174. アンドロイドは電気羊の夢を見るか ~ Physical AI 一考
はじめに
IoT というキーワードの影がだんだん薄くなりつつあり、DX はいまだに強力なキーワードだけど、Digital Twin はもっと薄い?
そして、過熱気味に語られてきた生成系AI の熱気が少しづ萎みつつある今、何かと聞くキーワードが、Physical AI です。
今回は、Physical AI について、私の妄想も含めて、取り上げます。
Physical AI
元々私は、組込み SW 開発系のコミュニティに属していた人なので、そっち系の知合いも多く、大規模なコンピューティングリソースが必要な生成系AI(特にLLMね)全盛の最近は、組込み制御系界隈は、AI、AIとは言葉として冠するけど、ちょっと引き気味だな印象を受けていました。
ようやく「本当にAIって言うほど効果発揮するの?」的な懐疑で関連株の株価が下がったりして、組込み業界的には、”次は、Physica AIじゃっ!”て感じ?
まぁ、そもそも、意味論が整備されたデータモデリング(つまり、概念モデリングのことね)が無い組織で、(特に社内データと連携した)生成系AI のビジネス活用なんてものがちゃんとできるわけもないので、いつ熱冷めんだろう的な感じでいましたが、ようやくか…って感じです。
そういや、最近、悩みを ChatGPT に相談する人、多いんだってね…
また、生成系AIが出てくる前から、ロボティクス、センサークラウド、IoT、AI の活用は組込み界隈でもずっと続けられていたし、この四半世紀でHWの規模は格段に上がってコストも下がっているので、SLM ぐらいは導入されてきたはずなので、今更、Physical AI という新しいキーワードつけなくてもいいのに…なんても思いますが、こういうバズワードが付くと、新たな価値とかいろいろと出てくるので、私的にはちょっと期待してたりする、というのが本音のところ。
…で、私の勘違いもあると嫌なので、念のため、Copilot に聞いてみると、
フィジカルAIとは、センサーで環境を理解し、AIが判断し、ロボットが行動することで、現実世界の物理的タスクを自律的に遂行するAIの総称。
まぁ、私の思っていた内容とそれほど齟齬はないので、先に進むことにします。
Physical AI の特徴
ここからは実際にやられていることと、ちょっと違うかもしれない。
多分、モデルになるのは、人間の脳味噌の構造や処理だろう。
脳科学の観点については、
20. 意識とは何か?|Knowledge & Experience
にまとめているので、読んでほしいんだけど、AIの対象となるのは、
視覚、聴覚、嗅覚、触覚などの前処理系
小脳系 - 運動に関する判断・制御
大脳系 ー 高次情報処理系
の三種類だと思われる。人間はもちろん、昆虫も含め動物の神経処理系は調べれば調べるほど凄いし、まだまだ分かっていないことも多いらしいが、低次から高次まで段階的な、処理が行われていて、それぞれ、ニューラルネットを基本とするけど、ネットワークモデルの構成はかなり違う?らしい。
多分、動物の仕組みをどんどん取り入れて実用化していくと思われるし、一部の機能セットは、コストや大きさが見合うかは別として、既存の半導体技術で十分実現できるものだと思われる。
挙げた三つの AI のうち、最初の二つは、センサーやモーター・アクチュエーターとの連携になるので、日本の組込み系ベンダーのお家芸的な技術が生きていくことと思う。是非、日本国内で、どんどん投資してビジネス化していってほしいと心から願うところ。
更には、センサーやモーター・アクチュエーターと、AI が搭載された極小から中規模のコンピューターユニット多数が、一つのロボット内のネットワークに接続・連携(ここまでは日本の組込み系企業の得意とするところ)し、(単体のみで AI やったって意味ないからね)更に、インターネットを介して、オンプレミス、クラウド上で稼働するサービス群と連携していく(こちらは苦手か?)ので、ある意味、より高度な IoT、Digital Twin のシステムを、Physical AI は前提とすることになるはず。
意識、うまれるんじゃないの?
LLM を基本とする、生成系AI は、皆さんご存じの通り、あたかも裏に超物知りな、感情が安定した人間がいるんじゃないの?と疑うくらいの、受け答えをやってくれている。なぜそんなことができるかというと、言語によるやり取りは、ウィットゲンシュタイン言うところの、”言語ゲーム”が基本だから、というのが、現段階での私の考え。意図とか意味とかそんなん関係なく、文法が成り立てば良いってこと。
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