文書で指導するということ
個を大切にする教育が導くもの
職場の中年管理職が「昨今の若者は」とのたまう的な記事をよく見ますが、個を大切にする教育がどんどん進んでいる状況だと、いわゆる「空気を読む」というようなことをしてくれる若者が少数派になっていくことは必然だと思います。
学歴やキャリアにかかわらず自己主張と希望を押し通して、それに沿わないような対応をするとハラスメントだと騒ぎ立てるということは起こりえることとして対応する必要があると思います。
もちろんそれぞれの従業員の資質や背景を理解してキャリアアップを支援するために、話を聞いたり希望を取り入れることは当然雇用した職場としての責任はあります。
ただ、ネット記事になっているような事例(かなり脚色されているものもあると思いますが)はすでに、相互理解を目指すという範疇を超えているという場合も多いようです。
指導も証拠とすることの必要性
その時に、「口頭」で「管理職個人」が指導するという対応は限界があります。
口頭での指導は、結局「空気」と同じなので読まないと決めこまれると、こちらの意図した効果は全くないのです。ですので就業規則などの組織全体としての文書としての規範や、指導書のような直接個人に文字での通知が必要なのです。
まず、文書での指導は口頭よりも厳しくされているという心理的圧力が働きます。うまくいけばこの圧力だけで何らかの改善がなされることもあります。
また、口頭での注意は指導の経過や頻度が残らないので、懲戒処分を行う際の適切な事案であったかどうかの証拠が残りません。それを防ぐためにも文書による対応は、その後の懲戒処分への移行を見据えるうえでもとても重要になります。
文書をうまく使えるかどうか
私の感覚ではフロントオフィスは「文書」で「組織的に」に指導・対処するという手法は苦手なようです。そのやり方自体が面倒くさかったり、手法が分からないことが多いのでしょうね。
それをフォローするために人事部門はフロントオフィスがそのような状態に陥った時に、積極的に後方支援するといったようなこともあまり聞きません。
よく、反社の対応方法のマニュアルには、
「個人で対応せず組織で対応すること」と書いてありますが、制御しにくい個人に対して組織で挑むということは、会社内の人事についても言えることです。
一般に人事と他部署の連携がうまくいっているケースは少ないかもしれません。人事はお上的な立ち位置のため煙たがられがちです。
でも、フロントオフィスでの人事的なもめごとについては、良いタイミングで適切な手法によりフォローしてあげるのがますます今後の企業ではますます必要になると思います。
