事業計画の用語 #1: 役務 (ヒト) のビジネス vs プロダクトのビジネス
この新しいシリーズでは、事業計画を立てる際に知っておくと役立つ概念や考え方を、ごくごく簡単に紹介していきたいと思います。
起業や新規事業開拓に興味のある方に参考にしていただけたら嬉しいです。
第1回のテーマは「役務(ヒト)のビジネス vs プロダクトのビジネス」です。
事業計画を立てるとき、最初に決めるべき重要なことがあります。それは、あなたのビジネスが「役務(ヒト)のビジネス」なのか「プロダクトのビジネス」なのか、ということです。
案外、暗黙のうちにどちらかを前提にして議論してしまうことが多いようです。この違いを明確に意識せずに事業設計を進めると、必要な資金、成長スピード、収益構造、競合との戦い方など、すべてがチグハグになってしまいます。
役務 (ヒト) のビジネス
役務 (ヒト) のビジネスとは、人が直接、お客さんに対して働き、その対価をもらうビジネスのことです。
美容師がカットする、コンサルタントが助言する、レストランで料理人が調理する、といった「人の手による作業」によるビジネスを指します。
プロダクトのビジネス
一方、プロダクトのビジネスとは、一度作ったものを繰り返しお客さんに提供するビジネスのことです。
Netflix の動画配信、SaaS のソフトウェア、書籍、自動車など、「作って提供するもの」によるビジネスを指します。
人の手は開発時には必要ですが、一度完成すれば、同じものを何度でも提供できます。
両者の違い
この2つの違いは、単なる業種の違いではありません。
事業の根本的な性質が異なります。
役務(ヒト)のビジネス
スモールスタートしやすい(初期投資が少ない)
スケールしにくい(人を増やさないと拡大できない)
プロダクトのビジネス
スモールスタートしにくい(開発に時間と資金が必要)
スケールしやすい(一度作れば大きく拡大できる)
コンサルタントは明日からでも開業できますが、1000人のお客さんに対応するには相応の人数が必要です。
一方、SaaSアプリは開発に1年かかるかもしれませんが、完成すればでも1万人でも、1百万人でも、同じシステムで対応できます。
この違いから、必要な初期投資、成長のスピード、収益構造など、すべてが変わってきます。
実際の事業では両方の要素が混在することもありますが、どちらが主体かを意識することが重要です。
特に、役務 (ヒト) のビジネスとしてスタートしたものは、
なかなかプロダクトビジネスには転換できないので、
注意が必要です。
まずは「役務(ヒト)かプロダクトか」をはっきりさせる。
次回は、プロダクトビジネスの定石の一つ、
次回はMVP(Minimum Viable Product)について紹介したいと思います。
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