかどうかの判断基準を人間が持っている必要があります。
また、AIによる出力の質を高めるためのコンテキストマネジメントもだけが重要です。どうやったら自分がイメージしている通りの資料をハルシネーションなしで、再現性高く出してくれるかの研究が今後のテーマになると思います。
もうひとつ理解しておくべきなのは、勝ち目があるかどうか分からないコンペは基本的に負けるということです。評価項目や決裁者・担当者の想いなどを具体的にイメージできる状態になって初めて、勝ち筋が見えてくるからです。相手から提示されるRFP(提案依頼書)だけではコンテキストが不足しているので、企画書を作っても的外れになってしまうんですよね。
実際、フラットなコンペはそう多くありません。プランナーでありながらも、スパイのような振る舞いで相手との関係性を築き、情報収集しておくことが大切なんです。これが人間にできるコンテキストマネジメントです。
ー価格交渉のフェーズまで進んだ際に、プライシングで大事にしていることを教えてください。
長津:売るのが苦手な営業って実はすごく多いですよね。サービスの提供にあたって価格(代金)を検討する際には、「なんの代わりのお金なのか」を意識しておくことが重要です。「⚪︎代金」の中で一番高い値段がつくのってなんだか分かりますか?
野田:「身代金」でしょうか?
長津:そう。砂漠で死にかけている人なら、ただの水でも10万円で買ってくれるでしょう。命を救ってくれる代わりのお金と考えれば、10万円でも高いとは思わないからです。つまり、実は取引はすべて相対取引で、価格は常に時価で決まるものであり、世の中の相場を基準にする必要はないわけです。
ただし、代金に見合う価値を提供できないと信用を失うので、誠実にやりきることが大前提です。100万円でサービスを買ってもらうのであれば、110万円の価値を提供していくべき。一度価格に納得してもらったうえで、さらにそれ以上の価値を生み出していくのが私の基本スタイルです。

AI時代は情理を尽くして仕事する人間だけが生き残る
ーなんか長津さんの仕事術ってズルくないですか?
岡安:たしかに(笑)。徹底的にパクるとか、スパイのように情報収集して企画するとか、身代金が一番高いとか。むちゃくちゃなことばっかり言ってますよね。
長津:うん。不適切なことを言ってるかもしれないという自覚はある。でも、自分が見つけた仕事術を語ろうとしたら、こうなってしまうんだよね(笑)。あくまで渋谷のストリートで20年仕事をしてきた人間の仕事術なので、若い方にはエッセンスだけでも持って帰ってもらえたらいいんじゃないかと思います。
結局、小手先の技術だけではだめだということだと思うんです。前に何かの文章を書かないといけない時に、クリエイティブライティングの本を探して読んだ経験があります。年に何冊も本を出していた思想家・内田樹さんの『街場の文体論』という本があって、書くテクニックを学ぼうと思って手に取ってみたんです。そこに、文章を書く時には「相手の肩をつかみ、揺さぶるような勢いで、情理を尽くして語る」と書いてあってぶっ飛んだことがあります。技術の話ではなくて、気合いの話でした。
例えば、すごくロジカルなスライドを100ページ作ったところで、情理の「理」しか尽くせていないので相手には響きません。そうではなく、一人の人間として向き合い、全ての手を尽くして訴えかけることで初めて仕事は成功するんです。情理を尽くして仕事をしよう。ということを、ロジックやアナロジーを使って情理を尽くして語るという仕立てで、今日はやってみました。
岡安:すごく納得感があります。特にこれからの時代、ロジカルシンキングはAIに取って代わられるけど、AIが情理を尽くすことはできないですから。
野田:情理を尽くすって、女性にアプローチするときと同じですよね。年収や肩書をつらつらと説明するよりも、土下座して想いを伝える方が成功率は高くなる気がします(笑)
長津:確かに(笑)ただ、何も持たない人が土下座してもあまり意味がないように、自分と付き合うことで得られる価値やメリットが前提にないといけない。それは仕事に関しても同じですね。

ーこれからの時代を生き抜いていく若者にメッセージをお願いします。
長津:仕事はどこまでいっても主観的な経験です。そこに普遍的・客観的なゴールや目的は実は存在しません。いつか人生を振り返ったときに、自分らしい仕事ができたと思えるかどうかが、唯一のゴールになるんだと信じています。
若い人たちには、こういった考え方があることを知ってもらい、仕事する人生というオープンワールドゲームで真面目に遊んでほしいですね。
付録:仕事する人生にゴールはあるのか?
岡安:長津さんは、時間をかけて自分にぴったりな仕事の仕方を見つけたってことなんですね。もうゴールじゃないですか!
長津:いや、それがゴールじゃないっぽいんだよ。中国・宋代の禅僧、廓庵(かくあん)によってまとめられた「十牛図」という絵をお見せします。この絵は、自己を見つけていく段階が描かれた禅画です。自分という存在が「牛」の形で現れ、悟りを開くまでの段階を表していると言われています。自分にぴったりの仕事術を身に付けるための真のステップもここに表現されているのではないかと私は思うんです。

本当の自分(牛)を見つける旅に出た少年は、さまよい歩くうちに手がかりを得る。そして、牛の姿が見え始め、捕まえることはできたけれど、飼いならせない状態がしばらく続く。そこをどうにか手なづけて、飼いならせるようになる。



ここでいったんは、本当の自分を見つけられたということです。自分の仕事術を見いだして、蜂とミツバチラン状態になった段階と言えるかもしれませんね。
野田:へー。おもしろいですね!
長津:そうだよね。ただ、一番おもしろいところは、その段階は10段階中の5番目ぐらいの段階であるというところなんだよね。私の考えではオープンワールドで仕事しながら、自分にぴったりな仕事術が完成するところにいったゴールがあるのですが、6番目で「家に帰る」。7番目で「今までのことを全部忘れる」。8番目に至っては「無」というね。




野田:9番目はなんか「自然」の絵が描かれてますよ(笑)。10番目は太って酔っ払ってますよね。


長津:私なりの解釈ですが、たぶん自分らしい仕事のやり方が完成したあとでも終わりなんてないんだと思うんです。自分を見つける過程があった後に、自分を無くしていく過程が同じだけあります。クリアしたかのように見えて、実はその先に想像もしていなかったような段階や展開があるわけです。
私自身もこのゲームと20年以上向き合い続け、今なお振り回され続けています(笑)ただ、最終的に「無」のときはこうだったとか、「自然と一体化」しているときはこうだったとか語れるくらいの人生になったらおもしろいですよね。
