火山のふもとで
尊敬する先生の建築設計事務所で働くことになった青年の青春物語。
同時に、建築の哲学や美学を描く芸術的小説でもある。
軽井沢の夏の家で図書館設計コンペの作業に励む所員達の情熱や、
密かに芽生える恋、こだわりのある食事風景と、ディテールに拘った文章に引き込まれる。
80年代のブルジョワ感が漂よい、最初はちょっと鼻についたが、
次第にその品の良さが心地よくなっていく。
図書館の設計の過程が興味深く、建築って建物だけでなく、人の気持ちや動きを理解しないといけないのだと思った。
文章表現が美しく気持ちの良い読後感。
