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「カウンターバランス」の意味

最近はあまり使われないので、この言葉も忘れられていますが「カウンターバランス」というスタビライザーがあります。

これです。弓の手前側に取り付けられるロッドやダンパー、ウエイトのことで、1960年代にはすでにこう呼ばれ、広く使われていた道具です。
なぜ「カウンターバランス」というのか。本来のスタビライザーとは逆側に付けるからか、カウンターパンチのようにリムの返りのショックをクロスカウンターするからかは知りません。が、「バランス」が付いているので、単なるウエイトでもありません。

1973 US National
1st.
Darrell Pace

手前上側に付けるのもカウンターですが、カウンターバランスとなると、やはり手前下側を指します。
弓の「安定」を考える時、グリップを真ん中としてハンドル上部と下部では、ハンドル下部が重い方が安定します。それは発射時の安定だけでなく、エイミング時の安定もです。そこでハンドルは、センタースタビライザーがハンドル下部にある分、下が重くなるのですが、近年ハンドル上部には余分な重さが取り付けられるようになりました。エクステンションサイトです。
そのため全体の安定感だけでなく、発射時の安定感も考えるとハンドル下部の手前を重くするのが最善の方法です。カウンターバランスは、ハンドル上部と前後のバランスを取っているのです。

1974 US National
Darrell Pace
World Record 1291

そしてもうひとつ。よく弓の発射時のリムの「バタツキ」を気にするアーチャーがいます。しかしリムはバタツクものです。それは徐々におとなしく消えていけば、何の問題もないのです。それにバタツキ自体は発射後の動きです。
しかしそれでもバタツキを消したいというなら、ダンパーを含めたカウンターバランスを付けれは、バタツキは一発で消されてしまいます。騙されたと思って、試してみてください。

2024 Paris Olympic
Gold Medalist
Kim Woojin

では、そのカウンターバランスをそのままハンドル上部の「的側」に取り付けてみてください。近年流行りのスタビライザーです。が、同じダンパーなのに、ショックは思うほど解消されません。それだけでなく、上部が重いと発射時に弓がどちらに倒れるか不安定になります。安定の道具ではなくなり、ダンパー効果も薄れます。カウンターバランスでない、飾りの重りは、もうすぐ消えていくでしょう

1996 Atlanta Olympic
Gold Medalist
Justin Huish

1980年のスタビライザー本数制限解除以降は、Mロッドにカウンターバランスも多く使われました。
ではなぜカウンターバランスが減り、上部的側の重りもなくなると予想できるかというと、ショック吸収は別にして、「Mロッド+Vバー」のセッティングが重量配分としてそれらをカバーできるからです。
不必要に重くしなくても、最小限の重さで、同じ「重心位置」が確保できるということです。

ところで、なぜカウンターバランスの先端のウエイトには、「球形」の重りが使われているのか。昔ダクロンストリングの時は特にそうですが、リリース時にストリングは結構ストリングハイト位置より下がります。その時ストリングがウエイトに当たることがあり、円盤のウエイトだと、角でストリングが切れることがあったからです。ストリングが当たっているかは、ベビーパウダーをウエイトに振りかけておけば、すぐに分かります。

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亀井 孝のアーチェリーノート 貧しいアーチャーです。点数はお金で買えませんが、もしこの記事があなたのアーチェリーに幸運をもたらすと思われたら、チップをお送りください。 きっとあなたのアーチェリー人生は、素敵なものとなるでしょう。