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“印象に残らない曲”を作れる作曲家の凄さ【サウンドクリエイターの小話】

こんにちは!サウンドクリエイターのKawです!

いつも私の記事に「スキ」を下さっている方々、ありがとうございます!

私は作曲家、サウンドクリエイターを生業とする傍ら、オンラインによるDTMレッスン教室【かわべの音楽工房】を運営し、DTM講師としても活動しております。

私のプロフィールも含め、【かわべの音楽工房】オンラインDTMレッスン
につきましては、下記の記事をご覧いただけますと幸いです。

さて、今週もいつものように個人的に思う事を好き勝手に綴って行ってみようかと思います。

今回は“印象に残らない曲”という事にフォーカスし、またそのような楽曲を制作できる作曲家さん達の"凄さ"についても書いていきたいと思いますが、このテーマは私も常々感じている事でして…。

いやはや、こういった楽曲を作れる方々は本当に「凄いな!」と思いますよ。ほんと。

でも「いやいや、それの何が凄いの?」とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんよね。
そりゃあ曲を作っている以上は「聴き手の印象に残ってなんぼ!」というような考え方の方が一般的かもしれませんものね。

でもね、先にも書いた通り、私はそうは思っていないんですよ。

なので、今回は「“印象に残らない曲”を作れる作曲家の凄さ」について書いて行きましょうね。
ぜひぜひ最後までご覧いただけましたら幸いです。


“印象に残らない曲”って聴いた事あります?

早速本題に入っていきたいと思いますが、その前に。

皆さんはこの“印象に残らない曲”というものを聴いた事はありますか?

「聴いた事がある」と答えれる方もいれば、「聴いた事はない」といった方もいらっしゃるかもしれませんね。

でもちょっと待ってみて下さい。
「聴いた事がある」と思われた方って…

それ…その曲の事を覚えてるんじゃないんですかね…?

仮にその曲を覚えているのであれば、それは印象に残っているとも言えませんかね?

では「聴いた事はない」と思われた方の場合はと言うと…そりゃそうでしょうね。

印象に残っていないのであれば、記憶に残っていないでしょうからね。

我ながら妙な質問をさせてもらってすみません…笑
でも、それこそがこの“印象に残らない曲”について考えてみる大事な一歩だと思うんですよね。

また、「なんかそういう曲を聴いた事があるんだけれど覚えてないな」というふうに答えられる方もいらっしゃるかもしれません。

いや、むしろそういった方の方が大多数かもしれませんね。

「なんか流れていたけど、いまいちどんな曲だったか覚えていないな~」

といった感じでしょうかね。

そうです。それこそが今回のテーマの“印象に残らない曲”です。

ではそんな「いまいちよく覚えてないけどなんか流れてた曲」について掘り下げていってみましょうか。

“印象に残らない曲”ってなんだろう?

では次はこの“印象に残らない曲”についてもう少し考えてみましょうかね。

例えば、下記のように具体例を並べてみましょうか。

①たまたま立ち寄ったお店で流れていた店内BGM
②スーパーの売り場などで流れているBGM
③ネットの動画広告で流れているBGM

他にもいろいろありますが、とりあえずこんな感じでしょうか。

これらは皆さんも日常に耳にしているとは思いますが、でもその曲は意外と覚えていないんじゃないでしょうか?

人間、「聴くぞ!」とい意識していない限り、何となく耳に入って来た特に関心もない音楽に対しては、記憶に残っていないものですよね。

私の場合は仕事柄、普段の生活の中で耳にした音楽はなるべく意識的に聴くようにしていますが、それでも「あれ?さっきの店で流れてた曲ってどんなだったっけ?」となってしまう事も多くあります。

他方、同業者の友達なんかと居酒屋で飲んでいる時には、話している内容そっちのけで「今の曲のコード進行すごいところ行ったよね?」と突然盛り上がる事も多々あったり…笑


少し話が逸れてしまいましたね笑

他にも、意識していないと記憶に残らない曲に出会うシチュエーションもありますね。

例えば、映画で流れている劇伴もそうです。

もちろん中には印象的な劇伴も多いですが、そうは言っても劇中で流れていた全ての曲を、しっかりと覚えられている事なんて少ないのではないでしょうか?

不思議ですよねぇ。

だって、自分の意志で観ている作品なのに、流れている曲に関してはあまり覚えられないのですからね。

他方、映像の方は意外と(?)覚えていたりもしますよね。

視覚と聴覚では優位性に差があるとは言いますが、とはいえその作品の中の台詞なんかは覚えていたりしませんか?

