見出し画像

Netflix, Primeで見る「Vシネ」ヤクザ映画私的ベスト3 ポリコレ・コンプラに疲れた人へーー

昔レンタルビデオで死ぬほど見たVシネマが、最近はNetflixやAmazonPrimeでも見られるようになった。

清水健太郎、白竜、小沢仁志・・・街中ではあまり出会いたくない「顔面凶器」たちが、ただただ「男の論理」だけで暴力に生き、そして無意味に死んでいく。

やれ「コンプラ」だ「フェミ」だ「ポリコレ」だとうるさい現実を忘れて、心から楽しめるのだ。

今ネトフリとアマプラで見られる中から、私的ベスト3を選んでみた。


草刈正雄のベスト演技!

1 「実録・史上最大の抗争 義絶状」(2002) AmazonPrime 

出演 清水健太郎、哀川翔、草刈正雄、清水宏次朗、夏樹陽子

山一抗争を題材にしたVシネはたくさんあるが、これが私的ナンバー1だ。

山口組4代目・竹中正久を清水健太郎、その弟・竹中武を哀川翔、竹中と跡目争いをする一和会・山本広が草刈正雄、のちに山口組5代目となる渡辺芳則役が清水宏次朗だ。(それぞれモデルであり、劇中ではもちろん別名)

とにかく草刈正雄がいい。静かな権力欲と滲み出る冷酷さを演じて、アカデミー賞ものだと思う。私が見た「インテリヤクザ」役で、草刈正雄以上の演技者はいなかった。子分を演じる渡辺裕之もよく、私の中でのゴールデンコンビだ。それに比べて、「アウトレイジ」の加瀬亮がどうしても薄っぺらく見えてしまうのである。

「3代目姐」役の夏樹陽子もよい。今Vシネマに欠けているのは、彼女のように美人で威厳ある姉御女優だろう。小泉今日子あたりがやってくれないか。

残念なのは、ハイビジョン撮影でないので、画質に限界があること。草刈正雄の再評価のためにリマスターされてほしい。


現代の「Vシネ」スタンダート

2 「日本統一」(2013) Netflix  AmazonPrime

出演 本宮泰風、山口祥行、小沢仁志、白竜、哀川翔

ネトフリ、アマプラ、その他さまざまなプラットホームで見られる人気作だから、ここで私が改めて紹介するまでもなさそうだ。

ハイビジョンで撮られているので、大画面での鑑賞に耐えられる。

Vシネのショーケースのような作品で、津川雅彦、梅宮辰夫、千葉真一まで出てくる。46巻を超え、現在も製作中だ。(一応第1巻は劇場公開されたらしい)

だらだら見るにはとてもよいのだが、欠点は、主役の本宮泰風がどうしてもヤクザに見えないことだろう。最近の若いビジネスマンにしか見えない。粗暴な山口祥行との対比で、あえてそういう演出なのかもしれないが、一本調子に過ぎるのではなかろうか。

その分、小沢仁志が貫禄ある演技で安心感がある。

あと、スナック、キャバレーの場面がやたらに多い。本作でのヤクザは、組事務所にいるとき以外は、スナックかキャバレーで仲間とつるんで、悪巧みばかりしている。ヤクザのことは知らないが、もっと他に、「仕事」とかあるのではなかろうか。

(賭場を開くとか、みかじめ料の取り立てとか・・・そういうことをしてないのでヤクザっぽくないのだが、もしかしてコンプラ的に描けない? そういえば刺青もあんまり見せないね)

とはいえ、これだけの長尺なのに、全編「Vシネ」ヤクザ映画のツボは外していない。これからも楽しませて欲しい。


本田博太郎の怪演!

3 「首領への道」(1998) AmazonPrime

出演 清水健太郎、白竜、中野英雄、高松英郎、本田博太郎

この作品はVシネマの古典だろう。もっと続くはずだったそうだが、主演の清水健太郎の逮捕のため25巻で完結となった。

この作品では、清水の冷徹な司令塔を演じる白竜の演技が評価された(モデルは宅見勝と言われる)。貧乏くじを引くヤクザをやらせれば右に出るものなし、の中野英雄の代表作の一つでもあるだろう。

しかし、「おやっさん」刑事役の本田博太郎の映画だ、と私は言いたい。マル暴役としては「アウトレイジ」の小日向文世と双璧、いや、それ以上にクレイジーだ。

やはり画質はスタンダードで、大画面ではつらい。


萩原流行の悪役を見よ!

番外 「修羅がゆく」(1995ー2000)

出演 哀川翔、萩原流行、松田優、安岡力也

かつてはAmazonPrimeで見られたはずだが、今は見られないのが残念。

今は亡き萩原流行の悪役ぶりは、ヒース・レジャーのジョーカーに匹敵する。彼の代表作の一つとして、みんなが見られるようにして欲しい。

和泉聖治が監督した第3巻「九州やくざ戦争」などは特に傑作で、田舎の貧乏ヤクザを演じた中野英雄が心に残る。

暴力と共に、昔ながらの人情を忘れずに刻んだ作品だった。



<参考>


いいなと思ったら応援しよう!