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見せびらかしたいものが、できてしまった(ハムスター日記㉝)

うちのキンクマハムスター・ぽんぽこ(♂)のマグが、 ついに完成した。

《 おもて 》
《 うら 》

かわいい。
とてもいい。

つくって注文した時点で、かなりいいことはわかっていた。
だって、ぽんぽこである。

《 理由はいらない 》


このマグ、近隣住民に見せびらかしたい。

わたしはぽんぽこマグを小脇に抱え、スタバへ向かった。

《 GO 》


スタバに入って周囲を見回しながら、心の中でわたしはつぶやく。

いいでしょ。
わたし、今日ぽんぽこマグ持っているんですよ。


そこのお姉さん、フラペチーノおいしそうですね。
でも、わたしはぽんぽこマグですよ。


そこのノートパソコンのお兄さん、集中してますね。
でも、わたしはぽんぽこマグですよ。

《 ぽんぽこマグですよ 》


見せびらかしたくて持ってきたのに、
いざ注文の順番が近づいてくると、心臓がドキドキしてくる。
小心者だ。

わたしはいそいそと、バッグからマグを取り出す。


「あの、このマグで淹れてもらえますか」

スタッフさんは笑顔で受け取ってくれた。
そしてマグをアルコールで拭きながら、ぱあっと顔をほころばせた。


「えっ。ハムちゃん? めちゃくちゃ可愛いですね!」


そんなふうに言ってくれた。


「へ、へぃ。
うふ、あ、ありがとうございます。げへ」

もっと普通の人として、シュッとした返事をしたかった。
したかったけれど、ぽんぽこを褒められたら、
わたしの中の社会性がほぼ溶けた。

《 げへ  》


ぽんぽこマグは、そのままバーカウンターへと運ばれていった。
そのとき、複数のスタッフさんの声が聞こえた。

「え? ハムちゃん?」
「かわいい」
「かわいいね」


これ、note用に話を盛っていません。
本当に聞こえたんです。

《 ウソじゃないって誓います 》


いま、ぽんぽこが褒められている。

ぽんぽこのかわいさが、
スタバというグローバルな舞台(?)で発見されてしまった。

《 キラリーン 》


スタッフさんが、まぶしい笑顔でこちらに声をかけてくれた。

「お客様、ハムちゃんのマグご持参の方ですか」

「げへ」

テンパリすぎて、わたし史上もっとも知性のない返事をした気がする。


「お客様のおうちのハムちゃんですか?」

「はいこの子はぽんぽこと申しまして生後一年一ヶ月のキンクマハムスターのオスでして非常にビビりなんですが最近少しだけ信用してくれるようになった気もしておりましてちなみにnoteでこの子の日記を」

……って一気にまくし立てそうになる。
危なくカウンターを「ぽんぽこ公式記者会見場」にするところだった。

《 おちつけよ、かいぬし 》


「はい。うちの子です」

「すっごいかわいい!」

リップサービスだったとしても、関係ない。

わたしは、「嬉しいです!」くらいの、かろうじて人間界に踏みとどまった返事をした。

「いま、スタッフのあいだでもかわいいって話してたんですよ」

わたしは喜びの舞(ハムスター風)を踊りそうになる。

「またこのマグでお越しくださいね」


わたしは何度もうなずきながら、カウンターをあとにした。

《 かいぬし。首、もげますよ 》


席につく頃には、わたしはすっかりスタバの大ファンになっていた。

今すぐ証券口座を開いてスタバ株を買いそうな勢いだ。

ぽんぽこマグを褒められただけで株を買う女。
ちょろすぎて心配になる。

また行こう。
できれば、少し落ち着いた大人として。
たぶん無理だ。
というか、絶対無理だろうな。

そして、わたしは夫用ぽんぽこマグを作り始めた。
だって、スタバのスタッフさんたちに褒められたから。

げへ。


ぽんぽこマグ、買えるようにもしました。

マグなら、ぽんぽこをスタバにも連れて行けます。
気になる方は、のぞいてみてください。

▼ぽんぽこ日記商店▼


▼ぽんぽこマグが誕生した話▼

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