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保守派の難しさ 藤岡信勝と田中英道

日本保守党を攻撃している飯山陽氏の周りに人が集まって、「日本保守党の言論弾圧から被害者を守る会」というのが、先月できました。

まあ、保守界隈の内乱の一種です。

会長・藤岡信勝、副会長・長谷川幸洋。


失礼ながら、藤岡信勝さん(81歳)は、なんか残念だな、という印象を持った。

落ちぶれた、というと言い過ぎだけど、なんでこんなことしてるんだろう、と。


副会長の長谷川幸洋さん(72歳)は、あまりそういう感じがしない。まだ現役感があるから。

要するに、現在もそれなりに活動していて、その延長線上で、ついでに飯山陽氏の活動にかかわる、というならわかる。

でも、藤岡信勝さんの場合、久しぶりに「保守の重鎮」として脚光を浴び、持ち上げられて「はしゃいでるな」と感じてしまった。


数日前、「元分析官の雑談酒場」というYouTubeチャンネルが、飯山陽の周りに老人が集まる現象を、以下のように「分析」していました。


人間って、年を取ると、現役のバリバリ働いてる時とか、人間関係が豊かな時というか、そういう現役な時と比べると、まずは人間関係が薄くなる、減少します。
これは年を取れば取るほど、全部が全部とは言わないですけど、平均してそういう風になります。自分の価値やその必要性が低くなります。(中略)

飯山さんって、自分から見たら、過剰なまでの媚びへつらいであったり、ヨイショをするじゃないですか。
それを年配の方にしますと、先ほど話したように、自分の価値や必要性ってのが低くなっている状態の時に、媚びへつらい、いやすごいですね、すごい、素晴らしい、じゃないですけど、過剰にやられても、年配の方って、先ほども言いましたけど、判断能力の低下っていうのもあるので、その対応に心が熱くなるというか、掻き立てられるというか。

【あさ8】【日本保守党】飯山あかりさんの周辺にはなぜ年配の方が多いのか??質問の回答!!個人的感想!(元分析官の雑談酒場 2025/4/10)


私も、同じ老人として、耳が痛い話です。

こんなふうに私がnoteを書いているのも、哀れな老人の承認欲求だと言われれば否めない。

藤原勝信さんが私より何十倍も立派な方なのは確かですが、でも、その「はしゃぎぶり」を見ると、この「分析」が当たっているように感じてしまうのです。



べつに藤岡さんが、飯山氏を「守る会」の会長になるのは、いい。

でも、「保守の重鎮」なら、もっと生産的なことをしてほしい、と思う。


私は、日本保守党と飯山側、どちらの味方もしていません。

なんか、どちらも左翼っぽい。批判、否定、攻撃ばかりで。

訴訟合戦になって、弁護士たちを喜ばせているだけ。

どちらにも、保守っぽさを感じないんですね。


藤岡さんも長谷川さんも元左翼で、長谷川さんは「元左翼だから日本保守党の左翼性がわかる」みたいなこと言っていたけど、みーんな元左翼の地金が出ている感じです。



日本に「保守」が欠けている、というのは、最新(4/14発表)のNHK支持政党調査を見ても感じました。


https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250414/k10014778751000.html


