Christmas to me is as many people as possible happy
いよいよクリスマス間近。ご存じの通り、アメリカにおいてはクリスマスは大大大イベント。日本における年末年始のような感じに慌ただしい。どこもかしこも混んでいるし、宅配の運転手さんなんて気の毒になるほどに忙しそうである。今朝なんて朝の7時に荷物が届いた。ありがとう、ご苦労様です。
で、タイトルは、かのラッパー、トゥーパック・シャクールの言葉。
“Christmas to me is as many people as possible happy.” — Tupac Shakur
俺にとってのクリスマスは、自分ができる限り多くの人たちをハッピーにすること。
1996年に彼は射殺され25歳という若さで亡くなってしまった彼。ヒップホップにさして詳しくもない私ですら知っているレジェンド。昨日、ちょうど彼とノトーリアス・B.I.G.の殺害事件を扱ったCITY OF LIES というジョニーディップ映画(彼は2パックらの殺人事件の真相を捜査する刑事役)を見たせいもあり、以前どこかで見たこの言葉を思い出したのだ。ぱっと見や、歌の歌詞なんかは強面な感じの彼だけど、ふとした時に見せる表情がとても優しい。この言葉を言った時の彼は柔らかい表情だったのかなぁなどとぼんやりと思う。
ともあれ、クリスマスの話。
いつもなら、クリスマス当日に田舎の方にあるおじの家か、大都会のおばの家に集まり食事をするのだが今年はなんと前ノリ。
と、いうのも前年、ご近所に住むおばが散々、しでかしてくれたため(詳細はコチラ)今年は11月の感謝祭、クリスマスに次ぐアメリカ大イベント、をスルーし山籠もりしたため、おばは、感謝祭終了直後からすでに「今年のクリスマスは!大都会!」とがっつり牽制をかけてきた。
「いや~ほれ、我々、超ダイエット中(詳細はコチラ)だし、犬たちもいるじゃん?」と言ってみたが、今年はいとこが家を購入したため、そちらが開催場所になるため、大都会にいる親戚はみな「ベイビーたち(犬たち)もつれてくるのよ!」とのこと。
そう、いとこの家には我が家で生まれた子犬が暮らしているため、夏に続く第2回目のFamily ReUnionなのである。しかも、いとこ宅に子犬が行って以来、親族あげて、大の犬好きFamilyと化している。うちの犬たちも相当、甘やかされているけれど、いとこ宅へ行った三女・ミラちゃんもまためちゃくちゃ甘やかされているのだ。こちら↓が夏のFamily ReUnion。かわいい…

大都会に住むおばさんやその家族はとても私たちに良くしてくれるし、ミラちゃんにも会えるし、車で3時間のドライブはダルいが、まぁクリスマスである。わかった…ダイエットもお休みして、行くよ、と言ったはいいが。いいのだが……
近所に住むおばが、案の定、あれやこれやと言い出した。サンクスギビングの話や、彼女の関節手術の看病の話などにも書いているが、彼女はめちゃくちゃいい人なのだが、計画性というものがまるでなく、そして「なぜ!今!それを!!」というようなことを平気でしでかす人なのである。
まずはこれ。
おば「みんなで行きましょ。もちろん、あなたたちの車でね。新しい車だもの、ウキウキよね!」
おばの連れ合いであるおじは90近いじぃちゃんである。そもそも3時間ものドライブ、および、クリスマスをよその家で過ごすということ自体が、彼にとっては大変な負担になるのだが、大丈夫なのであろうか。
そもそもおばは、準備などにおっそろしく時間がかかる上に、大層、時間にルーズなのである。なので、一緒に行動をするのを避けたい人、ナンバー1。同じ街から行くとは言えども、正直、それぞれの車で行きたい。
と、いうのも。去年は田舎の方のおじの家へと行ったが出発時間をわざと2時間早めに教えた(10時に出るのを8時には行くよ!と言っていた)のにも関わらず、彼女の準備が終了し、出発できたのは12時であった。教えた時間が8時、本来の出発時間は10時……それで夫アルゴは苛々し、急かされたおばも苛々し、車内はギスギスであった。
と、そんなことも頻発する上に、おばはやたらと荷物が多い。先ほど「なぜ!今!それを!!」と書いたが、良い例がある。聞いて欲しい。
数年前、彼女が10日間のクルーズ旅行に行ったことがあった。前日、彼女は半泣きで電話をかけてきて「荷造り手伝って」と私に頼んだ。そこで手伝いへと行って、私は、「漫画の人でもそんなに口をあんぐりはせんぞ!」的なレベルで口を開けることになる。もちろん、呆れて、だ。スーツケース(大)が4個。その周りには、衣服などが散乱していた。
「……旅程は10日よな?てか、手は2本しかなく、船に乗ってしまえば、いいがそれまでの移動でスーツケース大4個をどうやって!どいうやって持ち運ぶというのか!!てか、たった10日なのに、なぜ!!!(叫)」
私はスーツケース1つ(中くらいのサイズ)でこの国へとやってきた女である。ゆえに、余計に意味がわからなかった。
「え、全部、必要なものなの!」というおばの言葉を無視し、スーツケースを開けるとそこには、製氷機トレイ2つ(なぜ!)ポータブル扇風機(なぜ!)靴、8足(なぜ!)ベットカバー3種類セット(なぜ!)ベッドカバーのみならず、ボックススプリング(ベッドの土台)にかけるプラスティックのカバーまであった。
この「なぜ!」と叫ばざるを得ないアイテムがトランク大に3個分であった。そして、残りのトランクに必要なものが入っていると思いきや、そういうわけでもない。私は彼女と一緒に旅へ行くおばに電話し、彼女に叱ってもらいながら、なんとか荷物をトランク2個(大&中)と貴重品を入れている手荷物用のバッグをまとめた……のに。彼女は翌日、パスポートを家に忘れ、大幅に遅刻どころか、港までのバスに乗り遅れた。なぜ!!!
