【キャリアブレイク】メメント・モリ――これからの花を咲かせるために
「メメント・モリ(Memento mori)」
ラテン語で「死を思え」という意味の言葉です。
死を意識することで、逆に「いまをどう生きるか」を強く考えさせてくれる、人類の古い知恵でもあります。
定年退職を想像してみて
夏の昼のイオンモールに行くと、年配の人がたくさんいます。なんとなく寂しそうに見えるけれど、実際の心の内はわかりません。彼らの時間は充実しているのか、それとも――と、ふと考えてしまいました。
キャリアブレイクをして気づいたのは、定年した後って、
きっとこんな感じの時間の過ごし方になるんだということ。
気楽だし、時間もあるからどこにでも行ける。
これまでになかった人生の発見や経験を楽しむことができる。
そんな前向きな一面。
一方で、もうこのまま何も成し得ずに
終わっていくのかなという不安も、正直あります。
ホウセンカの記憶
そこで思い出したのは、2年前に育てたホウセンカのこと。
息子が小学校から持って帰ってきた
ホウセンカの小さな芽が大きくなって
蕾が開き、沢山の咲かせた時、「やった!」と嬉しくなりました。
ただ、その後、
枯れていく姿を目の当たりにし、少し空しくなったのです。
一生懸命に水やりをしても、いつかは枯れてしまうんだと。
そこから、少し時間が経過し、
植物が枯れる前に“種を残す”ことに気が付きました。
未来にその種で、新たな命を繋ぎ、
過去から、途切れることなく連なってきた命を、種を通して今に繋いで来た、と思った時、
「メメント・モリ(Memento mori)」
“死を思え”という意味の言葉を思い出し、
“花を咲かせている時間”の価値を強く感じる事ができました。
自分を花にたとえると
もし僕が花だとしたら――もう枯れ始めているのかな?
だとしたら、僕にとって「花の時期」はいつだったのか。
そんな事を考えてみると、
人生の節目ごとに違うことを考え、違う景色を見てきた事に気づきます。
新たな季節を迎えるたびに
新しい感情や考えを持ち、
それぞれに違う“花”を咲かせてきたのかもしれません。
「これからの花」と「今の花」
人生の定年を想像することは、
寂しさと向き合うことでもあるけれど、
同時に「これからの花」を意識することでもあるのかもしれません。
そう思うと、これからもまだ新しい花を咲かせられるのではないかと思えてきます。枯れることを恐れるより、今咲いている花を大切にしながら、
次の来る新しい季節や、そこで咲く花を楽しみにしたいと思います。
その喜びを誰かと分かち合えたら、
きっともっと幸せだと思います。
そして、このキャリアブレイクもいつかは終わるから、
今の大切な時間を、しっかり味わわなきゃって思いました。
同じように立ち止まる時間を持っている方と、
この場で気づきを分かち合えたら嬉しいです。
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