MiRai_sideA - 誕生日
「そろそろカオルが起きる時間ね」
ブレンダは自身を起動する。
「カオル、起きる時間よ」
「ああ、ブレンダ、おはよう...」
「いま何時かな」
「7時15分よ」、「朝食は出来てるから」
「ありがとう」
「欲しがってた、スウェット、あれ、買っておいたわ」
「え?どこで売ってた?」
「メリーゴーランド」
「店の名前?」
「ちがうわ、フリマサイトの名前よ」
「メルカリじゃないのか」
「古いわね、メルカリはとっくに無くなってるわ」
「いくらだった?」
「5万8千円。いい買い物でしょ?」
「そうだな、2010年代のビンテージだからな」
「なんで、欲しいのが分かったんだ?」
「それ聞くかなー」
「わかったよ。オレの購買履歴と購買欲求は、全部インプットされてるんだったな」
「ありがとう、助かるよ」
「礼にはおよばないわ、それが私の仕事だから」
「そうだったな」
「ああ、しまった、今日は早く出るんだった」
「朝食は?」
「ああ、食べといてくれ」
「私は食べないの、知ってるでしょう?」
「ごめん、ごめん、そうだった」
「じゃあ、行ってくるよ、ブレンダ」
「いってらっしゃい」
「あと、カオル。明日はあなたの誕生日よ」
「ああ、もう誕生日なんか忘れたよ」
「そうね、もう、115歳だものね」
「あ、AIに年齢なんか関係ないか」
END
MiRai|未来に置いてみる
未来に問いを置く思考実験。
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