むこうの山は六甲山~語源から地域を学ぶ~中学生の国語
港町神戸は、背後に山があり、海と山に囲まれた街だ。
山は六甲山だが、六甲は富士山のようにはっきりした山ではなく、あたりに広がる山々を六甲山系という。山全体が六甲なのだ。いやいや、地図の上では▲印で六甲山とあるではないか。▲は最高峰(931.25 m)を示しており、そこには展望台などがある。

六甲という名は、六つの甲(武具)を埋めたからという説もあるが、それは漢字を使うようになってからの話。昔々の日本には漢字もなかったので、そのころには「むこうの山」と呼んでいた。だれが呼んでいたかというと都(京都)の人たち。都の人にとって、関東や九州ははるか遠くの異世界だが、神戸あたりは身近な生活圏ではないが、そんなに遠くでもない世界。だからそこにある山は「むこうの山」となる。
そこで漢字を使って書き記すようになり、「むこうの山」を六甲の山と書くようになった。六甲と書いていると、いつの間にか六甲を音読みして「六甲」というようになった。
同じように、都から見てむこうにある大きな川はむこうの川で武庫川と呼んだ。むこうの土地には武庫之荘という場所もある。
武庫川は大きな川だが、神戸には六甲山から流れる小さな川がたくさんある。
てなこと言っているが、神戸市は六甲山の南側だけでなく、北側も神戸市だ。そこは平野が続き、田んぼでは山田錦などの酒米も作られている。六甲山は、平地の中にポーンと連なるから目立つ山でもある。
六甲山の向こう側の地には田んぼが多いから川も流れている。その川は、武庫川に流れ込みたくても、少し丘陵が続いており、武庫川には流れない。川の流れはしかたないからさらに北部の山の方へ流れ、ぐにゃぐにゃぐにゃと流れ流れて神戸の西の加古川に合流する。
神戸、というより兵庫県南部には、武庫川と加古川という二つの大きな川がある。
前述のように、海は南にあるのに、加古川の一つの源流は、海とは逆の北の方に流れている。そんなことは実際に川の流れを見なければわからないことだ。
ちなみに、その川にはゲンジボタルやヘイケボタルが輝く場所もけっこうある。こういう語源の話から、社会科の地理の勉強にもつなげられるし、ホタルまでいけば理科の勉強までできる。
理科ついででいけば、神戸北部には田んぼのためのため池も多くあり、そこには絶滅危惧種のカワバタモロコがいる池もある。レッドリストの淡水魚の学習もできるし、ため池については社会科の勉強になるだろう。
教科をいちいち区別しなくても、学ぶということは、いろいろな教科をまたがって学ぶのが本当の学習だろう。それらをつなぐのが、言葉の学習である国語科のつとめではないだろうか。
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