第43回 外為特会と為替介入(0)
(前書き)円安ホクホク内閣の下で為替介入をやる度に色んな垢が好き勝手投稿するのだがほとんどは理解度は浅い。介入によって「税金を溶かした」というのは典型的で、ドル売り円買い介入は”税金”を原資にしてはいないし、”溶けてもいない(等価交換だから)”。また、外貨準備高が国力のバロメーターであったり、ドル資金が枯渇するだの、米国債は米国の許可なく勝手に売れない、または特会の資金はドルでしか使えないからODAに回ってるという珍説はよく聞く話だ。
様々な点から「一体、為替介入って何でんねん?」ということを説明すると、軽く一冊本が書けるくらい長くなりそうなので今回は分割シリーズ物にすることにする。大まかに分類すると、以下のような構成になろうかと。あくまで(仮)で今後タイトルは随時適したものに変更していく。
財政の原則的な考え方から見る介入
外為特会の歴史
固定相場時代の介入
特会の経理・外貨の認識・利益創出
為替介入の具体例
一般会計への繰り入れ
その他
為替介入は正式には取り敢えず今回は前振りだけにしてタイトルは「外為特会と為替介入(0)」としている。次回以降、気が向いた時に(w)具体的な文章を作成する。乞うご期待。
少しだけ岸田内閣からの為替介入に関して触れておくと、政府・中央銀行ともに円安になるような政策(=事実か意図的かどうかは別にしてマーケットではそう受け止めてる)を打ち出しておきながら、大義ナシに市場に介入するというチグハグ構図こそがいわゆる”円の信認”を余計に棄損してると私は考えてる。高市内閣は積極財政だから国内金利高を通じて円高になるハズであるというのは、一つのシナリオというかナラティブに過ぎない。為替の予測など定期預金でさえもやったことがないような金融弱者がするものではないし、そうしたインフルエンサーの言うことなど微塵の価値もない。いつも言ってることだが、金利差が為替の上下に関係するのならば、何故日米金利差が50bpでも500bpでもドル円は105円なのか?と言っても反論できないし、EURGBPでもその傾向はあるのか?と聞けばドイツ国債の利回りなんぞ気にしたこともなかろう。
これは第一章で書くつもりだが、そもそも為替介入は政府の仕事なのか?諸外国と比較した時に為替・金融政策の司令塔が分かれてることが度々指摘されるが、では何故為替政策は財政政策の一部として位置づけられて来たのかという歴史は知っておくべきだろう(日銀法改正の度にこうした議論はされてきた)。当然、戦争に敗けてGHQ傘下でのみ貿易が許されてきたことも関係している。
また、一般会計への繰り入れが恒常化している現在、もう立派な財源調達機関として特会は機能している。長引く平成不景気と税収不足に耐えかねて、補正ならばいざ知らず本予算段階で特会の歳入を本予算に計上すると言う、特別会計の制度・意義とは相容れないことをやってしまってから数次の法改正を経て現在に至る。政府全体して見れば円投外債投資をやってるようなもので、その原資は短期国債なのであるが日米政策金利差が恒常的にプラス(日本<米国)なので、誰も危機感を抱いてない。昨今、外為特会の資金を一般財源化して消費税減税などという眩暈するようなことを平気で宣う政治家が増えた。こうしたことも実は円の価値(国力)を下げている原因ではないかとさえ思う。
長くなりましたので、この辺で区切ります。
次回の第一回をお楽しみに。
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