川崎「止まったプロジェクト」の現状 向ヶ丘遊園跡地、尻手黒川トンネル、ブルーライン延伸・・
2年前、進んでいない川崎市の「大プロジェクト」を記事にした。
・横浜地下鉄ブルーライン延伸計画
2030年開業予定なのに、進んでない
・柿生駅前南地区再開発(川崎市麻生区)
2021年着工予定が、いまだ着工せず
・向ヶ丘遊園跡地利用計画
2023年度オープン予定が、進んでない
ーーなどだ。
これらのプロジェクトは、コロナや、資材・人件費の高騰などの理由で遅れている。
そのうち、いくつかで最近、進展や現状の情報があったので、ここでまとめておきたい。
10月には川崎市長選がひかえている。川崎の地域開発の行方を、ぜひ争点の一つにしてほしいものだ。
1 向ヶ丘遊園跡地のリゾート計画(多摩区)
向ヶ丘遊園跡地の温浴施設計画について、2030年完成に変更されていた、というポストがあった。
向ヶ丘遊園跡地の温浴施設計画が2030年完成に変更されていた。当初は2024年完成予定だったのに、6年も延びてしまった。6年後は川崎にいるかしら?
(竜のポッケ 2025/8/25 19:03)
向ヶ丘遊園跡地の温浴施設計画が2030年完成に変更されていた。当初は2024年完成予定だったのに、6年も延びてしまった。6年後は川崎にいるかしら? pic.twitter.com/9LFX0iiNnN
— 竜のポッケ 2号店 @∀ダンガル (@zdangal) August 25, 2025
これは、2018年11月に、小田急電鉄が発表した計画だった。
2002年に閉園した向ヶ丘遊園の跡地を、温泉やショッピングモール含むリゾート施設として2023年度にオープンする、と。
向ヶ丘遊園跡地利用計画の概要を決定
「人と自然が回復しあう丘」を開発コンセプトに、2023年度の竣工を目指した計画が始動します
(小田急電鉄株式会社 2018年11月30日)

しかし、2023年に私が見に行ったところ、まったく進んでなかったので、どないしたんやろと思っていた。
2030年完成で仕切り直して再スタートを切るなら、それはそれでめでたいが。
今のところ、小田急からの正式な発表はないようだ。
2 尻手黒川線トンネル(麻生区)
今月、尻手黒川線トンネルの見学会があったようだ。
うらやましい。オレも招かれたかった。
尻手黒川道路にできるトンネルを見学してきました! 完成するともっと便利になりますね! あと、3年くらいかかるようです。 頑張ってください!
(柿生中央商店会 2025/8/21 22:16)
尻手黒川道路にできるトンネルを見学してきました!
— 柿生中央商店会🍊 (@kakio_Shopping) August 21, 2025
完成するともっと便利になりますね!
あと、3年くらいかかるようです。
頑張ってください! pic.twitter.com/G4148MwOew
尻手黒川道路は、川崎市東の横浜に近い地域から、川崎最西部の黒川までを結ぶ縦貫道路だ。
現在おこなわれているのは「尻手黒川線第4期工事」で、柿生緑地を貫いたトンネルができれば、尻手黒川線のショートカットとなる。


この工事は、用地買収の難航や周辺住民の反対で、遅れに遅れたらしい。
「2025年完成とされていましたが、間に合うのでしょうか」という記事を、私は今年4月に書いた。
上の見学会のポストでは、さらに3年遅れる、ということのようだ。
現在の柿生中学校のあたりに、昔「柿生トンネル」があった。このトンネルが完成すれば、「新柿生トンネル」とでも命名されるだろうか。
3 横浜地下鉄ブルーライン延伸(麻生区)
いちばんの大物はこれだ。
横浜市営地下鉄ブルーラインを延伸させ、横浜市の東急田園都市線「あざみ野」と、川崎市の小田急線「新百合ヶ丘」を結ぶ計画。
2019年1月に横浜市と川崎市が事業化を決定、2030年開業とされ、大きな話題となった。
新百合ヶ丘の地価が上昇したのも、この計画のおかげと言われた。

