象形文字と指示文字~中学生の国語
漢字の成り立ちには大きく四つの流れがある。
絵からできた象形文字と、記号からできた指示文字。
そうしてできた漢字の意味と意味をつなげた会意文字。象形文字の「木」をくっつけて「林」。も一つくっつけて「森」。これが会意文字。
形声文字は、意味を表す部首と、発音を表す文字(中国語=音読み)をくっつけてできるもの。これは「木」だよという意味の部分と「反」(ハン、バン)という発音の部分をくっつけて「板」。これが形声文字。

さて、具体的な象形文字は、図のように、山や川や木の絵からできた漢字。顔の部分なら、目や口の絵からできた漢字がある。
もうちょっと複雑な文字でいけば、馬や魚の絵からも漢字ができた。
こうしてできた漢字を象形文字という。
図の馬や魚の絵は、私が勝手に描いたもので、この絵が昔にあったわけではない。それからできた文字も、今の常用漢字表にあるように、はっきりした文字があったわけではなく、いろいろな書き方をされていたが、次第に統一されて今の漢字となっている。
では、絵に描けないものはどうしたのか。
まわっている絵を描けといわれてどう描くのか。
もう、しかたないのでぐるぐるとまるい記号を描く。ぐるぐるから「回」という文字ができた。このように記号からできた文字を指示文字という。
おっと、辞書を引くと、「回」の文字は「うず」の絵からできた会意文字だと説明してある。ええっ、鳴門の渦潮でもあるまいに、中国奥地に住んでいる人が「うず」の絵なんて描くのだろうか。ぐるぐるうずがそんなに一般的だったのだろうか。うずより先に「まわる」動作の方が基本の言葉だと思うけどね。まあ、いいや。辞書にさからうのはやめよう。この話は忘れてください。
もっとわかりやすい指示文字は上下がある。「上の絵を描いてください」「下の絵を描いてください」と言われてどんな絵が描けるだろうか。人によって千差万別だろう。だから記号として、線の上か下かで表現して、「上」「下」という漢字ができた。これが指示文字。
こうして多くの漢字が生まれ、その漢字を組み合わせて、別の新しい漢字が次々生まれてきた。
漢和辞典を開いてみれば、象形文字や指示文字には昔の字形が載っている。ネットでポンポンと漢字を調べる若者も、紙の漢和辞典を手にすれば、漢字の成り立ちがぱっと目に入ってくる。
漢字に興味を持てば、漢字の学習にも力が入るのではないだろうか。子どもたちに、ちょっとでも学習に興味を持たせるためには、あの手この手を使わなければならない。一度興味を持てば、後は自分で学習することも多くなる。
漢字検定のように、普段使わない漢字を覚えるよりも、日常生活で使う簡単な漢字を、さらに学ぶのも楽しいことだよ。
私の国語への思いはこちらも、
「中学生の国語」はシリーズとして何回か掲載する予定。(大人にはものたりない少年少女向けの内容です)
