呉を考えるイタリア旅#6|ラ・スぺッツアのパブリックアート
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ラ・スぺッツアの街にちょいちょいあったのがパブリックアート。



何故パブリックアートが街に点在しているのか調べてみると、そのきっかけは2009年にCAMeC(ラ・スペツィア現代・近代美術館)で開催された、地元出身の彫刻家ジュリアーノ・トマイーノの展覧会でした。美術館の中だけでなく街へとアートを広げ、市民や観光客が日常の中で現代アートと出会える試みとして「Sculture in città(街の中の彫刻)」が行われたそうです。
ラ・スペツィアは、呉と同じく海軍工廠ができてから発展した街なので、ミラノやフィレンツェほど中世・ルネサンス期の歴史的建造物が街の中心に多いわけではありません。その街の成り立ちに、呉との共通点を感じました。
呉も海軍工廠の設置によって急速に発展し、全国から人や技術が集まりました。日本各地の小江戸や小京都と呼ばれる古都とは異なり、近代以降に形成された街ですが、その中には濃い歴史と文化が凝縮されています。僕は、その独特の文化こそが呉の大きな魅力だと感じています。

そして、ジュリアーノ・トマイノ氏の公式サイトを覗いてみると、気になる作品が・・・

Le acciughe fanno la palla 2009 Galata Museo del mare, Genova
引用:http://www.giulianotomaino.it/works.html
Le acciughe fanno la palla(カタクチイワシはベイトボールを作る)
これって港町で生まれ育ったトマイノ氏らしい作品だなと。
同時に、2016年に呉市音戸町で開催された「汐風クリエーターミックス」に出品された黒杭デザインさんのインスタレーション”鰯の大群”を思い出しました。
この作品めちゃくちゃ良かったんです。
音戸にある鰯浜にあった漁網を作っていた工場跡でイワシの大群を表現しており、漁網工場跡地内での展示も良かったし、イワシの大群が動き、なんとその中に入ってベイトボールの中を体験できるという常設にして欲しいぐらいの秀逸な作品でした。イワシは黒杭さんが人力で動かすというその仕掛けも良かったw

↓その時の作品の想いなど黒杭さんが書かれております。
呉はこれから美術館が新しく生まれ変わります。
その美術館の入口となるような作品が街のあちこちに点在し、「街全体が美術館」のような空間になり、美術館がもっと市民にとって身近な存在になればいいなと思います。
その可能性とポテンシャルを持っている街だとも感じています。
呉には呉の歴史があり、呉にゆかりのある魅力的な作家がいて、呉にしかない物語があります。それらを街の中で表現し、市民が日常の中でアートに触れ、観光客が歩きながら新たな発見を楽しめる。
そんな港町になれたら素敵だなと、ラ・スペツィアを旅して改めて感じました。
