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2025.01.30 国立西洋美術館「モネ 睡蓮のとき」展と常設展(入るまで含めて) その2 終

常設展


時間にじゃっかんの余裕があったので、他場所の美術館に回るのをやめて、次は常設展に行ってみる。行ってよかった、以前見て感動した作品あり、初めて見るものあり。
特に指示のないものについては撮影可能(と、途中で知ってちょっと引き返した)。

入っていきなり、もろ、趣味の世界だわー! 14世紀からなにかと色々と! クラーナハ、ティントレット、ブリューゲル、等々。

脳内が小躍りして喜んでいる
ファン・デル・ウェイデン(派)「ある男の肖像」
ちょっと神経質そうな、でも敬虔な若い男性という印象
15世紀フィレンツェ派「聖ヴェロニカ」
どうしてもキリストの顎に目が行ってしまう…
ケ〇アゴと呟いてしまいすみません
ムリーリョ「聖フスタと聖ルフィーナ」
同作家の同じ題材作は少なくとももう一枚あるらしく、
完成度はそちらの方が高そうだが、この姉妹の表情
よく見ると微妙な温度差があって好きかも。
陶工の姉妹らしい。足元にあるのは陶器なのか

ブリューゲル(子)の父の作を模写した雪景色も精密でとても良かった。

新しく収蔵展示、ということで印象的だったのはラヴィニア・フォンターナの「アントニエッタ・ゴンザレスの肖像」。遺伝的に多毛だったというあどけない少女の肖像を丹念に描いたのは、女性の職業画家だったとのこと。

17世紀からの絵画。カルロ・ドルチの「悲しみの聖母」、質感と衣の青に吸い込まれそうで、ここで立ち止まった若い男性が明らかに息を呑んだのが聴こえた。誰も好きな絵の前に立つと様々な反応がでるようで、小声で「わー」とかひっ、とか何かと漏れ聞こえるのも楽しい。いや私もきっと声出てるんでしょうが。

思わず声が出てしまうMy Favoritesは……

ヴァン・ダイク
「レガネース侯爵ディエゴ・フェリーペ・デ・グスマン」
そっくり返った感じはまさに威風堂々。
こちらも同じ人物と構図のものがあり、
こちらは作者手元保管用だったらしい(?)
エドワルート・コリール
「ヴァニタス―書物と髑髏のある静物」
この世の儚さを暗示するという
ヴァニタス画のひとつ。
楽器はオーボエの先祖?だって。
危うい置き方のようだが配置に
気を遣って構図が練られている
アンリ・ファンタン=ラトゥール
「花と果物、ワイン容れのある静物」
えっカボチャのことにも触れてよ、というくらい
カボチャ存在感半端なし。
しかし配色も構図も素敵

意外に思ったのがこちら「聖プラクセディス」という宗教画。
こちらはフィチェレッリというバロック期のイタリア人画家が描いた作品の模写である、というのだが、模写したのがフェルメールなのだと。
いや全然気づかなかったよ! と二度見三度見してしまった。
フェルメールの宗教画? 調べてみたがやはりほとんど数がないようだったので、しかも模写という点でも何かと驚き多く。

こちらは牧歌的光景に癒しを覚えてしまった作品。
なんとなく、西洋版東海道中膝栗毛の世界、みたいだなあと思って説明をみたら、確かに宿屋の前の光景だった。

イサーク・ファン・オスターデ「宿屋の前の旅人たち」
28歳という若さで亡くなったのだが非常に多作だった、と。
このような風俗画と風景画との融合が持ち味らしい。
白い馬もよく登場するんだって!

このあたりでふと我に返り、時計をみて先を急ぐ。しかし部屋はまだまだあるでは!舐めていたぞ常設展。
ロココあたりをスキップで飛ばそう、と思っていたら気になる一枚が。

マリー=ガブリエル・カペ  「自画像」

これが自画像?? なんと若々しく、美しく、自信に満ちた表情では。
しかしまだ先が長そうだと思い、19世紀に進む。
もうね、このあたりもなかなかに個人的にはグッとくる作品ばかりで。ドラクロワ、コロー、マネ、ロセッティ、モロー、ゴッホ、ゴーギャンなどなど……
モネも何枚かこちらにあるのもまたよきかな。静かな中で見るぐるぐるラフな筆致と色彩のせめぎ合い、でしょうか。

ちょっとモネが並びますが。

クロード・モネ「並木道(サン=シメオン農場の道)」
意外と黒い感じ、しかし道の影が
チラチラしていているのが良い
「雪のアルジャントゥイユ」
雪というだけで個人的好感度が
爆上がりになる
「しゃくやくの花園」
まだ私ぁ風景画ですよ、と言っている感

歩き疲れてソファにて小休憩。遠目から何か涼し気な景色を眺めながら。

左:アクセリ・ガッレン=カッレラ「ケイテレ湖」
右:アウグスト・ストリンドベリ「インフェルノ(地獄)」
フィンランドの画家ガッレン=カッレラは
大胆な筆遣いながら精緻な湖の静寂さを巧みに
表現しているようだった。
ストリンドベリは洞窟からみた滝かと思ったが、
絶望的な心象風景(心の叫び?)らしかった

第二次大戦後の作品も、私でも名前を知っている画家の作品が目白押しで、
特に気になったのがムンクの「雪の中の労働者たち」(撮影禁止だった)や、デュビュッフェの「美しい尾の牝牛」、ポロック「ナンバー8, 1951、黒い流れ」などなど。牛くんは以前も気になっていて、多分絵葉書も買ったと思う。

他にも、彫刻、宝飾品など「ほら見て!」「こっちこっち」と盛んに呼んでいたのだが、最後には帰る時間も気になり始め(小市民)、とりあえず友人に出すための絵葉書を探しにショップに戻る。

しかし、ショップも大混雑だった。モネ展特設ショップには用事は特になかったが(そちらは行列が外にまで出ていたらしい)、常設展の方もその余波で、なのか元々なのか、人がごった返していた。ハガキ売場には近づけたが、これを選んでレジに持って行くのが一苦労そう。特設展入場の際には非常に合理的効率的な行列運用がなされていたのに、ショップの運用はまた別問題な様子。スタッフさんが購買客に「……そちらは特設店の商品ですのでこちらのレジでは……」としょっぱい説明を繰り返していたのがやや気の毒ではあったが、自身も買う気力ゲージがゼロになってしまい、仕方なく外に出る、この時15時半くらいかな。
なんだかんだ展覧会場に(両方あわせて)2時間半もいたんだなー、と後からびっくり。

敷地の外の行列はすっかり影をひそめ、敷地内にややくねくねした列が残るのみとなっていた。

急に小腹が空いて、以前知人が他店応援で何度かシフトに入ったというマイカリー上野店でチキンカレーを食べてみる。2辛からい。+20円だった。
ライス少ないので頼んだが、もう少しライスあっても良かったよ。ルーが比較的多かった。でも美味しかったです。

あとは上野から山手線で東京へ。そこからは一気に新幹線で静岡へ帰る。

静岡県民は電車の窓から富士山を撮らない、
という言い伝えがあるが
それは嘘です。
いや、言い伝えというのが嘘か?

美しいものをたくさん見られて、美術の世界にどっぷりと浸かれて、
長い行列も淡々と楽しめて、なかなかによい旅でした。

※おっと2025年2月から国立西洋美術館のモネ展チケットはまた、日時指定となるらしいですよ、ご注意を。

おしまい

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