私のもう一つの個性─総務に宿る“見えない専門性”を見える形にしていく─
これまで私は、繊細さとの向き合い方や、ワーママとしての焦りや希望、
働き方に迷った日のことを中心に書いてきました。
どの記事にも共通していたのは、
私の言葉が、読み手の呼吸をひとつ軽くするものであってほしいという願いです。
その気持ちは今も変わりません。
でも最近、改めて自分のことを見つめ直した時に思いました。
私は“総務という見えにくい仕事”で消耗している人たちにも、本当は言葉を届けたかったんだ。
■ 私の10年は、静かな場所で積み上がっていた
私は大企業の総務部で10年以上働いてきました。
入館カードの貸出。備品の手配。取締役会や式典の運営。社内イベントの統括。
細かな業務と、全社を動かす仕事が、同じ一日の中で並行して進む。それが総務の日常です。
10年いれば慣れると思われがちですが、そんなことはありません。
スケジュールを立ててもその通りに進んだことは数えるほど。
“今日はどんな予想外が来るだろう”と身構えてしまう日すらある。
総務にいて実感するのは、
同じ業務でも、同じようには進まないということ。
部門間の調整はいつも丁寧さが求められる。
私の性格的に今は調整の連続を楽しめていますが、息が詰まりそうになることもある。
目立つわけではないのに難易度は高い。
なのに、その苦労は周囲に伝わりにくい──そんなジレンマがずっとありました。
■ 「専門性がない」と言われるたびに感じていた違和感
総務はよく「誰でもできる」と言われます。
でもこの言葉を聞くたび、私は少しだけ違和感を覚えていました。
その“誰でも”って誰だろう。
総務は成果が表に出にくい仕事です。
トラブルを未然に防げば、何も起きなかったように見える。
調整がうまくいけば、誰にも気づかれない。
会社が静かに回っている時ほど、裏で支えた人は話題にならない。
むしろ数字上はコストとして積み上がる。
でも、10年以上この仕事にいて確信していることは、総務には確かな専門性がある。ただ、見える場所に置かれていないだけだということ。
■ これからは、総務の“見えない専門性”も言葉にしていく
総務やバックオフィスで働く人の中には、
評価されにくい構造に疲れ、
声にしづらい違和感を抱えながら、静かに踏ん張り続けている人が多い。
「誰でもできる」と言われても、
実際は“誰にでもはできない”緻密な仕事をしているのに。
ダイバーシティや女性活躍が浸透してきて久しいですが、視点から見ても総務はまだまだ矛盾が多そう。
だからこれからは、
総務に宿る専門性を、言葉として見える形にしていこうと思っています。
■ 最後に
これまで通り、繊細さや働き方、ワーママとしての気づきも書いていきます。
そこに新しく、総務として生きてきた私の視点も加えていきたい。そしてこれまで表に出せなかった本音も、少しだけ強めていきたいと思います。
改めて、どうぞよろしくお願いします。
