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人生の面白さは、何を成し遂げたかよりも、どれだけ感情が大きく動いたか、にあるのかもしれない。

振り返ってみると今年は、なんだか人生が大きく動いた年だった。
しかし色濃く心に残っているのは、何を成し遂げたか、という出来事の記憶ではなく、そこで生まれた感情の輪郭である。

私は一人が好きだと思って生きてきた。それは今も変わらない。
ただ、人と深く関わることで、自分の感情がここまで動くことを、知らなかった。

今年を振り返ると、「動いた」と言える出来事はいくつもある。

大学院に通い、学びの仲間ができた。ゼミの旅行では、年齢も立場も違う人たちと夜通し学生のように飲み、話した。肩書きや実績ではなく、迷いや考え方の部分で通じ合える関係に出会えたことは、自分にとって新鮮だった。

一人でオーストリアやチェコ、オランダへ旅に出た。視察という名目はあったけれど、実際には、自分がどこまで一人で立てるのかを確かめる時間だったように思う。

滞在中何度も通った時計台。
オランダ、フローニンゲンのリハ施設にて

書籍の出版や、新しいプロジェクトの話も動いた。初めて行政との仕事に関わり、これまでとは違う責任や視点に触れた。

心から尊敬できる人との出会いもあった。
家族と過ごす時間、祖母と過ごす時間も尊い時間であった。

こうして並べてみると、いかにも「充実した一年」に見える。
外から見れば、前に進んでいるようにも、何かを積み上げているようにも映るだろう。実際、ありがたい経験ばかりだったと思う。

それでも、今いちばん強く残っているのは、「何をしたか」ではない。

どこへ行ったか、何を成し遂げたかよりも、そのとき自分の中で何が起きていたのか、その感情の揺れのほうが、はっきりと記憶に残っている

悔しかった。やりきれなかった。思いがけず嬉しかった。理由もなく幸せだと感じた瞬間があった。そのどれもが、一人で静かに過ごしているときには経験しなかったほど、大きな振れ幅を持っていた。
ときには、自分でも扱いきれないほどで、うまく言葉にできないまま時間が過ぎていくこともあった。(むしろ、虚無に近い。)

正直に言えば、ここまで感情が動く一年になるとは思っていなかった。
これだけ人生が大きく動いたのだから、もっと「達成感」や「手応え」が残るものだと思っていた。
でも、実際に残っていたのは、達成した実感よりも、

「あのとき、こんなにも心が動いた」

という人間臭い感覚だった。

私はこれまで、感情を扱える人間だと思っていた。(これまで)
冷静で、俯瞰して物事を見ることができて、必要なときには感情をコントロールできる(と、思っていた←)。
人の話を聞く立場でいることも多く、感情を前に出さないほうが役に立つ場面を、何度も経験してきた。

けれど今年は、そうやって一時的に脇に置いてきた感情を、置けない場面に何度も出会った。
人と深く関わることでしか立ち上がらない感情があることを、否応なく知ってしまった。数年ぶりに、「ああ、自分はこんなに人間臭かったのか」と思う瞬間があった。

不思議なことに、その感覚は嫌ではなかった。しんどいのに、どこかリアルで、生きている感じがした(不思議)。

人生の面白さは、何を成し遂げたかよりも、どれだけ感情が大きく動いたかにあるのかもしれない

そんな考えが、ふと浮かんだ。

それは、少し価値観がずれる感覚でもあった。成果や肩書き、わかりやすい前進よりも、うまく整理できない感情のほうが、ずっと手触りとして残っている。その事実に、今も少し驚いている。

一人でいるのが好きな自分は、今も変わらない。ただ、人と関わることで生まれる感情の深さを知ってしまった以上、以前と同じ場所には戻れないのだと思う。冷静でいることだけを正解にすることも、もうできない(できない)。

今年は、答えが出た年ではなかった。むしろ、消化しきれない感情を抱えたまま立ち止まる時間が増えた年だった。(まだモヤモヤしてる←)

それでも、その消化不良の状態こそが、今の自分にとっては正直なのだと思っている。

人生が動いたあとに残るものは、必ずしも成果や結果ではない。
ときには、感情の輪郭だけが、静かに残る。その輪郭をなぞりながら生きていくことも、ひとつの豊かさなのかもしれない。今年は、そんなことを考えさせられた一年だった。

まだ、終わってないけれど←。


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長島佳歩|理学療法士 最後まで読んでくださりありがとうございます^^! チップはいりませんので、良いと思った記事は、ぜひシェアしていただけると大変喜びます笑 理学療法士として、体のこと、心のこと、高齢者介護のこと、はたまた趣味の海外のくらしのことなど、体験からの学びをシェアしていきますね^^