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こそあど言葉とはなんだ~中学生の国語

 こそあど言葉とは、自分に近いものを「こ」、少し離れたものを「そ」、遠く離れたものを「あ」、はっきりわからないものを「ど」として表現する言葉のこと。
これ、それ、あれ、どれ
こいつ、そいつ、あいつ、どいつ
ここ、そこ、あそこ、どこ
こっち、そっち、あっち、どっち

 これらは名詞だが、連体詞もある。
この、その、あの、どの
こんな、そんな、あんな、どんな

 副詞もある。
こう、そう、ああ、どう
 どうだ。いろんな言葉にこそあど言葉がある。
 自分に近い場所が「ここ」で、少し離れた場所が「そこ」。遠くの場所が「あそこ」。どこかわからない場所は「どこ」。
 自分にどれだけ近いかで使い分ける。



 もともとは「こ、そ、あ、ど」一字で意味を持っていた。
 「はなんじゃ」「は何者じゃ」と言っていたのが「これ」や「そいつ」となっていった。
 昔の言葉でいえば、
こなた、そなた、あなた、どなた
というのもある。あなたはyouではなく「山のあなたの空遠く」と使う言葉だ。

山のあなたの空遠くさいわい住むと人のいう(「山のあなた」カール・ブッセ、上田敏訳)


 外国は個人主義が多く、ビートルズの「Here, There and Everywhere」は、ここ、そこ、どこでもと表現する。愛する人を、ここでも、そこでも、どこでも愛すると歌う。そこを「あそこ」と同じように使う。自分と周りの二つに分けられる。
 日本は村社会で、村の人は自分と同じここのもので、近くのものはそこになる。ここもそこも自分の近くになる。離れた場所は自分とはあまり関係のないあちらとなる。

 こそあど言葉は人と人との距離を表している。
 ヨーロッパでは、Iとyouにheとherだ。自分と他人に分ける。我々というweもあるが、基本は自分と他人だ。
 日本は、自分と、自分たちの村のもの。自分と身内のもの。そして、自分とはあまり関係のないあちらの「あ」の世界の者にわけられる。「こ」の世界の村人や、あるいは家族にしても、ヨーロッパのように、ハグをしたりキスをしたりの濃厚接触はない。ある程度の距離をたもちながら生活している。
 握手をしたり、相手と身体的接触をしなくとも、家族や村人は「こ」の世界だと認識している。
 こそあど言葉には、こんな日本の歴史もこめられている。ことばは不思議なもの。



「中学生の国語」シリーズは、こちらの後半部分に、


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