ワイン、ブランデー、ウイスキー。家族のようなお酒たちの秘密
今日も角打ちは平和ですどうぞ!!
豆知識編です。話のネタにどーぞ
ブランデーとウイスキーって何が違うの?
ご存知の方も多いかと思いますが。。。
実はワインも含めて、この3つのお酒、遠い親戚のような繋がりがあるんです。
本日は、難しい専門用語はちょっと横に置いて、これらのお酒の「生まれ」や「今の日本での立ち位置」について、分かりやすくまとめておきます。
また角打ちで一杯を選ぶ際の参考にしてみてください。
1. どうやって造るの?意外な「共通点」
まずは、それぞれのお酒がどうやって造られているのか。実は、すごくシンプル。
ワイン(ぶどうのお酒): 収穫したぶどうを潰し、ぶどうの皮についている酵母(菌)の力で発酵させたものです。実はお酒の中で一番造り方がシンプルで、「ぶどうの果汁そのもの」がお酒になったと言えます。
ブランデー(ワインの進化系): 出来上がったワインを「蒸留(じょうりゅう)」し、木の樽でじっくり寝かせたものです。蒸留というのは、ワインを熱してアルコールの蒸気だけを集める技術のこと。つまり、**ブランデーは「ワインをギュッと濃縮して、樽の香りをつけたもの」**なのです。
ウイスキー(ビールの進化系): 大麦などの穀物から、まずはビールのような「麦のお酒」を造ります。それをブランデーと同じように「蒸留」し、木の樽で寝かせたものがウイスキーです。
ざっとこんな感じでして、もっと色々複雑なんですが究極に簡単に言ったらこんな感じです。
【お酒たちの共通点】 お気づきでしょうか? ワインとブランデーは「ぶどう」から生まれた兄弟です。
そして、ブランデーとウイスキーは、原料こそ「ぶどう」と「麦」で違いますが、「蒸留して、木の樽で寝かせる」という造り方が全く同じ「いとこ」のような関係なのです。
どのお酒も、酵母という「自然の力」がなければ絶対に生まれないという共通点を持っています。
2. 偶然?それとも知恵?誕生秘話
これらのお酒は、最初から今の形を目指して造られたわけではありません。そこには面白い歴史のドラマがあります。
ワインの誕生は「神様の偶然」 歴史は非常に古く、紀元前6000年以上前のジョージア(コーカサス地方)あたりが発祥と言われています。人が集めたぶどうの汁が、たまたま自然の力で発酵してしまったのが始まり。「自然からの贈り物」として、当時は神聖なものとして扱われていました。
ブランデーは「オランダ商人の知恵」 16世紀頃、オランダの商人たちがフランスのワインを船で運んでいました。しかし、長い航海の間にワインが傷んで酸っぱくなってしまいます。そこで「ワインを火にかけて水分を飛ばし、アルコール度数を上げれば腐らないし、荷物の量も減るぞ!」と考えたのがきっかけです。オランダ語の「焼いたワイン(ブランデウェイン)」がなまって、ブランデーと呼ばれるようになりました。
ウイスキーは「魔法の薬」から 中世のヨーロッパで、錬金術師たちが「不老不死の薬」を造ろうと様々な実験をしていました。その中で、麦のお酒を蒸留してできた強いアルコールを「命の水(アクア・ヴィテ)」と呼び、薬として飲んでいたのが始まりです。これがスコットランドやアイルランドに伝わり、今のウイスキーへと進化していきました。
3. 昔と今、お酒造りはどう変わった?
昔と今で一番違うのは、「科学の力」です。
昔のお酒造りは、空気中に飛んでいる野生の酵母頼みでした。そのため、「今年は美味しくできたけれど、翌年は腐ってしまった」というように、完全に運任せだったのです。また、現代のように衛生管理も行き届いていなかったため、味もかなり荒々しかったと言われています。
現在は、微生物の研究が進み、優良な酵母だけを培養して使うようになりました。また、コンピューターで温度を1度単位で管理できるステンレスタンクが普及したため、いつでも安全で、世界中どこで飲んでも安定して美味しいお酒が楽しめるようになったのです。科学の力万歳、商売根性ぶったまげですね。
4. データで見る!日本での流行り廃り
最後に、私たち日本人とこれらのお酒の関わりについて、国税庁の酒類販売数量などのデータに基づいた「事実」をご紹介します。時代によって、主役は大きく入れ替わってきました。
ブランデー:バブル期の王様から、知る人ぞ知るお酒へ 1980年代後半から90年代初頭の「バブル時代」、ブランデーは絶頂期を迎えました。「VSOP」や「XO」といった高級ブランデーのボトルを夜のお店でキープすることが、成功者のステータスだったのです。しかしバブル崩壊後、消費量は激減。国税庁の統計を見ると、現在の国内販売量はピーク時の数パーセント程度にまで落ち込んでいます。今は一部の愛好家が静かに楽しむ、少しニッチなお酒となっています。
ワイン:健康ブームを機に食卓の定番へ ワインが日本で爆発的に売れたのは、1998年のことです。「赤ワインに含まれるポリフェノールが健康に良い」というテレビ番組がきっかけで、スーパーから赤ワインが消えるほどの社会現象になりました(第一次ワインブーム)。その後は一過性の流行で終わることなく、安くて美味しいチリワインの普及や、世界的な評価を高めている「日本ワイン」の台頭により、現在ではすっかり日本の日常に定着しています。
ウイスキー:奇跡の大復活と、世界的な原酒不足 実はウイスキーは、1983年をピークにずーっと売上が下がり続け、2007年頃にはピーク時の5分の1にまで落ち込む「冬の時代」がありました。しかし2008年、サントリーが仕掛けた「角ハイボール」のプロモーションが大成功します。炭酸で割ることで、若い世代や食事と一緒に楽しむ層を一気に取り込み、V字回復を果たしました。さらに現在は「ジャパニーズウイスキー」の品質が世界中で大絶賛され、国内外で争奪戦が起きています。あまりに売れすぎて、各メーカーの「熟成させた原酒が足りない」という、昔では考えられない嬉しい悲鳴が上がっている状態です。
いかがでしたでしょうか? 「ぶどう」や「麦」から始まり、偶然や歴史の波に揉まれながら、今私たちのグラスに注がれているお酒たち。その背景を知ると、いつもの一杯がさらに美味しく感じられるんじゃないでしょうか。
あなたは、どのお酒のどんなストーリーが好きですか?
角打ちを楽しもう!!
