財務省解体?「立憲民主党の税制改革案を巡る対立が、野田佳彦代表の頭痛の種となっている」
ジャパンタイムズのエリック・ジョンストン記者の取材を受けて、記事にコメントを出しました。
通常国会後半は、選択的夫婦別姓など政策課題が与野党の争点となると思っていたが、「財務省解体デモ」が広がるなど、どうも「減税」が争点となりそうだ。
とりあえず、過去の歴史を振り返ってみたのだが、ここからは今のことを考えてみたいですね。
ここでは、取材全体での私のコメントを掲載してみたい。元が英語なので少々文章が堅くなりますが、お許しを(笑)。
立憲民主党(以下、立民)内における消費税を巡る意見の不一致は、どの程度深刻なのでしょうか?これは野田佳彦代表が穏健に収拾できるような小さな問題に過ぎないのでしょうか?それとも、立民が分裂し、野田氏が党内の「保守」系のトップ、別の人物が「リベラル」系のトップになる可能性もあるとお考えですか?
現在、立民内の消費税を巡る対立は、分裂を引き起こすほど深刻ではないと考えます。参議院選挙前には、減税派も反減税派も、党が分裂することによるプラスの成果をイメージできないでしょう。
立民の分裂は、他党の動きや世論の影響を受けた場合に起こりやすいと考えられます。もし自民党の支持率が低下し、減税への国民の支持が高まり、日本維新の会(維新)、国民民主党(国民民)、れいわ新選組(れいわ)、日本共産党(共産)などが減税という一点で団結し、政権交代への機運が高まった場合、立民が参議院選挙前に分裂し、他の野党と合流したり、立民全体が減税という問題で団結したりする可能性もあると考えます。
2.現在の消費税減税を巡る意見の不一致は、立民の党内で、党員が必ずしも意見を同じくしない他の問題にまで拡大する可能性があるとお考えですか?もしそうなら、消費税問題以外に、立民内の異なるグループ間でさらなる公然とした議論を引き起こす可能性のある他の問題は何でしょうか?
消費税を巡る対立は、立民内の他の政策に関する意見の不一致を増幅させる可能性があると考えます。国家安全保障の問題はそのような分野の一つだと思います。
野田氏は昨年、「中道保守路線」を掲げて党代表選に勝利し、衆議院選挙でも党の議席を増やしました。野田氏は、安全保障政策を自民党との対立点とせず、岸田内閣下で始まり、石破内閣下でも継続されている防衛力強化を支持すると表明しています。しかし、党内には以前、共産との協力を推進し、野田氏に不満を持つ勢力が存在します。さらに、防衛力強化は増税につながるため、当然、減税派と財政健全化派と見なされる野田氏との対立は激化するでしょう。
3.消費税をどうするかという党内の意見の不一致は、参議院選挙で党に悪影響を与える可能性があるとお考えですか?
当然、参議院選挙において不利になると考えます。減税への国民の支持は拡大しており、「財務省デモ」まで起こっています。現在の消費税率を維持することさえ、立民の支持を失わせ、参議院選挙で苦戦する可能性があるため、野田氏は難しい決断を迫られるかもしれません。
4.連合は、消費税引き下げに関するCDPの議論に何らかの影響を与えるでしょうか?もしそうなら、どのような影響を与えるでしょうか?
連合が消費税減税に関して行動を起こす可能性があると考えます。連合のような労働組合は長期的な衰退に直面しており、影響力を取り戻すために国民に存在感を示したいと考えていると思います。
しかし、連合は現在、賃上げを実現するために自民党と良好な関係を維持しています。もし連合が消費税減税に向けて行動を起こすならば、まず自民党、CDP、国民民主党に働きかけ、国会での消費税減税に関する全会一致を目指す可能性が高いでしょう。
もし石破内閣が頑なに消費税率の維持を図り、支持率が低下した場合、連合は野党間の連携を実現しようと主導的な役割を果たす可能性があると考えます。
追加のコメント。
参議院選挙前には、たとえ野党が減税を主張し始めたとしても、自民党は消費税を野党との主要な争点とすることを避けるために、軽減税率や食料品への減税などの対策を決定する可能性が高いでしょう。
「争点化を避ける」ことで、「政策を動かす自民党」への「消極的支持」を集めるのは、自民党の常套手段です。
しかし、参議院選挙後に政治情勢が大きく再編される可能性があると私は考えています。自民党が参議院選挙で議席を失い、『ねじれ国会』となる可能性もあります。その時、連立の組み換えが起こり、消費税と国家安全保障が主要な対立点になると私は考えています。
これは、財政規律の維持を重視する自民党と公明党、そして野田氏率いる立民の右派と、減税を主張する立民左派と他の野党との間の対立となるでしょう。
自民党と立民の右派が手を組む理由の一つは、トランプ氏に対抗するためです。国家安全保障を拡大し、増税によってそのための財政基盤を維持し、安定的に貿易政策を進めるために、自民党と立民は衆議院と参議院の両院で安定多数を確保する『大連立』を形成する可能性はあると考えています。