そんな逸話がある人なのである。去年のクリスマス(日帰り)や夏の入院(1晩のみ)ですら阿呆のように荷物を持っていて、それでもアルゴと喧嘩になっていたのに。今年は、前ノリ。一泊二日、ホテル泊、しかもクリスマスプレゼントもある。
彼女は絶対に自分の枕3個持っていくとか言い出すに決まっている。そして忘れないでいただきたい。そんなおばと、アルツハイマー(割とキツめ)のおじ(89歳)と、犬3匹もいるのである。
前ノリの件も、大都会組の親戚はみな、イブに集まって、ワイワイやる計画がり、例年、そうしている。ので「私もイブに行きたい!みんなでイブにワイワイしたい!」とゴネだしたのである。私とアルゴは、文字通り、「うへぁ」な顔を互いに見合わせたが、なんせ我らにはサンクスギビングをシカトした、という罪悪感があるため、押し切られる形で了承することにした。
言うまでもなく、ホテルの手配は私である。おばはもちろん、ネットに弱い。クリスマス直前。しかも、犬連れOKのホテル捜しをせねばならず、見つけたのは、4人二部屋ではなく、4人一部屋、デラックスルーム。むぅん。アルゴは妙に太っ腹なところがあるため「んじゃもうそれでいいよ。予約しちゃって。ホテル代は折半っておばさん言ってるけど、俺らからのクリスマスギフトにしよ」……優しい……だが、不安しかない。
ご近所のおばは大喜び。そして大都会の方のおばも迅速に連絡してきて「あなた達夫婦用のパジャマズボンをオーダーしたからね!クリスマスイブはみんなお揃いパジャマだから!黒か白のTシャツだけ持ってきて!」
そうか……我々、夫婦もついにやる日が来てしまったのか……クリスマス前夜、家族みんなお揃いパジャマでのクリスマスイブ、パジャマパーティ。
なんというか……すごく……すごく……クリスマスです。アメリカっぽい。
子供がいない我々であるので、クリスマスといっても周りの熱狂ぶりと比べると、我々は「スンっ……」といったものでまぁ、25日に親族の集まりに行って、ごはん食べて、プレゼント交換して、夜には家に帰って、アルゴと犬たちと酒を飲みつつ、ダラダラするのが通常クリスマスである。少しばかりのクリスマス飾りはするけども、そもそもツリーもないのだ、この家には。
プレゼントも買うけど、お互いのものは包装もせず、届き次第、あいよ!と渡すのだ。ちなみに今年のアルゴからのプレゼントは超スーパーデラックス!みたいなチーズボード(レストランみたいな。チーズとかおつまみ載せるもの)で、私は靴2足と靴下とパンツ。もうすでにアルゴの学校用や親族一同へのプレゼントのラッピングで疲労している私は、靴の箱にマーカー、直書きで「アルゴくんへ。めり☆くり」とだけ書いておいた。
一応、すべての計画は立ち、私もアルゴも、周りに押し切られる形ではあるけどまぁクリスマスだから楽しみたい。ので。ここ数日、ずっと、この2パックの言葉、“Christmas to me is as many people as possible happy”をアルゴに言い聞かせる形を取りつつ、自分にも言い聞かせている次第。
いや!楽しみなのよ!大都会のみんなに会えるのはめっちゃくちゃ楽しみ!楽しみなの!でも不安もいっぱいなのね……くっ。
このご近所のおばさんは、私たちと年も近く、アルゴとは姉弟のようにして育っているので、喧嘩とか言い合いなんかはしょっちゅうだし、喧嘩するほど仲が良いというヤツなのである。なので、絶対におばは出発するまでにものすごく時間がかかるし、荷物が多くなりすぎてアルゴと喧嘩するし、多分、というか、かなりの確率でホテルで同室の件でも何か起こるとしか考えられないけど、クリスマス、楽しみたいものである。
ご報告は後日、後日談カテゴリーNoteを書かせていただきたい。
皆様も素敵なクリスマスをお過ごしくださいませ。
追記:そういえば、アルゴが学校のクラスの教材で「世界のクリスマス」の様子が書かれているものがあり、それには「日本のクリスマスは恋人同士がケンタッキーフライドチキンを食べる日」と色々混ざった感じで書かれていたと憤慨していた。
(終)