不思議ですねぇ。

でも、これこそが私の考える“印象に残らない曲”だと思うんですよね。

そして、そういった楽曲を作れる作曲家の方って、実はめちゃくちゃ凄いんじゃないのか?と、学生の頃に気づいたんですよね。

“印象に残らない曲”の実態

何が凄いのかって言うと…

「曲単体では主張せずとも、その必要な用途に寄り添って支えている」

所が凄いですよね。

例えば映画の劇伴なら、その個々のシーンに絶妙にマッチしながら、主張はしなくてもより観客をその作品に惹きつけているんですからね。

これは映画だけでなくドラマアニメなどでもそうですし、ゲームであっても同様ですよね。

私の場合、そもそもゲーム作品のサウンドクリエイターの方に憧れて作曲を始めましたので、この辺りは大好物です。

メインとなる映像や台詞の音声を邪魔せず、尚且つそのシーンを引き立てている楽曲こそが、この“印象に残らない曲”の実態だと思います。
(印象的な曲ももちろんありますが!)

早い話が、“良く出来たBGM”という事ですね。

この辺りは店内BGMでも同様な場合がありますよね。

服やファッション系のアイテムなどを取り扱っているお店なら、購買欲をそそるようなBGMを流していますよね。
スタイリッシュなハウスとかそんなイメージです。

北欧の家具や雑貨を取り扱っているお店なら、オーガニックで落ち着いた曲が流れがちです。

私、ほんとこういうBGMが大好きなんですよね。

“印象に残らない曲”を作る難しさ

でもね、いざこういった曲を作ってみようと思っても意外と難しかったりもするんですよ。

これは、以前このnoteにも書いた【「誰でも作れそうな曲」を作るのは実は難しい】という記事の内容と被りますが、その作曲家の持つ“個性”をある程度は抑制する必要がある為です。

メロディやフレーズ、ブレイク(キメ)などの主張は抑えて、「サラ~っと聴ける音楽」に組み立てていかなくてはいけませんからね。

普段、楽曲を作っていく際には自分の“個性”を目一杯出そうとしてしまいがちですよね。

でも、この“印象に残らない曲”を制作する為には、その辺りはかなり我慢しなくてはいけなくなるんですよ。

さらには、いくら我慢したとて、その“個性”は無意識に出てしまう事もありがちです。

これがほんと難しくて、私も日々鍛錬を重ねていたりします。

“印象に残らない曲”の需要

さて、ここまでお読みいただいた方の中には…

「そこまでして、わざわざ“印象に残らない曲”を作る意味があるの?」

と、思われた方もいらっしゃるかもしれませんね。

あるんですよ、意味が。

これもまた以前書いた【「誰でも作れそうな曲」を作るのは実は難しい】の記事でも触れましたが、実はこういった曲にも需要があるんですよね。

その記事では、下記のように書かせていただきました。

どこの誰が作ったのかも関係なく、誰も気にも留めないような“普通の曲”を必要とするシチュエーションも、世の中にはあるのです。

まさにこれで、私もこういった曲の制作のご依頼をいただく事も少なくなかったりします。

特に、昨今は動画配信サービスなどで、一般の方でも多くの動画作品をネットに投稿していたりするという事は皆さんもご存じの通り。

そしてそのような動画作品では、権利上からプロのアーティストの曲など既存の楽曲は基本的に使用できませんよね。

さらには、配信者の方や出演者の方などの音声の邪魔になるような曲も使い辛いわけです。

そこで、この誰も気にも留めないような“普通の曲”、つまりは今回のテーマの、“印象に残らない曲”が必要と成り得るのです。

実際に、この手の楽曲の需要はまだまだ高まっていると感じています。

需要はあるのに作るのは難しい、つまり作り手が少ないとあれば、私のようなBGMが大好きなクリエイターにとってはチャンスだと思っています。

自分の“個性”が出せない曲を作っても面白くない?
そんな事はありませんよ。

やってみるとわかるかと思いますが、“印象に残らない曲”を制作するのもめちゃくちゃ面白いですからね。

最後に

さてさて、今回は“印象に残らない曲”について、個人的な考えを書かせていただきました。

当記事を読んで、

「なんか面白そうだな」
「自分もやってみよう!」


と、思って下さる方がいらっしゃれば幸いです。

また、普段何気なく耳に入っている、誰が作ったのかもわからないし気にも留めないような音楽にも、耳を傾けてみてもらえると、私のようなクリエイターにとっては嬉しく思います。

当たり前ですが、そんな楽曲であってもその曲を作った人間がどこかにいるわけですからね。

どこかの誰かが手塩にかけて作った“印象に残らない曲”を、楽しんでもらえる人がもっと増える事を祈っています。


それでは最後となりますが、いつも私の各記事に「スキ」を押して下さる皆様には、本当に感謝しております。
ありがとうございます!

また、当記事冒頭にもご紹介しておりますが、私が運営し、講師を務めるオンラインDTMレッスン教室【かわべの音楽工房】では、今回の記事のような内容もひとりひとりに丁寧に、より詳しくお話させていただいております。

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