現役VS老人
昨日は、天候のせいもあったろうが、ほとほと疲れた。
昔、一緒に仕事をしていた後輩から連絡があり、仕事を少し手伝って欲しい、という。
そして、打ち合わせで東京まで出てこい、という。
声をかけてもらえるのは嬉しいが、向こうは現役、こちらは退職して久しい老人、意識のギャップを感じた。
東京まで出てこい、と簡単に言うが、退職老人には大変だ。
ジャージ姿で、近くのコンビニやスーパーと往復するだけの日々を、もう何年も続けている。
東京まで仕事に出ていくような服の用意もない。
毎日、仕事に出かけるのが当たり前の人には、そういうことがわからない。
「仕事をする」という、「戦闘モード」のありようも、すでに忘れている。体も、脳も忘れている。
なんとかなるだろうと思っていたが、結果は散々だった。
話してる時、何度も言葉に詰まった。
途中、何度もトイレに立った。
あいつ、耄碌したなあ、もうダメだなあ、と思われただろう。
と思うと、ますます焦って・・。
へとへとになって家に戻って、「あーあ」とソファに倒れ込んだら、コップを落として床に傷がついた。
要するに、すごいストレスがかかっていた。
思ってた10倍、疲労した。
もう現役ではない。
年をとるとは、そういうことだ。
もう人前に出たくない・・
年をとって、いいことも、ちょっとだけある。
最近、近く(新百合ヶ丘)にオープンした「MAHALO」というハワイアンレストランだが、以前書いたように、私のお気に入りだ。
大人気で、予約しないと席が取れないほどになっている。
でも、その一方で、ネットのレビューを見ると、
「店員が慣れてなくて、サービスが悪い。水を持ってくるのが遅い。声をかけているのに、客の存在に気づいてくれない」
といった厳しい意見もある。
そういうところは、私も感じていた。
オープン直後、スタッフが仕事に慣れていないのに、想定以上の客が押しかけたからだ。
でも、老人だから、無視されることに慣れている。
だから、若いスタッフの苦戦を「大変だなあ」と寛容に眺めてられた。
まあ、ここは「ハワイ」だし。
でも、「現役」の人には、耐えられないだろうな、と思う。
オレも、現役の時だったら、「早く水持ってこい!」とカスハラしたかもしれない。
そいで、ネットに不満を書き込んだだろう。
それでこそ「現役」だ。
いや、老人でも、怒ってる客がいたな。
「サービスってのはなあ」とスタッフに説教してる老人もいた。
ああいう老人は、「現役」気分が抜けず、部下を教育しているつもりなのかもしれない。
私は、もう完全に「老人」だから、そんな元気はない。
腹も立たない。働いてる人は大変だなあ、と思うだけで。
説教老人の横で、私はニコニコしていたからだろう。
私が帰る時、さっきまで説教されて泣き顔だったスタッフが、「Mahalo(ありがとう)」と笑顔で声をかけてくれた。
そういうのが、聞き分けのいい老人にたまーに訪れる「ちょっといいこと」である。
<参考>
