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呉を考えるイタリア旅#3|ラ・スペッツィアの街歩き。市場で見つけた街の魅力

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列車は約50分遅れの10時20分にラ・スペッツィア中央駅へ到着した。

駅に降りると、構内は多くの人でにぎわっている。ただ、ミラノの駅とは少し雰囲気が違う。通勤や通学に向かう地元の人の姿は少なく、大きなスーツケースを引いた旅行者や、これから海へ向かうような軽装の人たちが目立つ。「ここは休暇を楽しむ人たちが集まる街なんだ」と、駅に降りた瞬間に感じた。

そして、日差しが強い。ミラノより少し暑く感じられ、同じ北イタリアでも、どこか南国のような空気が漂っていた。

ホテルは街の中心部にあるので、荷物を置く前に、そのまま歩いて向かうことにした。
ヨーロッパの街で見かけるメリーゴーランドも広場に。
「子どものための遊具」というより、「広場を楽しい場所にする装置」になっているように感じた。
自然と人が立ち止まり、滞在する広場が生まれているのがいい。

このメリーゴーランドを過ぎると、左右にカフェやお土産店、セレクトショップなどが並んでいる。観光地なので飲食店が多いのは想像していたが、意外にも洋服店が多い。ラ・スペツィアには個性的なセレクトショップが多く、僕たちにはラグジュアリーブランドが並ぶミラノより、こちらの街のほうが魅力的だった。

メリーゴーランドがある広場から。
この先に何があるんだろうというワクワク感。
100メートルほど歩くと、次の広場ではマルシェが開かれていた。


そして、ジェラートが美味しいと評判の「Wow emotional food」へ。
開店は11時30分。まだ時間があったので周辺を歩いていると、お店の目の前に思わず足を止めたくなる場所があった。
公設市場だろうか。屋台が並び、とても活気がある。

波を表現した屋根と、船のマストをイメージした柱。港町らしいデザインが印象的だった。

魚、パン、果物、野菜、生パスタなどを扱う店がずらりと並ぶ。こんな市場が街の中心に残っている街が、少しうらやましくなった。


地元の人たちが買い物をし、観光客も歩き回る。市場全体が街のリビングのような雰囲気で、歩いているだけでも楽しい。

驚いたのは、この市場が街のど真ん中にあること。

日本なら駅前の一等地には商業施設やマンションが建ちそうだが、ラ・スペツィアでは街区を丸ごと使って市場が残されている。

調べてみると、この市場は最近できたものではなかった。

海軍工廠が建設されて街が大きく発展した19世紀後半から、この場所はずっと市場として使われ続けている。戦争で被害を受け、建て替えられながらも、市民の台所として150年以上受け継がれてきたそうだ。

軍港都市として発展し、空襲を受けた歴史は、呉とよく似ている。

海軍が街を育て、多くの人が集まり、その人たちの暮らしを支える市場が生まれた。

でも、その市場を今でも街の中心に残し、「日常そのもの」を街の魅力にしているところは、ラ・スペツィアらしいなと感じた。

軍港の歴史だけではなく、市民の暮らしの歴史にも目を向けると、まだまだ呉には面白い物語が眠っているなと感じた。

ベンチで休憩していると、小さな子どもたちがお散歩にやってきた。保育園の園児だろうか。近くではおじさんたちが立ち話をしている。観光客だけではなく、この街で暮らす人たちの日常が流れていて、その光景を眺めているだけで心地よかった。

子どもたちがお散歩。
カモメが飛んでるのを楽しそうに見てる


街角で立ち話を楽しむおじさんたち。こんな風景がある街は、なんだかいい。

そして、お目当てのジェラートを食べに「Wow emotional food」へ。
評判通りのジェラートだった♪


ジェラートも美味しかったが、他にもグラニータがあって食べてみたかったので17時にこの辺りに戻ってきてモヒート・グラニータをいただいた。
あまりの暑さもあってか、ジェラート以上に印象に残る美味しさだった。

右側がモヒート・グラニータ


街を歩いている限り、ここがイタリア海軍の重要な軍港都市だという雰囲気はほとんど感じられなかった。

次はいよいよ今回の旅の目的のひとつ、海軍技術博物館(Museo Tecnico Navale della Spezia)へ向かう。


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