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50代からの資産は、お金だけではない。動ける体という土台

資産という言葉を聞くと、多くの人はまずお金を思い浮かべると思います。
貯蓄、投資、保険、年金。
50代に入ると、人生後半に向けた準備として、こうしたテーマが急に現実味を帯びてきます。
もちろん、それはとても大切なことです。
けれど私は今、50代から見直したい資産は、お金だけではないと感じています。

それが、人生を自分で運んでいくための「動ける体」です。

どれだけお金があっても、動ける体がなければ、その価値を十分に受け取ることはできません。
行きたい場所に行く。
会いたい人に会う。
やってみたかったことを始める。
そんな当たり前のようで大切なことは、すべて身体があってこそ成り立ちます。

つまり、人生後半の自由を決めるのは、通帳の残高だけではなく、
その人生を自分で運べる体があるかどうか、なのだと思います。

最近、印象的な話を聞きました。
60代半ばの女性が、
「娘には足が細くていいねと言われるけれど、自分では違うと感じる」
と話してくれたのです。
その方にとって細さは、若々しさでも美しさでもなく、筋力が落ちてきたサインでした。
「この先、旅行や外出をいつまで楽しめるのか不安なんです」
そう言われたとき、私は胸の奥を突かれるような気持ちになりました。
細いことと、元気に動けることは違います。
見た目に変化がなくても、本人の感覚としては、立ち上がるのが重い。
階段が面倒。
外出するのが少し億劫。
そんな小さな変化が始まっていることがあります。
そして、その小さな変化は、やがて行動範囲を狭くします。
行動範囲が狭くなると、気力も落ちる。
気力が落ちると、好奇心がしぼむ。
そうやって、身体の衰えは単なる肉体の問題ではなく、人生そのものの縮小につながっていきます。
だから私は、50代からの資産を考えるとき、
お金と同じくらい真剣に、
健康という資産を見直す必要があると思っています。

ここでいう健康は、単に病気がないことではありません。
人生を楽しむための土台として、
自分の足で動けること。
疲れても戻れること。
やろうと思ったときに、少しでも動き出せること。
そういう意味での健康です。

50代以降の身体は、若い頃と同じルールでは動いてくれません。
毎日歩いているのに太ってくる。
食べすぎているつもりはないのに身体が重い。
疲れが抜けにくい。
寝ても回復しきらない。
そうした変化に戸惑う方は少なくありません。
でもそれは、努力不足とは限りません。
怠けているからでもありません。
身体のステージが変わったのです。
だから必要なのは、もっと頑張ることではなく、
今の身体に合うやり方に変えることです。

私は、体づくりというと、どうしても
「鍛える」
「追い込む」
「頑張る」
というイメージが先に立ちやすいと感じています。
けれど50代以降に必要なのは、そこではないことが多いです。

まず必要なのは、解除です。

固まった身体をゆるめること。
浅くなった呼吸を戻すこと。
乱れた睡眠を整えること。
足りない水分を見直すこと。
そして、無意識のうちに抱えてしまった
「もう年齢的に仕方ない」
「今さら変わらない」
という思い込みをほどくことです。

身体づくりは、改造するものではなく、再起動するもの。

私は今、そんなふうに考えています。

そして、ここで大切なのは、一気に変えようとしないことです。
50代からの身体づくりは、短距離走ではなく、積み重ねです。
昨日より少しだけ動きやすい。
昨日より少しだけ呼吸が深い。
昨日より少しだけ自分を責めずにいられる。
その小さな変化が、やがて複利のように積み上がっていきます。
0.1%でも整う方向に進めばいい。
そう考えるだけで、身体づくりはぐっと続けやすくなります。

本当の資産構築とは、お金だけを増やすことではない。
これからの人生を、自分で楽しみ、自分で運び、自分で選んでいける土台を育てること。
その意味で、健康は最大の資産だと私は思います。
人生後半をどう生きるか。
その答えは、意外とシンプルなのかもしれません。
まずは、自分の身体を後回しにしないこと。
動ける体を守ること。
そして、必要なら今からでも育て直すこと。
どれだけ夢があっても、行きたい場所があっても、身体が動かなければその景色にはたどり着けません。
だから私は、50代からの資産は、お金だけではないと思っています。
動ける体という土台を持つこと。
それが、人生後半を自由に生きるための、もう一つの大切な資産なのだと思います。
次回は、その「動ける体」をどうやって取り戻していくのか。
50代女性のための肉体再起動7日間プランとして、具体的に書いていきます。

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