自民党が若年・現役層で支持をどんどん減らしている。

従来から見たら「保守化」した若者・現役層を吸収する保守政党がない。

その分、国民民主が異常に支持を集めていますが、基盤が怪しいのは、自分たちもわかっているでしょう。すぐに逃げるかもしれない支持です。

何より、全世代で4割いる「無党派」が、日本の民主主義の危機を物語っています。

支持すべき政党がないのです。


日本保守党も、この調査によれば、若年・現役層の支持をまったく得ていない。


でも、それでも、ないよりはいい、と言える。

リベラル化した自民党への批判票を、最も集め得る党の一つではあるし、結党の目的もそれでしょう。


政党をつくるというのは大変なことですから。つくっただけでも、評価に値する。

批判するのは簡単。つくるのは難しい。

であれば、保守派としては、日本保守党だってあったほうがいい、と思うはずだと思うんですけどね。


それでなくても、現在保守派は、政治的にはほとんど「何もない」状態なのに。

保守どうしで潰し合って、どうする、と。

私が保守派だったら、そう考えると思う。



保守派ってのは、どこの国でも難しいんですよ。


リベラル、左派は、欧米の思想をただ輸入すればいい。

上野千鶴子なんか、独自の学問的業績なんてほとんどないでしょう。

欧米のフェミニズム思想の輸入総代理店になっただけ。

フェミニズムという言葉を日本語にすることすらしていない。

最近の左派の学者はみんなそうで、欧米思想の輸入ばかりだから、自分の頭で考えず、カタカナ語ばかりがふえている。


でも、保守派は、それぞれの国で独自だから、自分たちの頭で思想をつくらなければならない。

リベラル、左派に対抗するというなら、内輪揉めではなく、そういう思想を創造する努力をすべきです。



というわけで(?)、私は、エラソーな言い方になるけど、保守思想家としては、藤岡信勝さんより、田中英道さん(83歳)を、より評価しています。

評価している、というとほんとエラソーだな。田中さんを見てると、老人として励みになる。

藤岡さんは、あんまり励みにならない。


1997年に設立された「新しい歴史教科書をつくる会」の初代会長が西尾幹二さんで副会長が藤岡信勝さんでした。

そして、2代目の会長が田中英道さんでした(2001年就任)。

藤岡さんは、その後、6代目の会長になりました。


トランプ時代になって、現在の日本保守化の濫觴としての「つくる会」運動を、私は再評価すべきだと思っています。

その運動の中で、藤岡信勝が果たした役割はもちろん大きい。

しかし、当時の「つくる会」関係者で、今も生産的に活動している者は少ない。

坂本多加雄、山本夏彦さんらは亡くなり、小林よしのりさんは最近低調です。


そんな中で、田中英道さんの「生産性」は頭抜けており、83歳の今も講演を続け、それをYouTube配信し、年間何冊も本を出しています。

「ジンギスカンは源義経だった」みたいなトンデモを「生産」してるだけじゃないか、と言われるかもしれないけど。

でも、彼は、「批判」「否定」は左翼のおこないであり、新しい日本の保守思想の「創造」こそが必要だ、ということがよくわかってる。

こう言うと、またエラソーだけど。


昨年末、「GHQ焚書アーカイブ」というプロジェクトをやってるダイレクト社が、3周年のイベントをやっていた。

そこに、田中英道、片山杜秀、大場一央各氏が呼ばれていたけど、それにプラス浜崎洋介さんあたりの人たちに、新しい保守思想「創造」の可能性を感じます。

もちろん、私が知らない保守思想家は、もっとたくさんいるだろうけど。


言いたいのは、そういう人たちがつくっている「保守思想」の空間と、日本保守党をめぐる「保守政治」の空間とが、あまりに離れすぎている、ってことです。

メディアについても、昔だったら、上に挙げたような人たちは「諸君!」みたいな雑誌で一堂に会しただろうと思うけど、今の「WiLL」や「Hanada」では無理ですね。



田中英道さんは、百田尚樹の「日本国記」を、「左翼の歴史本をつなぎ合わせただけ」と評していましたね。実質的には左翼本だと言っていた。


左翼の影響というもの、階級史観というのは、敵をつくる理論なんですね。

最近、百田さんの「日本国紀」のことをちょっと述べたんですけど、ああいう人たちはね、戦後の左翼がつくった歴史観を、説として右顧左眄して(取り入れて)しまうんですね。武田さんもそうなんですけど。

戦後の教育研究史があって、いろいろな説があると言っていますが、結局は日本否定なんですよ。イデオロギーが左翼だとね。

(YouTube 田中英道「リトアニアの反中の原因」日本国史学会 代表挨拶 令和4年1月8日 日本経済大学(2022/01/08))動画9:00あたり


日本保守党には「保守思想」と呼べるほどのものはない。みんな戦後思想に首まで浸かっている。昔ながらの反共主義があるだけで。

それは、日本保守党を非難している上念司さんなんかも同様です。

みんな、左翼の「敵をつくる論理」に乗っかりすぎではないか。


でも、だから価値がない、と言いたいわけではなく、保守派の思想家と政治家、活動家と支持者が大同団結して、大きな保守のうねりをつくってほしいんです。

アメリカのトランプがやったようなことを、なぜ日本でできないのか。よく考えるべきだと思うんですね。

話がまとまらなくなりましたが、いずれ「田中英道論」もやりまーす。



<参考>


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