しかし、コロナに直撃され、事業が遅れている。
それについては、時々思い出したように話題になるが、川崎市も横浜市も、はっきりした見通しを示さない。「少しずつやってます」と言うのみだ。
8月22日付「東洋経済」に以下のような記事が出た。
現在のブルーラインの終点で、東急田園都市線も乗り入れる「あざみ野」駅(横浜市青葉区)から小田急線の「新百合ヶ丘」駅(川崎市麻生区)までの約6.5km(途中駅3駅)の延伸は、2019年1月に横浜市交通局が主体となって事業化し、2030年の開業を目指すことが公表された。
だが、ここ数年は毎年約2億円の予算が計上されているものの、目立った動きが見られない。
現在の状況について事業主体の横浜市交通局に問い合わせると、「鉄道事業許可申請に必要な事業計画の策定に向けて、調査や設計を深度化している。また、あわせて関係機関などとの協議・調整を進めているが、昨今の建設物価の高騰やコロナ禍に伴う新たな生活様式による鉄道需要の減少など、顕在化した課題への対応に時間を要している」という。
具体的な作業としては、2024年度は「測量、概略設計、土質調査、旅客流動調査等について委託契約し、作業を進めた」といい、2025年度は「引き続き、鉄道事業許可申請に必要な事業計画の策定に向けて、設計、土質調査、環境影響評価手続等、必要な作業を進めていく予定」との回答だった。少しずつではあるが、一応、前進はしているようだ。
「横浜地下鉄ブルーライン「延伸」恩恵あるのは誰か 開業に向け「少しずつ前進」何がどこまで進んだ?」
(森川天喜 東洋経済2025/08/22)
「少しずつではあるが、一応、前進はしているようだ。」
という、頼りなさだ。
2030年開業は無理だと思うが、では、いつまでならできるのか、それも明言できない状況なのだろう。
あるいは、決定的な一歩を踏み出さず、いつでも引き返せるような態度をとっている、というか。
上の記事でも書いてあるとおり、ブルーライン延伸のメリットは、実はあまりはっきりしない。
小田急線から「新横浜」へのアクセスがよくなるというが、今の町田からJR横浜線に乗り換えるのと、それほどの時間の違いはないのだ。
むしろ、これも上記記事が指摘するとおり、延長区間の各駅周辺ーー「ヨネッティー王禅寺」近辺、「すすき野」の東急ストア近辺、「𡸴山」のあざみ野ガーデンズ近辺などが、繁栄・発展する契機になるのではないか。
あわせて、麻生区の早野地区、横浜市青葉区の鉄(くろがね)地区を開発できないだろうか。川崎市と横浜市の境で、今はちょっと「陸の孤島」化している地域だ。
川崎市長選に立候補する宮部龍彦氏が、「早野」「鉄」は、災害時、仮設住宅などを作るために、空けている地域らしい、とYouTube番組で話していた。
逆に言えば、もうこれらの地域以外に、まとまって開発できそうな土地はない。
「早野」「鉄」、また「寺家」の自然は大事にしてほしいが、自然を残しながら、リクリエーション施設などを作れないか、と思うのだ。
これらの地域は、「すすき野」や「𡸴山」から近い。ブルーライン延伸とともに、「早野」などへのアクセスもよくすれば、新百合ヶ丘方面からも、また横浜方面からも、このあたりに来やすくなる。
川崎市も、横浜市も、実はこれからあまり成長要素がない。人口も、今は増えているが、何もしなければ、いずれ減少に転じるだろう。
どうせブルーラインを延伸するなら、そして時間の余裕があるならば、両市の成長に結びつく開発計画をあわせて策定してほしい。
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なお、私の地元の「柿生駅前南地区再開発」については、いまだ進展がまったくない。
隣の稲城市の読売グループ「ジャイアンツタウン」建設だけが、着々と進んでいる。
<参考>
